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【第一部完結】薄明のエンプレス~大宙帝国興亡記~  作者: おおがみ陣矢
第一部 「落華流帝」編
311/421

◆◆◆◆ 9-11 ミナモとホノカナ ◆◆◆◆

【 ホノカナ 】

スイ将軍の娘……!? そんな人が、どうしてこんなところにっ……!?)


 ホノカナの困惑を気に留めることもなく、ミナモは話を続ける。


【 ミナモ 】

「ちなみにこちらは、方士の――ええと、雲蒸竜変うんじょうりゅうへん殿、だったかしら?」

 *雲蒸竜変……雲が湧き、竜が暴れるということから、英雄が活躍するの意。


【 若い男 】

「う、〈雲竜飛聖うんりゅうひせい〉……ですよぉ……でも、ヘキ・サノウと呼んでもらってもかまいませんので……うぇへへ……」


【 ホノカナ 】

「は、ははぁ……」


 変わった人だな、とホノカナは思った。

 もっとも、ここ最近、これくらいの変人にはずいぶんと会ってきたので、だいぶ慣れてきているのも事実だった。


【 ミナモ 】

「それで、あなたがたは――?」


【 ホノカナ 】

「あっ……え、えっと、わたしは、青龍セイリュウ・カスカナといいますっ」


 と、かつても用いた偽名を名乗る。

 このような場合に備えて、あらかじめ決めていたことであった。


【 ゼンキョク 】

「私は医師の河甫コウホと申します。彼女は私の助手のようなものでして……そうそう、こちらは占い師のリク老師せんせい


 と、ゼンキョクがいまだ夢の中のセイレンのぶんも名乗る。


【 ミナモ 】

「なるほど……それにしても、女三人で旅とは、この時勢にいささか不用心ではありませんこと? どんな危険に陥るか、わかったものではありませんわよ! 実際、こうして捕まっていることですし! よほどの事情があるのかしら?」


【 ホノカナ 】

「あ、ええっと、その――」


【 ゼンキョク 】

「――実は、レイ将軍が人材を集めていると聞いて、その軍に加わるべく馳せ参じようとしておりまして」


 と、ゼンキョクが口を挟んでくる。


【 ゼンキョク 】

「神弓姫どのといえば、レイ将軍と同盟を結んだスイ巡察使のご令嬢――ぜひ、お力添えをお願いできましたら」


【 ミナモ 】

「ええ、よろしくってよ、お安い御用ですわ! いささか危ういところを助けていただいたのですから、当然ですとも!」




 と、自己紹介も終わったところで。


【 ミナモ 】

「さぁ、さっそく反撃開始ですわよっ! ……くっ、しかし、まだ身体が重いですわねっ……」


 痺れ薬の効果が残っているようだ。


【 ゼンキョク 】

「失礼――これで、いかがです?」


【 ミナモ 】

「熱ぅっ!? あっ、でも、気怠さが抜けていくようなっ……?」


 ゼンキョクの手のひらで肌を触れられ、戸惑いつつも、


【 ミナモ 】

「これは――力がみなぎってきますわ! これも、医術ですのっ? 見事なものですわね……!」


 と、人斬り包丁を軽々と振り回すミナモ。


【 ゼンキョク 】

「まあ、そんなところです。方士殿は――」


【 サノウ 】

「うぅ~ん……ぼ、ボクは……遠慮しておきます……そういう得体のしれない力は、ちょっとぉ……」


【 ミナモ 】

「ええい、四の五の小うるさいですわね! ごちゃごちゃ言わずに、おとなしく診ていただきなさいっ!」


【 ゼンキョク 】

「では――」


【 サノウ 】

「ちょっ、あっ、んおっ!? おお!? んおおおぉぉ~……!?」


 ミナモに羽交い絞めにされ、ゼンキョクの手当てに悶絶するサノウであった――

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