◆◆◆◆ 7-19 空に舞う ◆◆◆◆
【 砕嶺山 】
『…………ッ!』
【 ランブ 】
「ぐっ……!」
――ブシャアアッ!
【 ホノカナ 】
「…………!」
ランブの左手から、ドス黒い飛沫が噴き出す。
一方、砕嶺山の方は――
【 砕嶺山 】
『……グッ……アッ!』
メキッ……バキッ! メキャアアッ!
砕嶺山の籠手が、粉々に砕け散った。
【 宝玲山の将兵 】
『おおおおおっ……!』
【 砕嶺山 】
『……グッ……ウウウ……』
ズゥンッ……と、砕嶺山が片膝をついた。
【 ランブ 】
「……はぁっ、ふぅうっ……まだ……やるかっ……?」
なおも両足で地を踏みしめたまま、告げる。
【 砕嶺山 】
『……グゴ……ォォォ……』
返事の代わりに、砕嶺山は左の拳を突き出してきた。
【 ランブ 】
「――――っ」
その意を察して、ランブもまた右の拳を突き出し、軽くぶつけ合う。
それがすなわち、武人同士の、決着のしるしであった。
その一方で――
【 催命翔鬼 】
「ケッタァーッ!」
【 ミズキ 】
「おっと――」
ミズキと催命翔鬼の一戦も、最終局面を迎えようとしていた。
【 催命翔鬼 】
「はぁン? さっきから逃げ回ってばかりじゃねえの、死神退治とかでかい口叩いたわりにはさあっ!」
空中から見下ろしながら罵る催命翔鬼。
【 ミズキ 】
「急いてはことを仕損じる――と言いますので」
【 催命翔鬼 】
「小賢しいっ! つくづく小賢しいんだよっ!」
【 ミズキ 】
「そんなに、宝玲山の盟主になりたいのですか?」
【 催命翔鬼 】
「フン、そんなもんはどうでもいいけど……気に入らない奴の下にいるのが業腹なのさア!」
*業腹……非常に腹が立つの意。
【 ミズキ 】
「そうですか、ならば遠慮なく――」
ゆるりと、手を振りながら一礼して。
【 ミズキ 】
「――討たせて、いただきます」
――ドッ!
【 催命翔鬼 】
「…………っ!?」
ミズキが尋常ならざる跳躍で、空中にいた催命翔鬼のさらに頭上へと達した。
【 催命翔鬼 】
「こいつっ――それだけ跳べるくせに、今まで抑えてやがっただとオ……!?」
【 ミズキ 】
「こう見えても――慎み深い女ですので」
と、足を高々と跳ね上げて、
【 ミズキ 】
「――はぁあッ!」
【 催命翔鬼 】
「…………っ!」
飛電のごとく振り下ろされたミズキの踵が、催命翔鬼の脳天へと振り下ろされる――
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