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閑話漆黒の勇者シュドレ・イロード

今回はシュドレの閑話です。


時は第二次神魔大戦まで遡る。



〜〜〜


シュドレ・イロードは第二次神魔大戦にはラグア側の陣営で参加した。

シュドレの最終目標は父の仇である、魔王ラグア・エルライドを討つ事だが、それはまだ無理だ。

シュドレの力では魔王ラグアを討つには程遠い…


最高神が出した白い霧の直後、ラグアとエリローズは跡形もなく消え去った。

ラグアが負けた?

バカなっ、それでは自分はなんの為に…

シュドレがそんな事を考えていると、最高神が転移して消える。


それを見届けて、シュドレもその場を後にする。

ラグアがまだ生きている、死んでいるに関わらずこの場にラグアはいない。

つまりここにとどまる理由は何もない。


「とりあえず俺はリンガイア王国に帰ります。ゼギウスさんはどうしますか?」


「余の使命はお主の最後まで協力する事だ。無論ついて行こう」


シュドレとゼギウスはそんなやりとりを交わしリンガイア王国に転移する。



リンガイア王国が誇る勇者の帰還…

エルライド王国に残してきてしまった、バルダやシャリーはいないとは言え、本来なら盛大なパレードが行われる事だろう。

だが、そうはならなかった。

正確にはそんな状況ではなかった。


ラグア達と最高神派の神々のぶつかり合いの余波でリンガイア王国は半壊…

王城は崩壊して、王族達も全員行方不明…

おそらく生きてはいないだろう。


バルダ、シャリー…俺はどうすれば…

シュドレはラグアの元に残してきてしまった仲間達が頭に浮かんだ。

最高神のあの口ぶりを聞く限り、ラグアとエリローズはおそらく生きている。

そして一応自分がラグア陣営の特別幹部と言う立ち位置にいる以上、バルダ達が不当な扱いを受ける事はないだろう。

現実逃避のせいか、シュドレはそんな事を考えた。


そんな風にシュドレが呆然とリンガイア王国の惨状を眺めていた時だ。

唐突に声が聞こえた。


「!?っシュドレ様だっ。シュドレ様がお戻りになられたぞっ!!」


その声の後に続いて次々と人影が現れる。


「おーいっ、勇者様が帰還なされたぞっ!!」


「シュドレ様、リンガイア王国が…」


「おいっ、無事に戻られたばかりの勇者様にそんな辛気臭い話をすんじゃねー!!酒持ってこいっ!!」


「そんなのどこにある?全部瓦礫の下だっ!!少しは頭を使えっ!!」


廃墟と化したリンガイア王国は騒がしくなる。



〜一年後〜


シュドレとゼギウスのスキルと、急ピッチの工事により建てられたリンガイア城…

そしてその玉座には、なし崩し的に王になってしまったシュドレが座っていた。


完全に復興したリンガイア王国で彼が漆黒の勇者、シュドレ・イロードと呼ばれはじめるのは、この更に一年後の話だ。

次回の閑話はテオレームの話です。

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