第185話九天達の宴2
フレストと呼ばれた男は完全解放した、フィローラの力に震える。
怖い。
これがこの世界の頂点…
「もっ申し訳ございません。宴に水を差すつもりはなかったのですが…」
フレストは席に着く。
「ラグア殿、バカがすまなかった」
「ああ、別にいい。まあ、お前の顔を立てといてやるよ」
その言葉にまたしても九天達がざわつくが俺は無視する。
〜〜〜
宴がはじまった。
最初に俺に話かけてきたのは、7位と9位のヤツだった。
名前は7位のヤツがウラドスで9位のヤツがナタリーとか言ったか?
ファミリーネーム?
そんなもんめんどくせーから覚えてねーよ。
なんか二人共妙にペコペコしてたけど、たぶんさっきのフレストとのやりとりが原因だな。
え?フレスト?
さっきからずっと炎みたいな真っ赤なオーラを出しながら俺を睨みつけてるね。
ちなみにフレストの見た目は赤髪短髪の20代後半ぐらいのイケメンだ。
ムカつくわ…
いずれ殺してやるよ。
宴が後半になってからバルトとか言う九天の3位の男も話しかけてきた。
「はじめまして、ラグア君。僕はバルト・シアンズ。フィローラ殿がずいぶん気にかけられてる様だね。羨ましい限りだよ」
コイツはけっこう強いな。
アルムスで言うとシーラ・ベルネイアと同格ぐらいか。
ギリギリ神の領域に至っているのはなんとなくわかる。
まあ、俺の本体の敵じゃないけどな。
ただ、どことなく雰囲気がノーマンに似てるヤツだ。
俺は答える。
「よお、確か3位だったか?まあ、フィローラもああ言ってるし、今日の俺は平和主義だ。まあ、仲良くしようぜ?」
バルトは笑う。
「僕を前にしてこんな態度をされたのは、はじめてだよ。見たところ僕達の中では実力は5番と言ったところかな?でも、その程度のヤツにフィローラ殿はあんな対応はしない。君と敵対するのは避けた方がいいかな?」
「それは好きにすりゃいいさ。ただ俺はやりたいようにやるだけだ。その結果ぶつかってもそんなもんは知らねー」
俺もニヤリと笑いながら答えた。
「まあ楽しい宴だし、今日のところは穏便にいこうよ。乾杯」
俺とバルトはグラスをぶつけ合う。
〜〜〜
そんな事をしているうちに宴の終わりの時間を迎える。
「皆、今日は我の招待に応じてくれて感謝する。またの機会がある事を待っている」
フィローラはそう締めくくる。
九天という立場上つねに入れ替わり…死と隣り合わせと言う事を意味する。
フィローラは言外にそう言った。
フィローラの言葉で宴はお開きとなり次々に九天達は部屋から出て行く。
そして、部屋には俺とフィローラのみが残った。
「では約束通り邪魔させてもらおう。その前にひとつ頼みがあるのだがよいか?」
「あ?なんだよ?」
「ラグア殿の本来の姿を見せてくれないか?」
フィローラはそう言ったのだった。
すいません。
予約投稿を失敗して、31日に二話投稿してしまいました。
その為急ピッチで本日分を仕上げました。
その影響でエイプリルフール特別編が全く間に合いませんでした。
楽しみにしていた方は申し訳ございません。
特別編はゴールデンウィークに延期させて頂きます。
誠に勝手ですがご了承下さい。
すいませんでした。




