45.ドラゴンさんは創造する
「うむ、これでよかろう!」
使い魔を作り始めてかなり経ったわけじゃが、ようやく我の満足する形に仕上がった。
我の新たな人形の完成じゃな!
「ふっふっふ、戦闘もできてダンジョン運営までできる。まさに完璧じゃな!」
この使い魔がいればヘルガの負担も一気に減るじゃろう。ダンジョン管理にしても一人じゃなく二人で行えば確実に楽になるじゃろうしな!
「よし、これで使い魔創造じゃ!」
DPカタログに描かれている創造開始というボタンを押し、わくわくといった様子で待つ。
するとカタログが真っ黒になり、赤文字ででかでかと、
『料金が不足しています。チャージしてください』
と表示された。
「なんじゃと……」
そんな、我の理想を作り上げるにはDPが足りんじゃと⁉︎
あ、要求DPが5600万とかになっとる。予算は全く考えておらんかったしこりゃ無理じゃな。そんなに要望は出した気がないんじゃが、何がいかんかったんじゃ?
仕方なしにぽちぽちとカタログのステータスを弄っていく。
うーむ、疲れ知らずの種族である機械族のところは弄りたくない。それに容姿も我のドストライクを作り上げたし、変形機構は外せん! 変形機構を外すと要求DPが一気に下がるんじゃが浪漫を外すわけにはいくまい。とりあえずは150万くらいまでならなんとかなるはずじゃ。や、やりたくないがマルコシアスに我のパンツとか下着とか売ればあやつなら金をだすはずじゃし。
戦闘能力と運営能力を下げて、く!まだ足りんのか!
「そうなるとオプションで付けたスキルを外して…… うん? デメリットスキル?」
カタログでスキルを弄っていると習得できるスキルの下の欄にデメリットスキルという表示があるのを発見する。
デメリット、確か悪いとかそんな意味じゃったかな?
悪いスキルをわざわざ付ける? なにか意味があるんじゃろうか?
しばらく考えてみたが全くわからん。じゃから試しに『毒舌』と書かれているボタンを押してみた。
すると使い魔を作るために必要なDPが半分になった。
「なるほど、デメリットを付けることでDPの消耗を抑えることができるわけじゃな!」
デメリットスキルを使えば今のステータスのままで我の理想の使い魔を造ることができるわけじゃな。
そうと決まればDPで収まる範囲までスキルを選んでいくかのう!
「じゃが、デメリットばかりついてはステータスが高くてものう。あ、この空腹とか機械族には意味ないから採用じゃな」
そうして我はまたしばらくの間、カタログと睨めっこを続け結局四つのデメリットスキルを付けることにした。
まずは毒舌、これは口が悪くなるらしい問題ない。次に『空腹』、種族が機械族だからこれも問題ない。
それに加えて『爆発』と『ドジ』じゃ。
『爆発』は手にしているものが確率で爆発するというものじゃが、これは習得予定のスキルでなんとかなりそうじゃ。
そして最後の『ドジ』なんじゃが、これが一番説明が曖昧なんじゃよな。
「確率で人を巻き込む不運が起こるってどのレベルなんじゃろう?」
巻き込まれるという意味で隕石が降ってくると言われてもおかしくないわけなんじゃが、不運のレベルがわからんのう。
「む、よく見ればすでに夜中ではないか?」
どれくらい集中してやっていたかわからんが腹時計的にすでに深夜のようじゃな。
いつの間にかタマの奴も帰ってきて血塗れの鎧を洗っとるわ。
そして時間を意識してしまって急激に眠気が襲ってきた。
「使い魔を造るのは明日でよいじゃろ。造るのは借金すれば良いじゃろうし」
そう判断した我は途切れそうになる意識をあっさりと手放したのだった。




