27.使い魔さんは暴いて叩く
ヘルガに向かって幾つものイグニが空から放たれた。大した大きさではないから多分、威力はそんなに高くないんじゃろうな。ま、空から放たれるというのはそれだけで驚異じゃからのう。
飛んでくるイグニに対してヘルガは全く避ける素振りを見せず、両手で握ったタムナクトを大きく振りかぶり、
『だらっしゃぁぁぁぁぁ!』
タムナクトの腹の部分で飛んできたイグニをぶっ叩きよった。そして弾き返しとる!
次々に飛んでくるイグニをヘルガは打ち返す。自分に飛んでくるのはもちろん、自分に当たら無いところに飛んでいっているのもわざわざ高速で残像が残るような速度で移動して回り込んで打ち返す。
なんて体力の無駄使い!
カキーン! カキーン! と魔法を打ち返す軽快な音が響く。
そのたびにヘルガに向かって飛んできていたイグニの魔法は空を浮かぶ虚乳の魔法使いへと殺到していく。
『な、化け物!』
放った魔法が全て自分へと返された魔法使いが顔を青くさせて空を移動して返された魔法を回避。
移動しながらも杖を振るい新たな魔法を作り放とうとしているようじゃが、それよりも早くヘルガが動く。
脚に力を込めて跳躍。ただそれだけの動作で地面を砕き、魔法使いが浮かぶ高さまで一気に迫った。かなりの高さであるはずなのに一瞬じゃ。
『は?』
まだ魔法が完成していないらしい魔法使いから間抜けな声が出る。
そりゃ、さっきまで地上にいた奴がいきなり空中の目の前に姿を現したらそんな間抜けな声も出るというものじゃよな。
そんな魔法使いへと接近したヘルガは手にしていた剣の腹を向けて振りかぶる。
『爆ぜろ、虚乳!』
完成間近であった虚乳魔法使いの杖の先にある完成間近であった魔法を剣の腹でぶっ叩き、虚乳に向けて弾き返した
『な、なんでばれ⁉︎』
虚乳がバレたことに動揺したらしい魔法使いはまともな回避行動なんて取ることは出来ずに叩きつけられたら自分の魔法によって魔法で構成されていた虚乳を暴かれ、さらには叩きつけられた自分の魔法の威力によって地面へと吹き飛ばされ、大地を震わせる。そこに追い打ちというか怨みをぶつけるかのようにひたすらにヘルガは魔法をぶちこみ続けよる。
よ、容赦がないのう。
普通なら死ぬぞあれ。
モニター越しに見ている我もビビるくらいの迫力じゃ。
我ならあの剣で殴られても死にはしないがどこかしら凹むかもしれんな。
そして大地に叩きつけられた虚乳が暴かれた魔法使いはというと服をぼろぼろにし、豊満だった胸は姿を消し、ちっぱいを露にして腕や足が向いちゃいけない方向に向け、さらには首が絶対に向いたらいけない方向を向いておった。
そんな魔法使いがさっきの戦士の女と同じように虹色の光に包まれ姿を消す。
あれは勇者が死んだ時に復活する時の光に似とるのう。ということはこのパーティは勇者だけじゃなく他の奴らも復活するということか。
しなやかに着地したヘルガは魔法使いの姿が消えたのを確認すると手にしていたタムナクトを肩に担ぎ、新たな獲物である。勇者と残りの僧侶の女に向かって歩き出したのであった。
まるで悪役じゃな!




