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【第一部完結】薄明のエンプレス~大宙帝国興亡記~  作者: おおがみ陣矢
第一部 「落華流帝」編
138/421

◆◆◆◆ 6-43 燎氏の変(29) ◆◆◆◆

【 刺客の頭目 】

「なんだ……なんだっ……これはっ!?」


【 妖魔 】

「フフフ――」

「フハ、ハハハハ――」

「キャハハハ!!」


 全身の口が開き、ケラケラと愉快そうにわらう妖魔。


【 ミズキ 】

「今すぐ逃げなさい、“それ”は――」


【 刺客の頭目 】

「くっ……お、おのれぇっ……!」


 怒りと焦燥の声を上げ、頭目の男が斬りつける。


【 妖魔 】

「ハハ――ハハッ! アハハハッ!!」


 ――ドカッ!!


【 刺客の頭目 】

「ぐ……はっ!?」


 触手の一撃であえなく弾き飛ばされ、地に転がる頭目。

 それでも剣で受け止め、致命傷は負わなかったのは、さすがの腕前というべきであろうか。


【 妖魔 】

「フフ……アハハッ!」

「ハハッ……アハァッ……ハハハハッ!!」


【 刺客の頭目 】

「ぐっ……う、うううっ……!」


【 他の刺客 】

「と、頭目っ……!」


【 他の刺客 】

「ひ、ひとまず、下がれっ……!」


 怯みつつも、生き残った刺客たちは頭目を抱え、後退していく。

 算を乱して逃げ出さないあたり、やはり訓練された一団であるらしい。

 だが今は、そんなことに感心している場合ではなかった。


【 ミズキ 】

(あのときのものとは、違う……別の個体っ?)


 当時、キョ丞相と妖魔の関係については明らかにされなかった。

 帝都に戻ってから調べてみてもさっぱりわからず、それは誰かに隠されているというより、ただただ、わからない――というだけのようであった。


【 ミズキ 】

(……このまま引き上げてくれると、助かるのだけど……)


 妖魔の習性は、今もってさだかではない。

 共通しているのは、心臓を破壊されれば滅びる……というだけのことで、それ以外は個体によってまるで異なるという。


【 妖魔 】

「フフ……ウフフ……フウーッ……」


 妖魔が、ズルズルと身を引きずるようにして、ミズキとの距離を詰めてくる。


【 ミズキ 】

「……やはり、そううまくはいかないようね」


 その目的はわからないが……どうであれ、この先に行かせるわけにはいかない。


【 ミズキ 】

(やはり、ここで討つしかない……討てる? いや、討たねば!)


 かつての妖魔と同様に、心臓を破壊すれば討てるのだろう。

 だが、それがどこにあるのか、探すだけでも簡単ではない。

 まして、かつては助太刀もあったが……今は、ミズキただひとりである。


【 ミズキ 】

(あれこれ悩むだけ無用――ことごとく切り刻めばそれでよし!)


【 ミズキ 】

「――はっ!!」


 気迫とともに、続けざまに空刀を放つ。


 ――ドシュッ! バシュウッ!!


【 妖魔 】

「オフウ――フウ――フフウウ――」


 見えざる刃で切り刻まれ、妖魔は身をよじっている。

 だが、苦しんでいるというより、くすぐったがっているようでもあり、効いているのかどうかまるでわからない。


【 ミズキ 】

(関係ないっ……徹底的に刻み尽くすのみ!!)


【 ミズキ 】

「はぁっ――ああああああっ!」

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