第159話第二次神魔大戦6
ようやく熱さが収まってきた。
………。
こりゃすげーや。
これがオリジンゴッド…
ヤバすぎるわ。
やろうと思えばたぶんデコピンでアルムス消せるわ。
まあ、しねえけど…
今回増えたのは、神級スキルが2つ。
そして概念が1つ。
神級スキルは次元の神、そしてロロと同じ時空の神だ。
はっきり言おう。
これは求めていたスキルだ。
エリローズの目的は薄々感づいていた。
アイツを止めるのはまず無理だ。
いつかは殺すが、そのいつかが来る前にこの宇宙ごと俺が消される方が早い。
だが新しい神級スキルを併用すれば…
上位のスキルを手に入れた今ならわかる。
ミグが持っていた帝級スキル、次元の帝ではその本来の次元の力の1割も使いこなせない。
そして新たに手に入れた俺の概念は不滅…
これはエリローズのように概念を使って何かを消す事もできないし、さっきみたいな理不尽な領域展開もできない。
だが、死なない。
たったそれだけの事…
だが、故に無敵…
たとえ完全に消滅させられたとしても、神格エネルギーを完全に回復するのに時間はかかるが何度でも蘇る。
俺がスキルと概念を確認していると、目の前にはエリローズが立っていた。
その目は信じられないものを見るような目だ。
「なぜ?なぜですか?何度も見たラグア様の考えなら、確実に支配の概念をとるはずなのに…」
その言葉のあとにエリローズがこちらにむけたのは、明確な殺気…
「お前はツメが甘いんだよ。お前俺の考えが100パーセントわかるからって俺の事完全にナメてただろ?答えはこれだよ」
俺は亜空間から不滅の帝の分体を呼び出す。
「オリジンゴッドの概念の話を聞いてから俺は不滅の概念がある事を確信した。だが、同時にそのころにはお前の目的に薄々感づいていた。だから俺は考えた。俺を2つに分ける事を。本体が思考するとお前に勘づかれる。だから俺は不滅の帝で分裂したあとに俺自身の記憶の一部を万物の神で消した。まあ、進化がはじまった瞬間に、俺の分体が連絡をとらなければ、分体
の存在すら忘れていたがな?」
「そんな…私の、私の夢が…いや、ここでラグア様を殺せば…」
「殺せると思ってんのか?確かにようやく、オリジンゴッドになった今ならわかる。お前はすげーよ。ザッと俺の神格エネルギーの3倍ってとこか?やっとお前のステータスがまともに見える様になったわ。けどな、俺の概念、不滅は他の能力を全て捨てた代償に負けはありえねー。何度でも復活する。こっちの世界でも死刑なんてごめんだ。俺を甘くみたお前の負けだエリローズ」
「私の、私の存在意義が…」
エリローズは力なく崩れ落ちた。
その時、亜空間から現れたものがいた。
だが、その人物は目の前の光景を見て愕然とした。
「遅かったか…」
その人物は呟くのだった。




