第327話古き時代のアルムス33
「ラグア様、ソドム・グラファル参りました」
ソドムは玉座の間に入るなり、ラグアの前に跪く。
「ソドム、なんか随分久しぶりな気がするぜ?フェルリカ討伐時に防衛任務を任せて以来か?」
ソドムが忠誠を誓っている相手…
大魔王、ラグア・ベルゼ・アルムスはいつもと変わらない様子で言った。
「ラグア様、儂は…儂はラグア様に先に申し上げなければならない事がございます」
「お?なんだソドム?」
「儂は自分の力を過信し…偉大なるラグア様の軍に多大なる被害を…」
ソドムはラグアに報告をする。
〜
ソドムの報告が終わるとラグアは言う。
「つまり正体不明の他勢力にソドムの軍だけで挑んでお前の四天凶星が2人やられたと?」
「はっ、今回の失態は全て儂の責任です。いかなる処罰も…」
「貴様、よくもおめおめとそんな事を言えたものだな?エリローズ様ソドムに…」
「テオレーム黙りなさい」
ソドムが言い終わらないに口を挟むテオレームをエリローズは一喝した。
「ソドム、今回の件に関して俺様はお前をどうこうする気はないぜ?なあ、エリローズ?」
「まあ、ラグアがそうゆうなら私からは特にありませんね」
ラグアのその言葉に一番驚いたのは張本人のソドムだ。
「ラグア様っ!?」
「ソドム、今回の件で一番責任があるのはお前じゃねーぜ?一番責任があるのはお前らの不仲を放置してた俺様やエリローズだ。違うか?それに…」
ラグアは視線をロロに送る。
「ロロの話も恐らく無関係じゃねー。まずはロロの話を聞こうぜ?」
大魔王ラグア・ベルゼ・アルムス言った。
エリローズが口を挟まない為テオレームは何も言わない。
ソドムはこれ以上口を挟むのはラグアに対する不敬になると思い何も言わなかった。
もっともこうゆう性格のラグアだからこそ、ソドムは心から尊敬しているのだが…
〜
ロロの説明がはじまる。
新たな敵対勢力が確認された事…
シーラ・ベルネイアが敵にいる事…
そしてシーラを味方につけた人物はおそらくシーラよりも格上…確実に神級クラスだと言う事…
そして…
「ソドムの四天凶星、オリウスを救う事はシーラ・ベルネイア相手では力不足で叶いませんでしたが、敵勢力の1人を捕らえる事には成功しました」
ロロは小脇に抱えているプロトセリーに視線を送りながら言った。
「ロロ、その女からできるだけ敵の情報を絞り出せ。随分と好き勝手やってくれた様だが、こっちは十二凶星のうち2人をやられてる。全力で叩き潰そうぜ?エリローズ、俺様達と敵対したらどうなるか見せてやろうぜ?」
「ふふふっ、まるで歯ごたえがなかったフェルリカとは違い、今回は私の出番があるといいのですが…」
最古のオリジンゴッドエリローズはそう言って不敵に笑うのだった。




