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【第一部完結】薄明のエンプレス~大宙帝国興亡記~  作者: おおがみ陣矢
第一部 「落華流帝」編
185/421

◆◆◆◆ 6-90 燎氏の変(76) ◆◆◆◆

 これほどの質量を迎撃するのは容易ではない――と、思われた、そのとき。


 ――ドオオオオォンッ!!


【 千陣軍魔の兵 】

「ギイイィヤアア……!?」


 飛来した火矢が直撃し、大爆発を起こす……!


【 ランブ 】

「これはっ……」


【 カズサ 】

「やるわね……エキセン殿っ!」


【 エキセン 】

「こいつは――クク、爆破し甲斐がありそうなデカブツだっ……!」


 ミズキよりやや遅れて駆けつけた、エキセンの手柄であった。


【 ミズキ 】

「エキセン殿――遠慮は無用にて!」


【 エキセン 】

「おお――十二賊どもにブチ込めなかった分……たっぷりと食らわせてやろうっ……!」


 そう宣言するや、全身に仕込んであった大量の爆薬を露わにする。


【 エキセン 】

ホウ家流、霹靂へきれき術――」


【 エキセン 】

「――〈神火しんか〉の陣ッ! ……皆、伏せろっ……!」


 そのままエキセンが仕掛けを発動させるや、点火された爆弾が一斉に発射され、千陣軍魔へと吸い込まれていって――


 ――――チュドオオオオンッ!!!


【 千陣軍魔 】

「――――ッッ!!」


【 カズサ 】

「~~~~っ!」


【 ランブ 】

「くっ……!」


 城門はおろか宮城全体を揺るがす轟音が響き、爆風が吹き荒れる――




【 ホノカナ 】

「ひっ……!?」


 天地に轟く爆音と、地震と間違うような猛烈な揺れに、思わずその場にうずくまるホノカナ。

 ゼンキョクが城門へ向かったあと、負傷兵の手当てにあたっていたのである。


【 ホノカナ 】

(今のはっ……エキセンさんのっ!?)


 城門の状況がどうなっているのか、はっきりしないが……

 かなり剣呑けんのんなありさまなのは、伝わってくる。

 *剣呑……危険な様子の意。


【 ホノカナ 】

(わたしは、どうしたらっ……)


 ゼンキョクからは、適当なところでヨスガに合流するように言われてはいるが……


【 ホノカナ 】

(わたしも城門にっ……でも、行ったところで……)


 足を引っ張るだけで、役に立てるとは思えない。

 ヨスガならば、皆を激励することで士気を高めたりすることもできるのだろうが……


【 ホノカナ 】

(わたしがいても、驚き役しかできないし……)


 それなら、出しゃばるべきではないのだろう。


【 守備隊長 】

「そこの娘っ……陛下の女官かっ? ここは危険だ、下がれっ……!」


 後退してきた守備隊長が告げる。


【 ホノカナ 】

「……っ、でも、怪我人の皆さんがっ……」


【 守備隊長 】

「案ずるな――お主はお主のやるべきことをせよ!」


【 ホノカナ 】

「……っ、わかりましたっ……」


 ホノカナは一礼すると、その場を駆け出す。


【 ホノカナ 】

(とりあえず、陛下のところに――)


【 ???? 】

「……殿っ、……ホノカナ殿っ……」


【 ホノカナ 】

「……ん?」


 誰かが自分を呼ぶ声が聞こえて、立ち止まってあたりを見渡す……が、誰もいない。


【 ホノカナ 】

「……? ただの空耳……?」


【 ???? 】

「こっち……こっち! 右下っ……ええと逆か、左下に……!」


【 ホノカナ 】

「……わたし、疲れてるのかなぁ」


 首を傾げ、再び駆け出そうとする……


【 ???? 】

「ちがっ……ホノカナ殿~~っ!」


【 ホノカナ 】

「っ!? この声はっ……」


 足元から響いた声に、ホノカナは立ち止まってひざまずき、じっと目を凝らす……


【 ホノカナ 】

「……っ!? あ、あなたは――」

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