第53話リース森林国
現在俺の前で跪いているのは、エリスとセリー。
俺は言う。
「あーそーゆーのいいから。俺が戻るまでよくやってくれたな。帰るぞ。」
「勿体ないお言葉です。」
そう言うエリスは褒められて、嬉しそうだ。
俺達はエルライド王国に戻る。
今回の戦いでエリスは20、セリーは30レベルが上がりエリスはレベル142、セリーはレベル125まで上がり、それぞれ平均基礎ステータスはエリスが4億5000万。セリーが3億8000万まで上がった。
レベルアップのおかげで、セリーの実力は俺の配下の中でも二番手になった。
ちなみに俺自身は、もはや王級クラスを倒したぐらいでは、簡単にはレベルは上がらない。
一応経験値は入ってはいるが、全く足りない。
〜〜〜
城に戻った俺は考える。
次どうすっかな。
世界各地で暴れてまくっている13魔王を叩くか、勇者のいる国を潰すか。
正直、配下をいくつかに分けて、同時進行させるのも手だが、エリス達では帝級クラスには、歯が立たない。
13魔王の中堅クラスにも勝てるかどうかは怪しい。
おそらく、第三世代と呼ばれる連中は、俺にとってはゴミだが、エリス達の強さではまだ無理だ。
とりあえず、リース森林国は除外だ。
今のところ協力的なテオレームとは敵対したくない。
たとえ、神級クラスになっても、テオレームとソドムとか言うアイツと同格の化け物と2体1とか笑えない。
ここは、しばらく無し。
と言うか潰してばっかだと、敵ばっかになっちまう。
とりあえずテオレームとは、今のところ協力関係だ。
ここは、リース森林国と同盟結んどくか。
同盟の1番の目的は、他勢力の情報がほしい。
戦力?期待してねーよ?
第二世代以下のヤツなんか俺の敵じゃねー。
つーか、観光もいいかもな。
俺は殺人鬼だけど、指名手配前は普通に友達付き合いもしていたし、観光自体は好きだ。
サイコパスは表面上は、社交的だって言うけど、よく言ったものだ。
たまには、遊びもいいよな。
だが、城を空にするわけにもいかねーか。
「フィリア、俺達は今からリース森林国に行く。もし、襲撃があったら直接きて知らせろ。」
「はっ」
長距離転移が使えるフィリアを残しておけば、とりあえず大丈夫だろう。
ちょっと移動は面倒だが、セリーの短距離転移を連発で行くか。
まあ、MP無制限のがあるから少し時間はかかるがいけるだろう。
10日間ぐらい滞在するとして、玩具は10人ぐらいでいいかな?
うん、旅行の支度って楽しいね。
間違ってもそれは、旅行の支度ではないが、配下はもちろん、アリエルにも、ラグアに突っ込みを入れる勇気はない。
「エリス、セリー、ライナー、フィリム今からリース森林国に行く。支度しろ。」
「ラグア様っ、ラグア様のなさる事に口を挟むのは、大変恐縮なんですが…」
「なんだ?ライナー。」
「少し戦力過多かと…あの国は正直、勇者も魔王もいないですし、俺と保険にもう1人いれば十分かと…」
いや、襲撃かけるんじゃねーし、同盟だよ?同盟。
まー俺の今までの行いからみれば、当然の言葉だけどよ。
こいつ脳筋か?
エリスは言う。
「ライナー、貴様、貴様ごときに、ラグア様の壮大なお考えがわかるわけないだろ?確かに、貴様1人いれば、リース森林国は潰せるだろう。しかし、ラグア様の狙いはそこではない。我々はラグア様の配下。故に最強で無くてはならない。万が一にもラグア様の配下が他国に遅れをとる事など、絶対にあってはならない。ライナー、貴様の足りない頭で考えてから発言しろ。」
「申し訳ございません。俺の考えが足りずに出すぎた発言をしてしまいました。」
あのさ、同盟…観光…。
てか、ここにもいやがったよ脳筋。
どうすんだよこれ。
セリーなんとかしろ。
俺はセリーの方を見る。
セリーは言う。
「ライナー、ラグア様の考えを疑う様な発言、今すぐ訂正しろ。ラグア様っ、戦闘許可を。この不届き者を消します。」
駄目だこいつ…
早くなんとかしないと…
なんか夜○月の気持ちがちょっとだけわかったわ。
その後、俺はたっぷり30分かけて、配下に他勢力の情報がほしいから、同盟を結びに行く事を説明する。
なんか、勇者との連戦以上に疲れたわ。
俺の配下、脳筋しかいねーのかよ。
俺は各自準備のため出ていった、玉座の間で溜息を吐く。
尚、一部始終をみていたアリエルは、俺の口から同盟と言う言葉が出た事に驚き、固まっていた。
ブルー○ス、お前もか。
次回閑話です。
主人公が主人公なので、平和回が書きにくい今日のこの頃。




