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気づいたら 鬱 ど真ん中にいました  作者: すずしろ たえ


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番外編~身体表現性障害と適応障害①

 お久し振りの更新は、鬱の話題ではありません。

 タイトルのとおり、身体表現性障害と適応障害について触れたいと思います。

 実はうちの夫に上記の症状が出て、仕事を休職することになったのです。

(あ、ちなみにこのお話は、夫の許可を得て書いています)


 夫の会社はというと、いわゆるブラック企業。

 何年も前から人手不足に喘ぎ、しかし新しい人材を入れるつもりはないようで、今いるメンバーで退職した人の仕事を分担するという方法を採用しているため、残った従業員の負担が非常に高くなるという悪循環。

 そのため精神を病んでしまう人も出てしまい、夫の部署でも一人鬱を患って休職すしている始末。

 そして、その人の仕事を夫が担当することになってしまったのです。

 しかもこれ、一度きりのことではありません。

 その前にもほかの社員の仕事を引き受けたまま、その人は結果会社には帰ってこず……。

 自分の仕事を抱えながら、他人の分の仕事まで任され、ブチ切れの毎日。

 帰宅後に会社の愚痴を言わぬ日はなく、過去最高は三時間愚痴を言いっぱなし(そしてそれを聞き続けた私)。

 こうなると、精神が病まないほうがおかしいというもの。


 最初の異変は十年くらい前でしょうか。

「酷い頭痛がする」

 と言い、起き上がれないほどの頭痛に一週間ほど悩まされたのでした。

 脳に異常があるのかと思い病院に行っても、特に異常なしと言われて薬を処方されただけで終了。

(ちなみにこのとき処方されたのは、頭痛薬の中でも最高に効き目と副作用が強いものでした)


 以来夫は、たびたび偏頭痛に悩まされる体質となったのです。


 それが去年、またしても酷い頭痛と目眩が治まらず、MRI検査までしたのですが、やはり異常は見当たらず。

 目眩を落ち着かせる漢方を処方され、それを服用する日々が続きました。

 しかし症状は一向に改善することなく時だけが過ぎていき、ちょうどこの頃同僚が鬱を患い、夫の仕事がさらに増えるという事態が発生。

 よりいっそう目眩が酷くなり、それと同時にやる気や気力もどんどん低下していき、物忘れが酷くなりました。


 夫は出かけるのが好きで、いつもカメラを持ち歩いては何かしら撮影するような人なのですが、出かける際カメラを持ち歩かないことが増えました。

 撮るのに飽きたというよりも、撮る気力が出ない感じです。

 あれだけ好きだった自転車も乗らない日が続き、「乗る気になれない」とまで言う始末。

 そして忘れ物だけでなく、単語や名称が出てこないなどの物忘れが頻発し、さすがにここまで来ると私も「これは何かおかしい」と感じるようになってきたのです。


「軽度の鬱じゃないの?」


 思い切ってそう告げてみました。

 夫の症状は、どれも覚えのあるものばかりでしたから。


「そうなのかな」


 夫も、今の状態が普通ではないことは自覚しているようです。


「一回、病院行ってきたらどうかな。鬱じゃないとしても、なんらかの病気であることはたしかだと思うし、病名がわかったら適した薬が処方されて、楽になると思うよ」


 そんなことを話したのですが、夫も数ヶ月は心療内科を受診せず、毎日ブラック仕事に励んでいました。

 まぁ、気持ちはわかります。

 心療内科って、ちょっと気軽に受診しにくい所っていうか、ね。


 けれど、受診せずに治るわけがありませんでした。

 ついに観念した夫は、心療内科に罹ることを決断したわけですが、結果くだされたのが身体表現性障害と適応障害の診断だったのでした。

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