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気づいたら 鬱 ど真ん中にいました  作者: すずしろ たえ


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まさかの過眠

 自分が楽なように過ごし始めて暫く経った頃。

 私はとある現象に、首を傾げていました。


 それは、過眠。


 眠すぎて眠すぎて仕方ないのです。

 しかも延々と眠れてしまう。


 例えば朝ご飯を食べて家事を済ませた後、急に眠くなって、横になるとそのままスヤァ……。

 十三時頃に目覚めてお昼ご飯を食べると、また眠くなってスヤァ……。

 十七時頃に目覚めて夕飯準備などの家事をこなし、夕飯を食べ終わって暫くするとまた眠くなって、リビングで寝落ちしてスヤァ……朝まで目覚めないなんてことはザラでした。


 毎日が、大体こんな感じ。

 しかもチャリに乗らず(というか、そもそもチャリに乗る時間も取れないほど眠っている)、さほど疲れていないにも拘わらず、眠れちゃってるんです。


 四年間、あれだけ眠れなかった私が、今じゃこんなに眠れるように!! と喜んでいる場合ではありません。明らかに、寝過ぎている。

 まるでこれまで眠れなかった分を取り戻しているかのように、いくらでも際限なく眠れてしまうのです。

 人間、寝だめはできないって聞いたことあるんだけどなぁ。おかしい。


 あまりの異常さに、薬の副作用を疑いました。

 現在飲んでいる薬も副作用の中に傾眠がありますからね。だけどこんなに効くものなの? しかも薬飲んでから大分経つのに、副作用だけ唐突に出始めるとかある?


 全くもってわかりません。


 とりあえず次の受診時、医師に相談してみるかーと思っていたのですが。

 症状は十日ほどでなくなって、その後はリビングで寝落ちする程度で、日中は昼寝をせずにいられるようになりました。

 なんだったんだ、一体……。


 ちなみに夜眠くなるのは通常のことと判断し、結局医師には相談しませんでした。

 その頃の夫と私の会話。


「あのね、最近、夜になると眠くなるの……おかしいと思わない?」


「いや、それ普通」


 夫は呆れていましたが、私にとっては物凄い快挙なのです。

 だって夜眠くなるんですよ!

 しかもしっかり寝た日は頭がしゃっきりして、やる気もUP。

 凄くないですか!?

 睡眠障害も鬱も、一気によくなっていく気がしました。


 まぁ、「気がした」だけなんですけれどね。

 鬱のほうは相変わらず。

 思考抑制は幾分マシになってきて、会話の中で単語や文章がスルッと出てきやすくなったり、日付や曜日、時間の感覚が戻ってきたりなんてこともありました。

 そう、実は私、随分長い間、日付などの感覚がなくなっていたんですよね。

「あれっ、今日って何日だっけ?」とかいうのが頻繁だったのです。

 実はこれも鬱が原因らしいのですが、症状のバラエティさに震えます。


 いろんな面が改善されてきたものの、執筆に関しては相変わらず……。

 ここが向上しなければ、仕事も生活もあがったりです。


 ――なんかいろいろ難しいなぁ。


 改めて鬱の複雑さを思い知る私なのでした。

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