第154話第二次神魔大戦
俺は残ったメンバーを見渡しながら思う。
今回の戦いはおそらくミグと最高神との連戦になる。
さすがにこれだけの事をすれば、最高神も動かざるを得ない。
はっきり言おう。
下級神クラスに勝負にならないヤツは除外した。
残っているメンバーは神の力を持つものか、そいつらが転生させた転生者のみだ。
他の俺の配下達や、その国の住民達は俺の森羅万象の中で止まっている。
文字通り止まっている。
俺が森羅万象を制御しきれなかった理由は、まず俺の神格エネルギーが足りない事。
俺の万物の神は万能性はあるが、特化型の力には弱い。
特化型の技を使う時は相応の神格エネルギーが必要になる。
結果、森羅万象を使うのに必要な神格エネルギーを満たす事ができなかった。
これがロロの時空の神だったらもっと簡単にできただろう。
もう1つの理由は今回は転移だけではなく、森羅万象を使うにあたって全ての生物、無機物の時間を止めている。
普段の一瞬で終わる様な戦いの時は、いちいちこんな面倒な事はしない。
だが、今回は確実に長期戦になる。
ミグのあとには最高神が控えている。
スキルで作り出した亜空間は、短時間ならどんな生物でも生存は可能だ。
だが、長期間亜空間で生きられるのは、最低でも王級クラスからだろう。
帝級までいってしまえば、亜空間でもふつうに生活できるが、ここまでアルムス征服一歩手前まで持ってきて、戦いが終わったらエリス以外全滅でしたでは、さすがに笑えない。
最初に言っておくが、今回はいつもの様に突然こんな事をした訳ではない。
あらかじめ今回の戦いの参加メンバーには、神託や神通を無理矢理くっつけて念話で伝えた。
さすがに説明から入るのはだるいからな。
目を閉じるとアルムス中が、ざわついているのがわかる。
まあ、アルムスから大国がいくつも消えたんだし当然か。
その時だ。
来る。
一直線に向かってくる一団。
あえて転移は使わない様だ。
来た。
「ラグアぁぁ。面白い余興だねえ?会いたかったよぉ?殺したい程に。もしかしてこれが恋なのかなー?」
ミグが言った。
「その理屈だとお前とは相思相愛みたいだな?」
俺は答えた。
「難しい言葉はわかんない。ああ、この日をどれだけ待ち望んだか…」
「なら」
「それじゃー」
俺とミグの声が揃う。
「「楽しい殺し合いの幕開けだ(よー)」」




