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全てを受け止めていたら最強になっていた。  作者: 無双五割、最強にかわいい美少女五割の作品
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曇天動地










 森の中は思ったより険しく。


 ガサガサと葉っぱを分けて進む。


『スンスン』


 ルビーの動きに全てを任せている。


 途中で一本の木で足を止めてガリガリ爪研ぎ。


「にゃー」


 ガリガリ。


「ふ、不安だよー」


 ミストがルビーの本性を見て本音を漏らす。


「ルビーだからな!」


「だからなって言われてもー」


 ルビーの歩きが再開すると俺の腕を抱くカゲが顔も寄せる。


「他人と、話すな」


「それは無理だぞ」


「ダメなものはダメだ」


 カゲが透明になり、その効果が俺の体を侵食する。



「……あれ? リュウキくんは?」


「透明になったんですよ」


「透明!? あっさりすぎるよ!」


「そこはカクカクシカシカで……」


「なるほどー」


 透明にして話させないという魂胆か!


「エムは罠にハマったのだ」


「くっ!」


 ルビーについて行くと森を抜けることができた。


「げっ……」


 ミストが一歩下がる驚き。


 洞窟という姿はもうなく、大きな円状に沈みこんだ大地があるだけ。


 その先で確かに青いドラゴンがうずくまって居るだけ。




『青い火が吐けるなら、そこそこのお金になる!』


 それは喜びという驚きだった。




 よく分からないが、頑張れとタンザ達を鼓舞するミスト。


「はい!」


「にゃー!」


 二人はタッタッと剣を抜いて駆けていく。


 タンザはいつの間に剣を手に入れたんだろうか。


 俺もいつでも守れるように剣に手を……。


『ぎゅー』


 カゲは腕の動きを強く押えてきた。


「ま、大丈夫だな」


 俺は近くで見ておくことにした。



 剣を片手に突っ込んだ二人は無策というわけではなく、常にドラゴンの背後と前を捉えて挟んでいた。


 首を振れば動き、しっぽが揺れたら動く。


 燃える熱をしっかり見切って反撃に転じていた。


 普通のドラゴンには普通の剣がよく刺さる。


 タンザの豪快な突き攻撃は喉を抉り散らし、血と火が混じった液体をぼろぼろ落とす。


 そのまま剣を持っていかれたタンザは『ルビー!』と声をかける。


『にゃ!』



 しっぽから背中、空を見上げる首元に駆け上がったルビーがタンザの剣を両手で祈るように握る。



 足を置けば戦いが終わる。血が散る地が染まる一裂き。



 ルビーが下半身をしならせた瞬間、ドラゴンが首を地面に叩き付けた!



『うにゃあ!』


「ルビー!?」


「うーにゃ……」


 刺さったままの剣は衝撃でドラゴンを更に貫く。


 タンザがルビーの捨てた剣を拾うにはもう遅い。


 確かな眼光がタンザを睨む。




「カゲ、離せ!」


「むっ……」


「離せって言ってるだろ!」



 カゲを突き飛ばして背中の剣に手を伸ばして引き抜く。



 ダッダッと地面を蹴散らして揺れ動く視界に吐きそうになる。



 ぐっと歯を食いしばってタンザの前でドラゴンの愚直な食らいつきを寸前で身代わった。



 ギンッ。



 刃先を斜めに下げて震える剣が俺の右膝を凍らせる。



 右手ならまだしも。




『グオッ!』


 振られた爪に剣が持ってかれて右によろける。



 叩きつけられて草を殺した剣を起こすのも苦労する。



 これでは強く踏ん張れない。








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