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第287話滅亡と死神と獣王


「クソがぁぁぁ!!死ねやぁぁぁ!!」


交渉決裂の直後、俺は転生者の男に襲いかかる。

交渉が決裂した今、最善は何か?

即時抹殺。

それが俺の結論だ。

だが、俺は男に攻撃する直前で止まる。

なんのことはない。

男は単に構えただけだ。


「ちっ、軍隊格闘術かよ…旧日本軍とかシャレになんねーぞ?」


俺は大きく舌打ちをして一旦距離をとる。

接近戦ではこちらが明らかに不利…


『困りましたね。ラグア様どうしますか?』


俺の頭に直接声が響いた。


「エリローズ、お前ステータスのない中でも神通使えるのかよ」


俺の言葉はこの状況を打破する為に淡い期待を込めてのものだったが…


『使える訳ないじゃないですか。ラグア様と融合したのでラグア様にだけ声が聞こえるだけですよ。まあ二重人格みたいなものですよ』


「それじゃ意味…」


「さっきから何1人でしゃべってるのかな?あたしもいるのを忘れてるのかな?」


「ゲボォォォォォォォォォっ」


クソっ

完全に油断した。

俺はミグの攻撃をもろに受けてしまった。


マズイ…

体が動かねえ…

追撃がくる…

アンチステータスゾーンの中では俺の不滅も発動しないだろう。

俺は死を覚悟する。


ミグの一撃が俺の頭に迫る。

終わったわ。


グシャっ…

よく聞いた事のある音がする。

これは頭蓋骨を粉砕する時の音だ。

俺は目を開ける。



なんだこれ?

目の前には予想外の光景が広がっていた。

頭蓋骨を粉砕して倒れているミグ…

そしてそれをやってのけた張本人は言う。


「ありがとうラグアさん。おかげであのクソジジイを殺せたよ」


ミグの傍らにたっているのはウルドナート…

そしてミグが死んだ事によりアンチステータスゾーンが解除され、俺の体は一瞬で再生する。


「てめえどうやって…」


俺は全く理解が追いつかずに言った。


「それはどうやって森羅万象から出てきたのかって事?それともどうやってアンチステータスゾーンの中でそこのクソジジイを殺したかって事?」


「両方だ」


「まず、森羅万象から出てきたのは簡単だよ。いつでもできたし。エリローズさんに解除できて僕にできない訳ないでしょ。一応僕も最高神なんだよ?」


ウルドナートとエリローズの力はほぼ同格…

つまりエリローズにできる事はコイツにもできる。


「ならどうやってアンチステータスゾーンの中で…」


「それはね、ラグアさんの森羅万象のおかげって言えばいいのかな?」


ウルドナートは満遍の笑みで言った。


俺とウルドナートがそんな会話をする中、転生者レオン・ガルオンは突然ひっくり返った状況を理解できず、ただただ呆然と立ち尽くすのだった。

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