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after5永天ラグア・エルライド・イグロシアル


一方その頃…


〜惑星国家イグロシアル、主星イグロシアル、玉座の間〜


「で?ミリー?説明しろよ?おい?なんとか言えよ?」


「ちっ父上…その…これはその…違くて…その…」


俺はそのミリーの対応にさすがにため息を吐く。

割と優しく聞いてるのにこの様である。

まるで大昔のルルの生誕祭の再現を見ているようだ。


もっともあの時と違うのはミリーを助けてくれたリーゼは今この場にいないことだ。

たしかミグと映画を観に行くって言っていたか?

まあ今や全宇宙は俺が創り出した屍の上に築いた理想郷だ。


永星帝を名乗り権力、実力ともに俺に次ぐ全宇宙ナンバー2のリーゼをどうにかできるヤツなんかこの世に存在するはずがないから、特に気にもしていない。


そして現在何があったか…

五代目神星帝をミリーに任せたら全く管理できずにめちゃくちゃになった。

それだけだ。


全宇宙各地の準星帝達…具体的には本国の星帝から外れた俺の子や、孫の中でも比較的優れた能力を持つ者達の不満は爆発寸前だ。

ちなみにことのはじまりは、かつて俺と同盟を結んだ仲間であり、今や星帝直轄領を除く全宇宙の実に4分の1を支配する神…

現在は俺にくだり、イグロシアルの姓を名乗っているが、元々は古き覚醒神…理不尽なイナゴの一人…


エルミナ・イグロシアル…


四宙天内、序列トップである彼女からの苦情がことの発端だ。


そう。

エルミナが…


『おいっ!?ラグアっ!!いい加減にしろよっ!!天下の永天サマよーっ!?お前が好き放題やってるのは自由だが、許容範囲を凌駕してくるポンコツを頭に派遣してくるんじゃねー!!サーリーナとメフストニブルはお前のポンコツ娘のことなんか完全にナメてるぞっ!?お前が下界まで降りてきて締め直すか、リーゼかラルファをさっさと神星帝に戻せっ!!他の四宙天…ミーラル、サーリーナ、メフストニブルはもはや今の神星帝…たしかミリーだったか?そんなヤツなんか完全にシカトしてオレの言葉にしか耳を貸さねーぞっ!?こんなめんどくせーポジションはオレの役割じゃねーよな?さっさと代わりのヤツを寄越せっ!!一週間以内に結論を出さねーなら全部ぶん投げてオレもイグロシアルで隠居するぞっ!?おいっ!!』


これがエルミナから来た神通である。


うん…

エルミナはだいぶご立腹の様子だ。


ちなみにサーリーナとメフストニブルは俺の全宇宙統一後にリーゼの権能によってアラウザルゴッドに覚醒した…いわば天然ではない、人工型アラウザルゴッドである。


そう。

これがミリーを呼び出した理由である。

このままではエルミナが職務放棄して勝手に帰ってきてしまう。


思えばラルファが隠居したいって言った時に次の神星帝を考えていなかったのが間違いだった。


ラルファが隠居したいって言い出した時、俺はラルファが外の世界に触れたことにより自らの意見…人間らしい?いや、アメーバだからそんな言い方は変だが、感情を理解できる風に成長したのだと好印象を持ち、イグロシアルに帰した。


そしてどうやらその空席の神星帝は、俺は関与していないが立候補により決定したようだ。


目の前にいる残念ながら出来の悪い俺の娘にと…


俺は頭を抑えるのだった。

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