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38.ドラゴンさんは考える


「むー」

「いつまでむくれてるんですか」


マルコシアスが帰ってからしばらくの間、イラつきが収まらずに置いてった冊子を踏みまくってボロボロにしてようやく収まったわけなんじゃが、ボロボロにしたはずの冊子が時間を巻き戻すようにして新品同様に戻りよった。

なんて忌々しい。なんて魔法の無駄使いをしとるんじゃ。


「とりあえずマスターはどんなダンジョンにしたいんですか?」


我が踏んだにも関わらず新品同様に戻った冊子を拾い上げ、中身を読みながらヘルガが尋ねてきた。


「そんなもん、我が好きな物を好きなだけ集めれて自由に過ごせるダンジョンじゃ」


そもそもダンジョンを作ったのは我が自由に過ごすためじゃしな。実家じゃ我いじめられる対象じゃし。

姉二人は怖いんじゃ!


「つまり勝手に収入が入ってくるタイプですね」

「理想的じゃのう。あがりで生活できるって」


ついでによく儲かれば尚のことよいよのう。趣味だけに生きていけるし。我の売られた人形たちも早く買い戻したいものじゃ。


「そういうタイプは初期投資がかなり必要なんですけどね」

「お金がないから難しいのう」


お金がないのは悲しいのう。

またタマにゴブリン狩りをやらしとくか。あいつら勝手に増えるし。タマのやつも我と同じで頭を使うのがむいてないからのぅ。単純作業をさせるのが一番じゃし効率がいい。


「目玉商品を置いて人を呼ぶってのもありみたいですけど」

「目玉商品? ダンジョンのか?」

「はい」


ダンジョンを店か何かと勘違いしとらんか? ダンジョンって奥まで行ってお宝を手に入れる場所じゃろ?


「昔のダンジョンはそうですね。今はだいぶ違うらしいです」

「ほー」

「現在のダンジョン内の配置と言いますか、人間たちから見たダンジョンの立ち位置というのが危険はあるけど資源や素材がが入手しやすい場所という認識でしょうか」


ヘルガ曰く、まだダンジョンに挑みお宝を手に入れようとする者もまだ多数存在するらしいのじゃが、今のダンジョンは国が管理しておるのが多いらしい。その狙いというのがダンジョン内で手に入る資源やモンスターの素材といったものらしい。無論、例外はあるんじゃが。


あね様はどうなるんじゃ?」

「あの方はダンジョンを作るために国を滅ぼしてから作り直してたじゃないですか」


そういえばそうじゃったな。あね様はダンジョンを作りたい場所に国があったからそれを叩き潰して住人をアンデット化してダンジョンを作ったとか言っておったな。

我が姉ながら発想がぶっ飛んどる。

国を滅ぼすのにブレスは一発だしの。

ま、我でもできるが!


「とりあえずはダンジョンに名産とか手に入れると嬉しい物を置いて宣伝するのはどうでしょう? 鉱物などをダンジョンから採れるようにするにはかなりのDPが掛かったりしますが、ダンジョンの名産ならばまだ可能性があります」

「ダンジョンの名産のぅ」


名産ということは欲しいものじゃよな?

我が欲しい物ならば人形なんじゃが、普通の人が欲しい物か。

しかも簡単に用意ができる物がいいわけなんじゃが、手軽に準備できる物なぁ。


「冒険者などでは武器などではないですか? ここに書いている物でいうと魔剣とかの魔力が付与された魔装とか人気らしいですよ」


魔剣のぅ。あれはピンキリじゃからなぁ。母様の宝物庫にはバカみたいにあった気がするんじゃが。

弱いのなら木剣クラスじゃし、強いのなら一振りで城の城壁くらい切り裂けるらしいんじゃが、なかなか手に入らないみたいじゃし。

なにせ魔剣というのはただの剣が魔力に浸される続けると変異して初めて魔剣へと変わるんじゃからな。


「まぁ、魔剣なら簡単に作れるんじゃがな」

「え?」

「え?」


何故かヘルガに驚いたような顔をされたんじゃが?

なんじゃ?我はなにかおかしなことを言ったかのぅ?

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― 新着の感想 ―
[一言] うわ、ヘルガを驚かせた。
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