表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【第一部完結】薄明のエンプレス~大宙帝国興亡記~  作者: おおがみ陣矢
第一部 「落華流帝」編
152/421

◆◆◆◆ 6-57 燎氏の変(43) ◆◆◆◆

【 ヨスガ 】

「……らちが明かんな。では――こうしよう。このホノカナを我の名代みょうだいとする。そう心得てこやつに接せよ。それならよかろう?」


【 我影也? 】

「は、ははっ、はいいいっ……!」


【 ヨスガ 】

「まずは名を尋ねてみよ」


【 ホノカナ 】

「あっ、はい、え~っと……あなたはいったい、どなたなんですか?」


【 我影也? 】

「……は、当方の名は〈サツ・シラクサ〉。サツ氏の一門にて――」


【 ヨスガ 】

「ほう、サツ氏の者だったか! まだ生き延びていたとはな……!」


【 ホノカナ 】

「え、え~っと……すみません、そんなに有名なんですか?」


【 ヨスガ 】

「いや、表向きにはほとんど知られてはおらぬ。なにせ、忍びの者ゆえな」


【 ヨスガ 】

「神祖以来、代々帝室に仕えていたものの、いつしか姿を消したと聞いていたが……?」


【 ホノカナ 】

「……そこのところ、どうなんですか?」


【 シラクサ 】

「は――我が一族は、一時的に職を解かれたこともございましたが、ここ数百年はふたたび帝室の隠密としてお仕えしてまいりました」


【 シラクサ 】

「一族の中で、特に手練れの者が宮城に潜み、あらゆることに耳を澄ませ、天子様をお守りしております。その存在を知るのは、ただ代々の天子様のみにて――」


【 ヨスガ 】

「……そういうことか。皇帝とは直接接触しない、というのがそなたたちの掟なのだな?」


【 ホノカナ 】

「……どうなんですか?」


【 シラクサ 】

「は――いえ、そのようなことは、特になく……」


【 ヨスガ 】

「はあっ? どういうことだっ?」


【 ホノカナ 】

「ど、どういうことなんですか?」


【 シラクサ 】

「その――当方、幼き頃より人里離れた山中にて修行に明け暮れたせいか、すこぶる人見知りでありまして、陛下と直接言葉を交わすなど、思いもよらず――」


【 ヨスガ 】

「……そっ、そう……か」


 脱力した様子のヨスガ。

 怒る気もなくしたという風情である。


【 ホノカナ 】

「……あれっ? でも、わたしとは普通に話せてる……というか、むしろ上から目線ですけど……?」


【 シラクサ 】

「確かに……身内以外では、およそありえぬこと。恐らくは、人としての魂のくらいに差があるがゆえに、緊張もせぬのかと――」


【 ホノカナ 】

「はあああぁ~~っ!?」


【 ヨスガ 】

「……まぁ、そんなことはさておき」


【 ホノカナ 】

「そんなことって何ですか~!?」


【 ヨスガ 】

「文句はのちほどたっぷり聞かせてやれ! それより、他の者たちの様子はどうなっておる?」


【 シラクサ 】

「――――っ」


 シラクサは耳をそばだてて、各所の様子を探る――

ブックマーク、ご感想、ご評価いただけると嬉しいです!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ