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第316話古き時代のアルムス22


イドラスが部屋を出て約10分後…

突然、部屋の扉が乱暴に蹴破られる。

一瞬敵襲かとも思ったが、ここは味方陣営のど真ん中…

だとしたらその様な事をするの1人しかいない。


「よおソドムの爺さん。俺を呼ぶって事は面白い事が起きたって事だよな?」


「オリウスっ!!」


イドラスがオリウスの行為を咎めようとするが、扉を蹴破った張本人に刺す様な殺気を受けて止まる。


「喚くな雑魚。俺に声がかかるのはお前らじゃどうしようもない時だろ?で?ソドムの爺さん、話聞かせろよ?」


龍元、ソドム・グラファル配下、四天凶星最強…

水晶竜帝オリウス…

かつてソドムと竜王の座をかけて戦った猛者である。


オリウスの殺気のこもった言葉にイドラスは何も言えずに押し黙る。

悔しいが王級中位のイドラスは、実力では帝級中位オリウスの足元にも及ばない。


イドラスが押し黙ったのを見計らってソドムは口を開く。


「シルビアが死んだ。相手の正体は不明…。この意味がわかるな?」


「あー、あの白竜の嬢ちゃん死んじまったんかー。あのクールな感じけっこう好きだったんだけどな?どうせ殺されるなら、殺される前に一晩ご一緒したかったな」


オリウスはソドムに向かってそう言った。


それに反発したのはクレアである。


「ふざけるなっ!!死姦趣味の変態野郎がっ!!シルビアを侮辱するなっ!!」


加虐嗜好…

死体性愛者…

誇り高き竜の風上にもおけない恥さらし…

クレアだけでなくソドムも含めたメンバーの総意だった。

だからこそソドムもクレアを止める事はしなかった。


そんなクレアに対し、イドラスに対しての対応とはうって変わり、薄ら笑いを浮かべながらオリウスは答える。


「こりゃ手厳しいね。クールな白竜の嬢ちゃんも好きだったが強気な紅竜の嬢ちゃんも好きだぜ?今夜一晩どうよ?」


本当にオリウスと一晩を共にすれば、確実に生きて帰る事ないだろう。


ここでソドムも割って入る。


「それぐらいにしておけオリウス。それで?どうだ?」


オリウスは薄ら笑いを浮かべた表情のまま答える。


「つまり白竜の嬢ちゃんが逃げ帰る事もできねえ様な相手を消してこいって事だろ?いいぜ。面白えからのってやるよ。報酬は可愛い黒竜ちゃん一匹でいいぜ?あ、最低でも人化はできるヤツな?」


「貴様っ!!」


イドラスが怒鳴るがオリウスは意に介さない。


「……わかったその条件で飲もう。その変わり失敗は許さぬぞ?」


「「ソドム様っ!?」」


イドラスとクレアの声が揃う。


「けっ、俺がラグア様達や爺さん以外に負けるなんてありえねえよ?今までも…そしてこれからもな」


オリウスはそう言い残し部屋を出て行った。




オリウスがいなくなった部屋は気まずい空気が流れる。

その静寂を破り、ソドムがポツリと口を開く。


「すまぬ。創造神共との戦いに集中していらっしゃるラグア様に余計な心配をかける訳にはいかぬ。だが万が一、オリウスまでもが負ける様な事があれば…その時は…」


ソドムはそこで言葉を止めた。


「私達はソドム様に従うだけです」


クレアのその言葉にイドラスも肯定の意をあらわす。


部屋は再び静寂に包まれるのだった。

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