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第103話ゼブルの最後


「ゲホっ、こんな、ありえない。なんで?」


ゼブルはなんとか体を再生させながら言った。


「ラグア様にたてつくゴミが。消え失せろ」


「まっ待て、私はラグア様に…」


「滅拳」


エリスの拳がゼブルに触れた瞬間、エリスの拳を中心にゼブルの体が消滅をはじめた。


「私は私は…」


「黙れ、見苦しい」


ゼブルは完全に消滅した。


エリスは言う。


「帰るぞ。ラグア様がお待ちかねだ」


「「はっ」」




〜エルライド城玉座の間〜


俺は玉座から目の前に跪く配下達を見下ろす。

よし、全員そろったな。

少し日を空けてから二周目行こうかなって思ったけど、なんかおかしくね?

エリス強くね?

さっきはノーマンのバカに気をとられて気づかなかったけど、この数時間で何があった?

いつの間にか帝級になってるし。

まあ、こんな事するのはアイツしかいねーか。


「ラグア様、呼びました?」


エリローズがいきなり現れてそう言った。


「呼んでねえから、失せろ」


エリローズが今度は一瞬で消えた。


ここは褒めとくべきなのか?

まあ、エリスは俺の最初の配下だしな。


「エリス、帝級に至ったみたいだな。よくやった。今後もその力、俺の為に存分に奮え」


まあ、こんなとこかな?

ちっと偉そうか?

まあ、俺偉いしいいや。


「はっ、勿体無きお言葉ありがとうございます。今後もラグア様の為、邁進する所存にございます」


まあ、喜んでるみたいだしいいか。

俺、最近なんか適当だな。

まあ、適当にしててもなんとかなる力を身につけたからこそのアレだな。


「私の気持ちわかりました?そうです。適当でもなんとかなるのです。」


再び呼んでもねえのに現れたヤツが言った。


「あ?てめえはなんとかなってねえからな?持ち場を放置してミグに逃げられて、シーラをその場の怒りに任せてぶっ殺したバカは誰だ?あ?」


再びエリローズが消える。


死ねや、あのクソアマ。

今のどう考えても喧嘩売りにきやがったよな?


クソ、まあ気をとりなおしてと…


「セリー、新しくゴルド・シーマが配下に加わった。しばらくお前の下につける。頼んだぞ?」


「はっ」


「これでまあ全員戻った様だし、少し休むとして、次の襲撃は一週間後でいいか。また何かあったら呼ぶ。それまで好きにしとけ」


「「はっ」」


よし、配下に指示も出したし俺も休養でもすっかな。

どっかのバカのせいでイラついている俺にはどう考えてもリフレッシュが必要だ。


「バカンスですか?お供しますよラグア様」


最高神の対策でコイツと離れられないが、コイツがいなければ俺のストレス大半消えるんじゃねーか?

俺は2人だけになった玉座の間で、そう思うのだった。

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