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犬が導く恋のお話 創作裏話(ネタバレ含む) その2

懲りずに吐き出します。

犬語りの続きです。 (2回目です)


作品の舞台に考えていたのは、神奈川県横浜市港北区。

朝のシーンで二人と一頭が会っていたのは、新横浜運動公園。

その第3レストハウスの前。


そして二人の自宅の最寄り駅は、JR横浜線 小机駅。

新横浜の隣の駅。


遥か昔。江戸幕府が開かれる前までは、北条方の小机城があったそうな。


現実世界ではここでの花火大会は1回あっただけでして、

「来年も……」っていうのは実現していません。


それから、伏咲さんの浴衣について。

いろいろ考えて朝顔柄になったのは、


"夜のはずなのに、俺の前に現れたお天道様は”

っていうフレーズを使いたかったっていうのと、


朝顔の花言葉、

白い朝顔は、「あふれる喜び」「固い絆」

ピンクの朝顔は、「安らぎに満ちる」


二人の出会い、関係性にぴったりだなって。

これは朝顔しかないだろう!


お天道様と朝顔を繋ぐとしたら、朝焼け。

これで、帯の模様と浴衣の地の色が決まりました。


お天道様という表記に合わせて、暁とか、東雲、曙っていう

表現にしたし、ピンクの朝顔は薄紅色に変えました。


ご来光って和風じゃないと、合わない気がして。


本当なら、浴衣姿で登場した時に、黒髪になっていて、

真平くんがアレ?ってなって、


「お付き合いしていた人の好みに合わせようと、

 カラーリングしていたんですけど、その必要がなくなったので、

 自分をリセットしようと思って、黒に戻しました」


っていうセリフを考えてたんです。


伏咲さんの口から、別れたんだって言わせたかったんですが、

いや待て、暗い夜の公園で分かるものか?

とか考え、尺の都合もあり、なくしちゃいました。


あと、浴衣着た女性がひとりで花火大会にいかないだろうっていう疑問。


会場近くまでは家族で来ていました。

単独行動になったのは、ぜんぶオチョのせいです。

本編の進行に必要ないので書かず。



このへんから、書くのに悪戦苦闘し始めます。


一番時間が掛かったのは、第5話。

真平くんの色々な説明パート。

スマートすぎる説明は似合わないなぁって思って、

たどたどしい説明にしようと、何度も何度も書き直しました。


読んでる人が「コイツ何言ってんだ?」って思うくらいにしたくて。

10日くらいはここで停滞してました。


あと悩んだのは作品タイトル。


これも時間がかかりました。

本編書き終わっても決まってなかったんです。


候補はいっぱいあったんです。


・犬の気持ちが成したこと

・犬よこい!

・彼女と犬と犬好きと

・ラブユー、ラブユアドッグ。

・LOVE YOU, LOVE YOUR DOG

他にもいくつか。


長文タイトルは最初から考えてません。好きじゃないので。



作品のテーマと考えていた

Love me、love my dog

ラブミー、ラブマイドッグ。

これでもいいかと思ったんですが、検索してみたら、

BLのコミックスで同名の作品があるらしく、

パクったって思われるのも、

うちはBLじゃないし、そこから持ってきたと思われるのもイヤだしで、

却下になりました。


でまぁ、奇をてらうよりは、シンプルなタイトルの方が、

作品イメージが伝わりやすいだろうと、「犬が導く恋のお話」に。


サブタイトルの方がよっぽど早く決まりました。

作品タイトルよりもサブタイトルの方が気に入ってたりします。



お気に入りといえば、作中で一番気に入ってるセリフはコレ。


「ふふっ。知ってますか?

 『恋』ってね、好きになったら、もう始まってるんですよ」



思いついた時はニマニマしちゃいましたね。

読んでくれた方には刺さったかなぁ。


お次はコレ。


「わたしがあげられる『愛』は、今あの子に必要な『愛』とは違う」


オチョの主人を想う気持ちが言わせた言葉。

飼い犬と主人の関係、姉妹のような関係。

それだけでは癒しきれないという思い。

犬ならそう考えそうだなぁっていう、願望ですね。


あっ! 思い出した。ボツ会話!


「オチョは俺と遊べて嬉しい。俺はオチョの態度が嬉しい。

 そして、俺とオチョが遊んでるのを見て、あなたが笑顔になる。

 その笑顔がまた、俺とオチョを嬉しくさせる。

 笑顔の永久機関になってるんです」


なぁんて会話を考えたんですが、

真平くん、ここまで言えるかな?って思ったら、

ムリかな。うん。やめよう。


あとは、花火が上がって、その音でオチョが怯えちゃう。

しょうがないなぁって、真平くんが、抱きかかえる。

それを見て伏咲さんが、「オチョだけズルイ!」っていうの。


でもこれよりは、勝手に足の間に入ってプルプルしてる方がいいかって、

変更しました。


あ、そうそう、二人が公園で会ってる時の描写で、

オチョと彼女って言ってるのが、ある時から

彼女とオチョって順番が変わっているんです。


これ気付いてくれる人がいたらいいなぁっていう仕込みでした。


だいたい出尽くしたと思うので、これにてお開きにしようと思います。


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― 新着の感想 ―
[良い点] あ、ダガシヤ式だ笑 しろきちさんのお気に入りのセリフ、無事に私にも刺さりましたよー! 「オチョだけズルい!」ってセリフいいですね! それで、ヒロインが真平くんに後ろから抱き付いて、真平…
[良い点] こんにちは。 設定を細かく考えてあってすごいなと思いました。 リアリティも追求しているのが伝わってきます。 だからしろきち様の作品は心に響くのだと思います。 素敵な作品と、その舞台裏を教え…
[良い点] 実はこういう舞台裏とか裏設定って大好きでして。 なるほどと思うことしきりです。 そういえばボータ-コリーって一番賢い犬種って言われたりしてますよね。代わりにキッチリ序列を叩き込まないと舐め…
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