表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【第一部完結】薄明のエンプレス~大宙帝国興亡記~  作者: おおがみ陣矢
第一部 「落華流帝」編
187/421

◆◆◆◆ 6-92 燎氏の変(78) ◆◆◆◆

【 白銀夜叉 】

「さぁ――好きにやりなっ、宝玲ほうれい無頼漢あらくれものどもっ! あたしも好きにやらせてもらうがねっ!!」


【 宝玲山の将兵 】

「――おおおっ!」


 人呼んで白銀夜叉しろがねやしゃ以下、豪傑たちが一斉に〈千陣軍魔〉へと攻めかかる。

 怪異を相手に怯むこともなく、得物を振るって挑みかかっていく将兵。

 その中には、ひときわ個性的な面々も混じっていて――


【 上半身が虎の男 】

「一仕事、してみせようっ……グオッ! オオオッ!」


【 獣めいた兵たち 】

『グゥルルルッ……グァオオオッ!』


 腰から上が虎のように見える男が、やはり獣じみた一団を引き連れ、牙や爪を駆使して強襲を仕掛けていく。


【 小山のような巨人 】

『グォゴォオオッ……ゴォゴゴゴォォ……!』


 一方では、十宙尺(約3メートル)を遥かに超える巨体を持つ完全武装の歩兵が、これまた規格外に大きいつちをブンブンと振り回し、突進していく。


【 死体の群れを操る女 】

「シーッシッシッシ! ゆけ、〈冥軍めいぐん〉よ! 日頃のウップン、ここで晴らすがいい!」


【 冥軍の兵たち 】

『――――ッ』


 白装束の女が、〈僵尸きょうし〉――いわゆる動く死体――の部隊に命を下せば、死せる兵たちが命知らずの突撃を敢行する。


【 六本の腕を持つ男 】

「クホホホ……これを調理すれば、さぞかしあの御方もお喜び下さるに違いない――ホホホホ……!」


 やや多い腕で肉切り包丁を持った調理人姿の男が、せせら笑いながら“食材”を切り刻んでいく。


【 角と翼を持つ女 】

「ケ~タケタケタ! なにこれ? 人間? 妖魔? どっちでもいいか! たっぷり冥府あのよに送り込んであげる~~っ!」


 角と翼の生えた女が宙に浮かびながら、身の丈以上の巨大な武器を振りかざしている。


【 千陣軍魔 】

『ギッ……アアッ! アアアッ……!?』


 背後からの猛烈なまでの強襲に、千陣軍魔は戸惑ったような気配を見せ、進行を停止していた。




【 カズサ 】

「うわ……あいかわらず、デタラメな連中ね……」


【 エキセン 】

「……あいつら、山から下ろして良かったのか……?」


 好き勝手に暴れる援軍の様子に、安堵以上に不安を隠せない両者。


【 ランブ 】

「なんだあれは……しばらく見ないうちに、得体のしれない者たちが増えているのだが……!?」


【 ミズキ 】

「明らかに、味方に加えてはいけない面々もいるような……どうなっているのです?」


 宝玲山ほうれいざんには二年前に行ったきりの両者からすると、目を疑うような顔ぶれも混じっていた。


【 ゼンキョク 】

「まぁ、こちらもいろいろとありまして」


 さらりと答えるゼンキョク。

 いろいろあった、で済ませていい問題かどうかはさておき……


【 カズサ 】

「ともあれ、こちらも観戦しているわけにはいきませんっ! 援護しなくては……!」


【 ゼンキョク 】

「しかし、相手は災害そのもののような存在……ここでたおすためには、別の手法やりかたを考えねばならないのでは?」


【 ミズキ 】

「別の、手法……」




【 ヨスガ 】

「……やれやれだな、ようやくおでましか、御大将……!」


 鉄虎門から離れた宮殿の陰……

 シラクサから状況を伝えられて、息をつくヨスガ。


【 侍衛長 】

「……っ、これで、戦況はこちらにっ……?」


【 ヨスガ 】

「ふむ……確かに好転はしようが、“終わらせる”には、なにか手を打たねばなるまい……〈副軍師補佐〉はどうしたっ?」


 苛立たしげなヨスガであったが、ふと、その脳裏に声が響く。


【 ???? 】

『大首領……聞こえているでございますか……大首領……』


【 ヨスガ 】

「! この、声は――」

ブックマーク、ご感想、ご評価いただけると嬉しいです!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ