追放
『ギルドを盛り上げていきましょう』
木と枝で作られた安っぽいテーブル。
みすぼらしかった布服の女ギルドマスターソラン。
『あなたをギルドから追放します』
埃を被ったテーブルは金色の輝きを持て余し。
ソランは綺麗な虹色ドレスを着こなしている。
今までの日々は凄く濃厚だった。
俺は無理難題なドラゴン討伐を数年かけて達成、ドラゴンの胃から出てきた英雄の遺産をギルドに納めた。
そんな奇跡を買われた色んな思い出がポロポロ。
追放された俺は涙に引かれて頭を下げた。
『ありがとうございます!!』
「追放は嫌でしょう、ならば……え?」
「最高の幸せを貰えて嬉しく思います」
「いや、これは、その……」
俺にとって追放は最高のプレゼント。
後ろ髪を引かれる感覚が堪らない。
「ソラン様、失礼します」
クルリとターンを決めてその場を後にする。
「ま、待って!」
「なんでしょう?」
振り返るとソランの金髪が大きく揺れていた。
「未練とかないの……?」
「欲しいモノの為に頑張ってきたんです」
「何が欲しい? 私も貴方から沢山貰った、お返しはする!」
『もう貰ったので』
ギルドを出た俺は、新たなご褒美を求めて新たな街に向かった。
馬車から降りてギルドの扉を叩く。
ガチャりと出てきた赤髪の女性。
『シンス様、あなたのギルドに入れてください』
俺はお辞儀をして彼女の地位を尊重する。
シンス。俺が入りたいギルドのマスター。
このギルドは最強の美少女が集っていると有名で、男はすぐに追い出されると聞いている。
だから入れないと言われているが。
『ようこそ、ホウセンカへ』
入る事はできるみたいだった。
評価と応援が糧!




