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第191話遊撃部隊


〜ラナトス帝国上空〜


そこにはラグア配下の幹部達が気配を殺して集まっていた。

いくら主である、ラグアに好きにしろと言われたからと言ってさすがに遊んでいる訳にはいかない。


一応ここにいる暇を持て余した幹部達は、即席遊撃隊と言えなくもないが、集まっているのは一人一人が一騎当千級の人外の集まり、本気で遊撃などしようものなら、おそらくラナトス帝国はフレストを残して一瞬で滅びる。

残ったフレストでさえ、おそらくライナー1人いれば抑える事は可能だ。

だが、それはやらない。

そんな事をすればあとでセリーに何を言われるかわからない。

即席遊撃隊改め、暇人遊撃隊は皆同じ事を考えて上空で待機していた。



〜〜〜


戦況動いた…

というか僅か数分で形勢不利とみたラナトス帝国側が撤退をはじめた。


「さすがセリーだな」


暇人遊撃隊、暫定隊長のライナーは呟く。

自分はラグア様の配下の中ではかなり変わっている。

特別幹部はともかく、エリス様や最高幹部は皆、好戦的である意味魔王の配下らしい。

ライナーにももちろん、主であるラグア様に対する忠誠心はある。

ラグア様の命令があれば誰よりも先陣を切って戦うし、そこら辺の雑魚に負けるつもりはさらさらない。

でも基本的に俺は平和主義なんだよな。

おそらく同期のセリーに嫌われてる理由もたぶんそれだよな…

個人的には同期で、同じ最高幹部なんだし仲良くしたいんだけどな…

ライナーはぼんやりとそんな事を思った。


その時、フレスト自身がラナトス帝国に移動するのが見えた。

しばらく見ていると、セリーのアンデット軍が押されはじめる。

さすがにアンデット軍では、フレストは止められない。

アンデット軍は次々と転移されているが、フレストが残滅する方が早い。


ようやく自分達にも仕事が回ってきた。


「みんな。ようやく出番だ。フレストを抑える。行くぞ」


ライナーのその言葉を聞いて、上空にいたメンバーは動き出す。

ライナー、フィリア、フィリム、エミリー、リル、アレス…

最高幹部が3人、特別幹部が3人。

それはたった1人を止めるには余りにも過剰な戦力であった。


ライナー達はアンデットを残滅している、フレストの前に降り立った。


〜〜〜


フレストは目の前のアンデットの集団をエンペラーギフトで吹き飛ばす。


クソっ

キリが無い。

フレストは思った。


追加のアンデットは次から次へと現れたは、こちらに進軍してくる。

それでも徐々に減ってはきているのだが…


その時だ。

突如、上空よりこちらに一直線に向かってくる、6つの気配…

この距離でもわかる。

アレは今自分が相手にしている、アンデットなんかとはまるっきり次元が違う存在…

しかも1人は自分よりも上だ。

そいつは一年前に見た魔王ラグアに匹敵する。

どうする?

フレストが考えてる間に6人は既に目の前にいた。

そして、圧倒的強者の気配を放ちながら茶髪の男が前に出てくる。


「はじめましてだな。フレスト。俺は魔王ラグア様の配下、最高幹部の1人。四天王ライナーだ。できればラグア様が来られるまでじっとしててくれると助かるんだが、どうだろうか?」


ライナーはフレストに向かって言ったのだった。

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