14.ドラゴンさんは没頭する
ゴブリン大量発生から一週間。ようやくダンジョンは安定した。
いや、さしたというのが正しいじゃろ。
いやぁ、苦労したのう。ヘルガが!
「マスター、本当に私は実家に帰っていいでしょうか?」
そう呟いたヘルガの奴、目の下に遠目にわかるくらいに隈ができてたからのう。
流石に六日間寝なかったら最強種族である勇者族でも倒れるらしい。
呟いた後、今は死んだように寝ておる。
寝てる間は静かなので放っておく事にしよう。
ただ広い迷路があっただけの我がダンジョンも少しダンジョンぽくなった。
いや、初めからダンジョンだったわけなんじゃがな。
そんなダンジョンじゃが大きく変わったのは階層が一つ増えたという事じゃない。
というかゴブリンの奴ら増える速度がやばいんじゃ。
渦を設置してあるのも確かに原因の一つなんじゃが、自然に増えておるし。
ヘルガの使い魔である鎧クマのタマ(ヘルガ命名)一人では間引くよりも増えるほうが速いという事態になっておる。
そんなわけだから今まで居た階層は全部ゴブリンエリアにして我らの住処は第二階層に移したわけじゃ。
結果として間引く係であったタマも第二階層の入り口に移動したから第一階層のゴブリンの繁殖は止まる事なく進み、第一階層はゴブリン王国のような有様になっておる。
「DPもうはうはじゃな。精神的には良くないんじゃが」
ゴブリン自体がダンジョン内にいて発生するDPというのはしょぼいのじゃが、数が数じゃからな。塵も積もればとやらの理論で結構な数字のDPが入ってきておる。
ついでにいうとゴブリン共が誘拐してきたらしい人も増えてDPが更に増えるし、ゴブリンも増えとる。
女とか連れて帰ってきては○○○しておもちゃにしたりして数が増える。
あんまり見たくない光景じゃ。
そんな事を続けられると女は死んだりするのでDPになり、女の数が減るとまたゴブリン共は外に略奪しに行くというルーティンが出来上がっているようじゃ。
もう第一階層には行きたくないものじゃな。ばっちそうだし。
「じゃが、これで我も趣味に没頭できるというものじゃ!」
こうしてダンジョンが自動的にDPを手に入れることができるようになった事に安心した我はヘルガの売却から逃れた人形を取り出して磨く専用の布を取り出して手入れを開始するのだった。
これから起きうる問題など全く考えずに……




