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【第一部完結】薄明のエンプレス~大宙帝国興亡記~  作者: おおがみ陣矢
第一部 「落華流帝」編
144/421

◆◆◆◆ 6-49 燎氏の変(35) ◆◆◆◆

 ――――ドシャアアッ!!


【 セイレン 】

「あ……?」


【 ホノカナ 】

「あっ……ああっ!?」


 轟音とともに、大量の粉塵が舞い上がった。

 時間差で天井が崩れ落ちてきて、絡繰りの群れをことごとく押し潰したのである。


【 ホノカナ 】

「す――すごいですっ、セイレンさんっ! 全部、計算ずくだったんですねっ……!」


【 セイレン 】

「…………」


【 セイレン 】

「わ――わは、わはははは! そ、そのとおりっ! 我が秘策、的中しましたねっ!! もっと褒め称えてくれていいんですよ!!」


【 ホノカナ 】

「本当にすごいですっ! これまで、舌先三寸の三百代言くちだけ軍師とか思っちゃってて、すみませんでしたっ! 見直しました!」


【 セイレン 】

「ふっ……仕方ありません。人の本質を知るというのは、容易なことではありませんからね!」


 ホノカナに称賛され、胸を張るセイレン。


【 セイレン 】

「……それにしたって、口だけ軍師は……言い過ぎじゃないですか……?」


 さしものセイレンも、ちょっぴり傷ついているようであった。


【 ホノカナ 】

「す、すみません! 能ある鷹が爪を隠してただけなんですよねっ!」


【 セイレン 】

「そ、そう! そういうことですとも! さぁ、ホノカナ殿は早く陛下のところへ!」


【 ホノカナ 】

「はいっ……でも、セイレンさんはっ?」


【 セイレン 】

「私はここの守りを任されていますからね! なぁに、のちほど合流しますとも!」


【 ホノカナ 】

「……っ、気をつけてください、さっきの絡繰りより、ずっと危険そうな化け物も迫っててっ……!」


【 セイレン 】

「ほう……なおさら、ここは離れられませんね! さぁ、お急ぎを! ナギ将軍や女官長殿ならば、そうやすやすと突破されもしますまいが……なにやら、嫌な予感がしますので!」


【 ホノカナ 】

「は、はいっ……! それじゃセイレンさん、またあとで!」


 ホノカナは頷いて、足早にヨスガのもとへと向かう。


【 セイレン 】

「…………」


【 セイレン 】

「……さて……」


 彼女の足音が聞こえなくなった頃……


 ――ミシ……ミシッ……ドドォッ!!


【 異形の刺客 】

「…………!!」


 瓦礫がれきを蹴散らして、絡繰り仕掛けの刺客たちが這い出てくる。

 かなり傷んではいるようだが、まだ戦闘能力は健在のようだ。


【 セイレン 】

「やれやれ、思った以上に頑丈のようですねぇ! こうなれば――」


 と、セイレンが高々と杖を掲げた、次の瞬間。


 ――――ドシュッ!!


【 セイレン 】

「ぐっ……はっ……!?」


 その身を、鋭利な刃が貫いていた――

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