表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1018/1167

第959話白と青のグラデーション24


一方その頃…


ロロとシャドウラルファは未だにライナーと睨み合っていた。

だが、ロロとシャドウラルファ…

そしてライナーが動かない理由は異なる。


ロロとシャドウラルファはライナーを警戒しているのだ。

シーラの腕を目にも止まらぬ速さで斬り飛ばしたライナーは決して侮っていい存在ではないから当然だ。


逆にライナーが動かない理由は簡単だ。

ライナーは無理に攻める必要性がないのだ。

ライナー達が相手する必要のある敵勢力は合計8名…

ライナー達の役目は絶対の主であるラグアが不在の今の総大将である、リーゼの戦いの邪魔をさせないこと…

そして8名のうち、2名は今自分の前にいるから抑えられていると言える。

イグロシアル最高戦力の中では、実力はともかく比較的低い立場にいるライナーがいかに6名を相手しようと、上位の立場にいる星王、シーラ・ベルネイア・イグロシアルの心配をすること自体が失礼極まりない話だ。

それにリムリット…ひいては控えている最高戦力はまだまだいる。


俺が考える話じゃない。

俺は目の前に集中する。

それだけだ。


ライナーは思った。


ライナーの見立てでは正直、普通にロロとシャドウラルファを相手しても勝率はかなり高いと見ている。

だが、ライナーは自他ともに認める自分の残念な頭から弾き出した計算など鵜呑みにするつもりはない。


別に倒す必要はない。

抑えるだけで十分…

相手が痺れを切らして攻めてきたら、そこではじめて倒す為の戦いにシフトすればいい。

それがライナーの判断だった。


お互い睨みあったまま少しの時間が流れる…

だが、先手をどちらが先に打つかは決まっている。

ライナーはそもそも自分から動くつもりは毛頭ない。


とは言え、ロロとシャドウラルファも無策に突っ込むわけには…


お互いのそんな考えが交差した時だ。


「「!?っ」」


ロロとシャドウラルファ…そしてライナーまでもが目を見開く。

何が起きたのか…

それは突如宇宙空間に鳴り響く耳をつんざくような轟音…

ラグアがミグの権能の概念を打ち破った音である。


「行くぞっ!!」


ロロはその言葉と共に駆け出す。

シャドウラルファも何が起きたのかを察してそれに追随する。

ミグ陣営の中でも比較的、勘のいい二人は何が起きたのかを察すると同時にこんなことをしている余裕がなくなったことを悟った。


「来るか。なら相手しよう」


三者の中で唯一状況を把握していないライナーもまた、ロロ達を迎え討つべく駆け出すのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ