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第951話白と青のグラデーション16


アゼルメーテは天刃の概念融合を発動する。


「…刃の塊の絶対空間…さすがに古参アラウザルゴッドはめんどくさいな…」


空間自体が全て刃と化すアゼルメーテの概念融合…

最小限の範囲で相手にもっとも効率的な被害を与えることに特化したリーゼの戦い方を技と言うならアゼルメーテのそれは圧倒的な力と言えた。


「概念融合、摩擦」


リーゼはアゼルメーテの刃の弾幕に自ら飛び込む。

相性のいい概念融合を発動させているリーゼにダメージはない。


「凍眼」


「やらせないよっ!!転換っ!!」


刃の塊をすり抜けてアゼルメーテに迫るリーゼの動きを止めるべく、アゼルメーテは神の千里眼からの凍眼を放つが、あらかじめそれを未来予知で予測していたリーゼは転換を発動することによって位置を入れ替える。

アゼルメーテの凍眼でリーゼの動きは止まるが、アゼルメーテもまたリーゼの転換の影響で即座に追撃できる状態にはない。


いや、この表現は正しくない。

即座に追撃はできなかったアゼルメーテだが、一拍おいて追撃することは可能だった。

だがアゼルメーテはそれをしなかった。

アゼルメーテはゆっくりとリーゼに向き直る。


「見事だ。我の凍眼をこのような方法で防ぐとは…リーゼ。認めてやろう。お前は強い。遥か昔…我と引き分けたオルメテウスを倒したその実力は決して伊達ではないのだろう。だが…」


アゼルメーテはここで手札の一つを切る。

それは概念融合だ。

だが、それは先程までの概念融合とは比べものにならない。


「神玉を切ってきたか…劣化概念融合ってヤツの合わせ技か…」


「正解だ。いかに相性のよい概念をぶつけようともお前ごときの概念融合では防げるものではない。我はこれで落ちなかった存在はラピロア以外に知らぬ」


神玉の能力の一つ…

今はその神玉もアゼルメーテの魂に吸収されて存在しないが、アゼルメーテはついにその力を解放した。

化け物のような神格エネルギーから放たれるアゼルメーテの概念融合に、ダメ押しの劣化概念融合…

それは純粋な力そのものだった。


「概念融合、腐敗」


アゼルメーテを中心に全てを崩壊させる腐敗の概念が広がる。

例えリーゼが未来予知でそれを知っていたとしても防げるものではない。


だが…


「決めにくるか…仕方ないか…ならリーゼも勝負をかけるよ」


否、そう言ったリーゼはやはりリーゼだった。

突如リーゼの手元に黒い宝玉が現れる。

リーゼはそれを迷いもせずに粉々に握り潰す…


その瞬間だ。

アゼルメーテの腐敗の概念融合が跡形もなく消え去ったのは…


「リオ姉っ!!しばらく総指揮を頼んだよっ!!ミグっ!!叔父さんっ!!一定時間、超強力なアンチステータスゾーンを張った。コスト度外視だからこれ一回しか張れない。一気にたたみかけるよっ!!」


切り札のひとつを切った…いや、切らされたと言うべきか…

リーゼはリオーナと…そしてアンチステータスゾーンが発動する直前に転移させたミグと三島煌一に向かって言ったのだった。

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