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42.使い魔さんはやりすぎる


『くま!』


タマがバックパックから魔力を噴射させ、高速で撤退中の冒険者へと迫る。更に右手をバックパックの上部に備えられている棒を引き抜いた。

引き抜いた瞬間にタマが手にしていた棒の先から魔力が迸り、刃を形成し魔力の剣を作っておる。

趣味に走っとるのう、あれ、異世界の漫画で似たようなやつを見たぞ。


『や、やるしかねえ!』

『ばか受けるな!』


追いつかれると判断したらしい冒険者が背を向けるのを止め、盾を構えてタマに対峙しよった。

動きを止めた冒険者に向かってタマは減速することなく突き進み、手にしていた魔力の剣を袈裟斬りに放った。

冒険者もその動きが見えたようで盾で防ごうとしたようじゃが、タマの放った斬撃は盾など存在しないように切り裂き残骸へと変え、それで終わらずに盾の後ろにいた冒険者を骸へと変換する。


「エグい威力なんじゃが……」

「魔力サーベルは成功です!」


我は呆れた声で、ヘルガは嬉しそうな声をあげておった。

いや、そりゃそうじゃろう。魔力を帯びた物は魔力を帯びた物じゃないと防げんからのう。ましてやあれだけの魔力圧縮率、並の盾ならアレの前では無いに等しい。


『ばからやろう! 掃除人には普通の武器や防具じゃ太刀打ちできないんだ!』

『とっとと逃げるぞ!』


犠牲になった冒険者を捨て置いて他の冒険者達は更に足を速めるように後退しておる。賢い判断じゃな。

まともにダメージが入らないんなら戦うだけ無駄じゃし。


「タマ、次の武装です!」

『くま!』


じゃが、そんな戦意喪失組を逃す気がないのがヘルガとタマじゃった。

まだ武装があったのか……

ヘルガの声に呼応するようにタマの金属の翼が動き中から筒のような物が現れた。しかもその数四本。あれも異世界の漫画で見たことある気がするんじゃがな。


「魔力ブラスター!発射!」

『くま!』


構えられた筒、おそらくは銃のような物に魔力が迸る。

その銃口から黒い閃光が解き放たれた。しかも細かく連射しとる。

放たれた閃光は逃げる冒険者に次々と直撃し、戦闘能力というか命を確実に奪っていきおる。


「どうですマスター! 私が改良を加えたタマアタックユニットの力は!」

「オーバーキルじゃろ」


冒険者がたまに反撃のように魔法を放ってきとるが、タマに当たる前に魔力ブラスターの砲撃で吹き飛ばされるか、近づけても魔力ーサーベルで切り払われとる。

まさに殲滅兵器みたいな働きをしとるな。

どれくらいのもの買ったのかわからんが改良にもかなりのDPを使ってそうじゃなぁ。


「ちなみにどれくらいDPを使ったんじゃ?」


聞きたくないがヘルガの目がヤバい。なんか色々疲れすぎて弾けてるような感じじゃよな。


「100万DPくらいです」

「あー、我の気のせいじゃなければ我が保有するDPは150万くらいじゃった気がするんじゃが……」

「そうですね! 残り50万くらいです!」

「半分以上使いおったな⁉︎」

「さらに改良するのに50万くらい使いました!」

「何やってんのじゃ⁉︎」

「マスター魔道具を作るのにも費用がかかるんです」


順調にたまってたDPをこやつ全部使いきりよった!

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― 新着の感想 ―
[一言] ヘルガもタマも楽しそうですね。
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