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気づいたら 鬱 ど真ん中にいました  作者: すずしろ たえ


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32/42

効き過ぎぃ!

 さて、初めての非定型抗精神病薬です。

 小さな錠剤が水と共に喉を流れていきます。

 どんな反応が見られるかなぁと内心ワクワクしたのはここだけの内緒。


 飲んで暫くは、特になんの変化もありません。

 そりゃそうだ。

 睡眠薬もそうだったけど、飲んで即効くわけじゃないんですから。

 そんなことを考えながら、ベッドの中で小説を読んでいたら。


「あれ?」


 三十分ほど経った頃、軽い脱力感を覚えました。

 それと同時にやって来た眠気。


 ――あ、薬が効き始めたんだ。


 突然の状態に驚きが隠せません。

 鬱を患ってから今まで何種類かの薬を服用してきましたが、効き始めを顕著に感じることは皆無でしたから。


 そしてそのまま夢の中へ。


 ――このまま朝までグッスリだといいなぁ……。

 

 そんなことを考えながら。


 んでもまぁ、そんな都合のいいことはないのです。

 途中二度ほどトイレに起きたほか、一時間おきにフッと目を覚ましてはまた寝るを繰り返しました。

 ですが。


 ピピピピ ピピピピ……。


 アラームの音で目覚めた私。

 時間は六時十五分。


 おおお、三時台じゃない!

 これは凄い! 快挙だ快挙!!

 と、朝から飛び上がりたくなるほどテンションが上がりました。


 が。


「あれっ?」


 ベッドから降りると、なぜか足下がふらつきます。

 それどころか体全体が重いではありませんか。


 ――そういえば夜中にトイレに起きたときも、いつも以上にフラついたっけ。


 あのときは寝ぼけているからフラフラしちゃっているんだろうなんて考えたけれど、もしかしてこれも副作用の一つなんだろうか。

 そう思って調べてみると、 傾眠のほかに倦怠感の副作用もあるらしく。


 ――え、これ倦怠感ってレベルじゃないくらい、凄いんですけど?


 驚くほど重く、かつフラつきまくる体に戦慄が走ります。


 副作用はそれだけではありませんでした。


 眠い。

 とにかく眠い。

 それでもなんとか朝の家事を終わらせて、ちょっと一休み……と思って横になった瞬間、スヤァと眠りについていました。

 その後トイレに何度か起きたのと食事以外は、ほぼほぼ寝て過ごし。

 もうね、全然起きられないんですよ。目覚めても常に頭がボーッとしてるし、体が思うように動かないし。

 んで、完全に覚醒できたのは夜の七時。

 トータルで十七時間くらい寝ていた計算になります。


 え、そんなに!?

 いやいや、いくらよく効くといっても、これじゃ生活に支障が出まくりですよ。

 これじゃまずいって!


『あまりに強いようだったら一錠だけにしてくださいね』


 そう語った医師の言葉が脳裏に浮かびます。


 ――今日からは一錠だけにしよう……。


 そう決意したのは、言うまでもありません。

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