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第303話古き時代のアルムス11


「せっセリー様っ!?これは…その…」


プロトフィリムが狼狽しだす。


「あっアイツらですっ!!アイツらがやりましたっ!!」


プロトフィリアはシルビアの方を指差しながら叫んだ。

二人共真っ青を通り越して顔面蒼白である。


そんな二人に対してセリーは優しく言う。


「ほう?つまり貴様らこんな状況になるまで本隊に報告すら入れられない無能と言う事か?だそうだフィリア」


再び転移の気配がし、そこからフィリアが現れる。


「お前らあんまり恥かかせないでよ。失敗作でも私やフィリムのクローンなんだよ?ああもうコイツらダメだ。私が自分で処刑するよ」


「まっ待って…」


「発動、帝級スキル、百鬼夜行」


その瞬間プロトフィリアとプロトフィリムの2人は完全に消滅する。


「悪いねー。セリーはともかく、私は別に失敗したぐらいじゃ殺すつもりなかったんだけどね?途中から見てたけど、さすがに許容範囲を超越してたからね?えーっと、セリーなんだっけ?無能な…」


「無能な味方は有能な敵より恐ろしいってヤツか?」


「そー、それそれ」


「それにしてもこんなのばかりだとプロトクローンも考えものだな…ラグア様が私達の事を心配して用意してくれているのは嬉しいのだが…」


「あれ?リーゼ様なんか頭なら私より優秀だし、セシル達だって十分機能してるじゃん?え?もしかして私とフィリムのクローンがポンコツって事?」


「まあ、プロトフィリアもプロトフィリムはまだ他にもいるから他もそうなら…まあ、そうゆう事だろう」


セリーは言った。




シルビアの目の前で副官達と互角に戦っていたプロトフィリア、プロトフィリムと名乗るおそらく敵の幹部クラスが殺された。

そしてそれをやってのけた張本人二人は確実に帝級クラス…

百鬼夜行とか言う帝級スキルも正直何をしたのかわからなかった…

いや、それだけならまだいい。

感じる力はどちらも化け物なのはわかるが、おそらく青髪の女の方が強い…

もう一人の妖精族の女も確実に帝級クラスの化け物だが、青髪よりは劣る。

問題はその二人が対等に会話している事だ。

つまり、ラグア様の名を語るヤツは帝級クラスの青髪と妖精族を従える更に上位の存在と言う事…

確実に帝級上位…

つまり下手をすれば三元魔にも匹敵する化け物と言う事…

シルビアのそんな思考を断ち切るかの様に青髪が口を開く。


「ラグア様の前線基地に土足で入りこむとはいい度胸だな?私はセリー、魔王ラグア様の最高幹部にして四天王の一人だ」


「同じく最高幹部で四天王、フィリア・アースだよー。下っ端のバカ共が世話になったねー?有象無象の下っ端と、私達最高幹部の違いを教えてあげるよ」


ちっ

シルビアは舌打ちをする。

まだ見通しが甘かった様だ。

つまりラグア様の名を語るヤツらの主人はこんな化け物を最低でもあと二人従えていると言う事だ。

果たして帝級上位程度にそんな事が可能か?

答えは否…

よほどのカリスマ性でもない限り、ヤツら四天王が結託すればひっくり返る。

そしてそんなカリスマ性があったところで、そんな自身をも脅かす可能性のある配下を側近におくだろうか?

シルビアは一瞬考える。


ありえない。

そんな危険な事をするわけがない。

つまりヤツらの主人は確実に神級クラス…


シルビアはそう判断し、今できる最善の手段を模索するのだった。

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