第84話第一回エルライド王国会議2
「まあ、今回の会議の趣旨はザックリ言うと誰がどの 不穏分子を潰すか決めるだけなんで、皆さん軽い気持ちでいきましょう。」
エリローズは言った。
たしかにその通りだが、お前が言うな。
始まって早々アリエルと言う司会が完全においていかれている。
「俺はエリローズ様とご一緒したいです。」
テオレームは言った。
ふざけんな。
そんな戦力の無駄遣いできるか。
テオレームやエリローズは単体でどこに行かせても確実に勝てる戦力だ。
ちっとは考えろ。
「なら、私はラグア様とご一緒に…。」
「エリス様、それは卑怯です。ラグア様、ここは私セリーを連れて行って下さい。」
エリスっ、お前まで同調するな。
ヤバイっ、完全に収拾がつかないぞ。
「黙れっ、どいつもコイツも勝手な事ばかり言いやがって話が進まねえ。」
俺は怒鳴る。
「「申し訳ございませんっ」」
エリスとセリーは静かになった。
問題はコイツらだ。
「ラグア様、やっぱり司会やらせて下さい。と言うかやりたいです。」
「2代目ラグア殿、俺はエリローズ様の補佐につく。他の場所は好きにしていいが、エリローズ様の隣は譲れん。」
「テオレーム、ハウスっ。」
「はっ」
エリローズが言うとテオレームが黙る。
これでうるさいのが1人減った。
俺は言う。
「あー、もうめんどくせーよ。今から俺が適当に割り振るから文句があるヤツは全員割り振った後に言え。」
なんか俺もめんどくさくなってきた。
そもそも、こんなアホ共とまともな会議などできるはずがなかった。
ここはできる大人である、俺が仕切らないと。
「まずはテオレーム、お前にしかできない仕事がある。行方不明のリリス・ヘヴンを消してこい。」
「2代目ラグア殿、俺はエリローズ様の命令以外聞かない。」
俺はエリローズの方を見る。
「いけっ、テオレームっ。」
「はっ」
ポ○モンかよ…。
まあいいや。
俺とエリローズは最高神が単体で乗り込んできた時動けるようにしておきたい。
となると神の力を使ってリリスを探し出し潰せるのはコイツだけだ。
セルナースはまだ監視なしでは動かしたくない。
つまり今動かせる神級はテオレームだけだ。
余談だが、今の俺は神の力を使えば大抵の事はできる。
それこそフィリアの長距離転移と索敵を組み合わせれば行方不明のリリスを潰す事も可能だ。
まあ、俺が動く必要がないので動かないが…。
「次にカティアとセルナースは13魔王ゴルド・シーマを消してこい。セルナースのサポートがあればいけるはずだ。」
「……わかりました。」
カティアは言った。
「エリスはセルナースの監視とカティアのサポートにつけ。」
「はっ」
エリスは答えた。
「ノーマン、お前はヒピー魔王国を潰せ。ミグ不在の今なら余裕で潰せる。」
「りょーかいー。」
ノーマンは気の抜けた返事をした。
さてあと余ってるのは、セリーとライナーとフィリアとフィリムと言った、俺の配下の幹部達だ。
なんかこうやってみると四天王みたいだな。
って思ってエリスを統括にして他の4人を四天王にしよう。
なんか魔王っぽくてかっこよくね?
厨二心くすぐるわ。
って言う話をさっきしたら配下達の反応は…
「「有難き幸せです。」」
ってなった代わりにカティアが吹き出しかけた…。
おい?見えてるぞ?
バレてないと思ってんのか?
あとでアイツは2時間程説教だな。
仲間じゃなかったらぶっ殺してるところだわ。
話がそれた。
潰さなきゃいけないところはまだまだたくさんあるが、数が全然足りない。
とりあえず全員割り振ってから二周目しようかな?
俺はそんな事を思いながら配下の割り振りを進めるのだった。
すいません。
会議の回、あと一話お付き合い下さい。




