◆◆◆◆ 6-49 燎氏の変(35) ◆◆◆◆
――――ドシャアアッ!!
【 セイレン 】
「あ……?」
【 ホノカナ 】
「あっ……ああっ!?」
轟音とともに、大量の粉塵が舞い上がった。
時間差で天井が崩れ落ちてきて、絡繰りの群れをことごとく押し潰したのである。
【 ホノカナ 】
「す――すごいですっ、セイレンさんっ! 全部、計算ずくだったんですねっ……!」
【 セイレン 】
「…………」
【 セイレン 】
「わ――わは、わはははは! そ、そのとおりっ! 我が秘策、的中しましたねっ!! もっと褒め称えてくれていいんですよ!!」
【 ホノカナ 】
「本当にすごいですっ! これまで、舌先三寸の三百代言軍師とか思っちゃってて、すみませんでしたっ! 見直しました!」
【 セイレン 】
「ふっ……仕方ありません。人の本質を知るというのは、容易なことではありませんからね!」
ホノカナに称賛され、胸を張るセイレン。
【 セイレン 】
「……それにしたって、口だけ軍師は……言い過ぎじゃないですか……?」
さしものセイレンも、ちょっぴり傷ついているようであった。
【 ホノカナ 】
「す、すみません! 能ある鷹が爪を隠してただけなんですよねっ!」
【 セイレン 】
「そ、そう! そういうことですとも! さぁ、ホノカナ殿は早く陛下のところへ!」
【 ホノカナ 】
「はいっ……でも、セイレンさんはっ?」
【 セイレン 】
「私はここの守りを任されていますからね! なぁに、のちほど合流しますとも!」
【 ホノカナ 】
「……っ、気をつけてください、さっきの絡繰りより、ずっと危険そうな化け物も迫っててっ……!」
【 セイレン 】
「ほう……なおさら、ここは離れられませんね! さぁ、お急ぎを! 凪将軍や女官長殿ならば、そうやすやすと突破されもしますまいが……なにやら、嫌な予感がしますので!」
【 ホノカナ 】
「は、はいっ……! それじゃセイレンさん、またあとで!」
ホノカナは頷いて、足早にヨスガのもとへと向かう。
【 セイレン 】
「…………」
【 セイレン 】
「……さて……」
彼女の足音が聞こえなくなった頃……
――ミシ……ミシッ……ドドォッ!!
【 異形の刺客 】
「…………!!」
瓦礫を蹴散らして、絡繰り仕掛けの刺客たちが這い出てくる。
かなり傷んではいるようだが、まだ戦闘能力は健在のようだ。
【 セイレン 】
「やれやれ、思った以上に頑丈のようですねぇ! こうなれば――」
と、セイレンが高々と杖を掲げた、次の瞬間。
――――ドシュッ!!
【 セイレン 】
「ぐっ……はっ……!?」
その身を、鋭利な刃が貫いていた――
ブックマーク、ご感想、ご評価いただけると嬉しいです!




