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メリーさんは絶好調



 人間の適応力ってすごいなあと思う。

 どんな環境でも、そこで過ごしている内に次第に慣れることができる。カビだらけのパンの表面から変色したところをこそぎ落として食べることも、誰かに大上段から命令して人生を左右する権力を得ることも。劣悪な環境も優良な環境でも、そこに適応して、人はどうにでもなれる。


 ──ぴぎぎぎぎぎぴいいぎぎぎぎぎ。

 もう慣れた。


「はい。これで23体目っと」


 僕はメリーを胸に抱えながら余裕を持って地に伏せる。この目がチッカチカする環境でよくわからん何かを爆殺する作業にどうにも慣れてしまった。でも、どうにでもなれるという一種肯定的な感覚はどこにもなく、どうにでもなれと置き去りにされたような悲しさだけが去来するのだった。

 僕の中には、メリーさんは今日も今日とて無茶ぶりをするなぁという気持ちしかない。あといつまで続けるのさこれ帰りたいんだけど?という気持ち。二つあったな。あ、それからメリーをお風呂に漬けたいって気持ちの三つだったわ。あとそれから、メリーに付着した肉片が僕の革鎧にもこびり付くからしっかり手入れをしないとなぁという危惧とかもあるし……全然しかなくなかったわ。沢山あった。

 しっかし困る。鎧は困る。明日明後日は予備を使うとして……革製の装備品はしっかり使い込んで馴染ませとくと動きが変わるから、すぐに買い換えるというワケにもいかない。これについて、手入れの仕方とかを僕は先輩風をびゅうびゅう吹かせてカナンくんにアドバイスをした。

 僕は冒険者とか野蛮で嫌いだし自分がその一員という自覚をあまり持ちたくないんだけど、それはそれとして忠告とか助言の類は惜しまないでいきたいと考えている。だって単純に知識をひけらかすのは気持ちがいいし。相手に聞く気がないなら無いでもいい。その気持ちよさだけを味わえるからむしろ望むところだ。僕は意味のあることないこと目いっぱい喋らせてもらう。

 もっとも、なんかステータスとかが高くなると、着用した瞬間から鎧の重さとか全く感じなくなって自由に動けるらしい。なので低ラン弱小冒険者にしか必要のない、ないこと側の知識なんだけどね。……でもまあ、一番死にやすいのは昇格もらった直後、いつもより背伸びをしようとするタイミングだ。真剣に聞いてくれた今のカナンくんには必要な知識だろう。

 僕の言葉を全部ムダなお喋りだと判断できるほど力が付くなら、それはそれで喜ばしいことだしね。


「かなん。いけ」


「うおおおおおっ!!」


 まあでも、それはまだまだ遠そうだ。カナンくんってばまーーだムダな力入ってる。

 相手はちょんと触れただけで死ぬのにね。

 メリーが何をどう意図しているのかはわからないけど、ふむ……。

 ──案外、訓練としては悪くないかもしれない。


「うおっ! あああああっ!」


「一撃から待避までが遅いですよ、カナンくん」


「うああああああッ!」


 叫びながら必死な形相で斧を振り下ろし、全身全霊で横っ飛びをする。爆風を何度も喰らって全身ボロボロにしている。僕のケチつけは聞こえてなさそうだ。

 大声を出すというのは悪くない。後ろ暗いコトやる時を抜きにして、戦闘で声を出すことが習慣付いているのはダンジョンでも街でも城壁の外でもどこでも大事だ。声と一緒に自分の肉体からだに力を乗せられるのはもちろん、『ここで戦っています』ってメッセージにもなるからね。同業殺しの屑冒険者はダンジョン内で目撃者を出さずに殺そうとするから大声が苦手だし、街の中なら声で誰かが気づく可能性が増える。

 それはつまり、叫び声を上げながら他人を殺傷するタイプの辻斬り(セツナさん)はかなり特殊ヤバイということを意味するのである。


「はーッ、はッ、は……!」


 しかし重要とはいえ、これはやり過ぎと言うものだ。

 荒く息を切っているカナンくんは全身からすごい量の汗が出ている。声を出すこと自体を目的にしちゃいけない。

 体力の余裕がないのだ。力を振り絞るための声だけど、何度も何度も振り絞ったらそりゃそうなる。絞りきった雑巾から水は出てこない。


 僕が23回目ということは、カナンくんもこれで23回目になる。

 ──つまり、彼はこの短時間のうちに23回も死線をくぐった。そして鬼コーチのメリー先生によってその数は更に増える。


 もちろん、回数を重ねただけあってカナンくんも少しずつ成長している。

 最初の1回目は、わざわざ斧のスキルを使ってぶん殴って反撃を受けるという結果だった。僕の動き見てなかったのかな? いや流石にこれは口に出さないけど。観察って大事です。


 まあ、そんな感じで爆風の直撃を受けた彼。爆風から今度はメリーを庇いつつ僕は焦った。そりゃもうすごい焦った。思わずメリーに食ってかかろうとした。

 しかしメリーの『ここに。死は。ない』という言葉通りに全身から血を流したり手足が欠けたりしながらもカナンくんは一命を取り留め、僕が採ってきてる薬草をもぐもぐ食べて手足をくっつけることに成功し、また爆風で吹き飛び、また何とか回復しを繰り返している。

 これ、普通の環境だったら何回死んだだろうか。


「ん。まだ、死ねる」


「あの、物騒な発言やめてくださいメリー先生」


「! めりは。せんせい!」


 メリーは両手でそれぞれ丸を作って目に当てた。眼鏡のつもりらしい。これが先生のイメージなんだろうか。……先生って言ったけど、君が今教えてるのは僕じゃなくてカナンくんの方だ。

 僕がそう指摘するとメリーは両手を降ろした。


「めりは。きふぃのせんせい。きふぃだけのせんせい」


 メリーの情緒は謎だ。


 ──メリーが作り上げた極彩色のこの世界もまた、この子の情緒と同じく極めてうろんとしている。

 なんでも、ダンジョンごとに世界の法則は違っていて、メリーは怪しげなスキルでこの世界の法則を操作したんだとか。周囲の人間が一定時間何をやっても絶対に死ななくなるとかいう謎アイテムこと概念瓶《死の否定》とかいう厄物を作れるんだから、自分で作ったダンジョンにそういう効果が乗せられるのはある意味当然とも言えた。

 だからカナンくんはこうして遠慮なくボロボロになっている。とりあえず死なないなら何発受けてもまあギリギリいいかな、という気持ちが僕にもあった。

 あ、でも僕は嫌です。痛いことは変わらないし。多分僕はカナンくんと違って爆死すると思う。爆死するほどの痛みでショック死とかすると思う。え? 大丈夫死ねない? 痛くても絶対死ねない? 時々やる側になるからわかるんだけど、それって拷問って単語が当てはまるものじゃないかなぁ……。


「つぎ。きふぃ」


「はいはーい」


 やだなぁ拷問。やだやだ。すごいやだ。

 筆舌に尽くしがたいほどに嫌だったので、僕は元々持ってた石ころをぽいっと投げて爆破した。メリーの反応は……セーフ。

 じーっと見てくるけど何も言ってこない。いかにも何か言いたげだけど無言だ。


 だいたい15回目くらいから、僕はメリーが怒らないギリギリの範囲を見極めて少しずつ手抜きをしている。よし、それじゃあ横になるのは……お、これもセーフね。今日のセーフティライン広いな。

 気分は真ん中に毒蛇を挟んでの反復横飛びだ。割と楽しい。何が楽しいって別にこの遊びには何の意味もないところが楽しい。


「はっ……、は……、は……」


 あ、カナンくん虫の息だ。とりあえず水飲んだら? 冒険者なんだし、ありますよね携帯してる水筒。


「あ……おれ……?」


 意識が朦朧としている。水。水です水。


「みず……。たんれん中に、みず……、のむなって……」


「誰から聞いたんだそんなの……。いやあの人しかいないか。最悪な教育方針だな」


 僕はもごもご言うカナンくんの口に水筒を突っ込んだ。

 メリーの虐待けいこはまだ続く。

 こんなのは序の口なのだ。



・・・

・・



「よい」



 94体目でようやくメリーからお褒めの言葉を貰ったカナンくんは、まるで疲労の擬人化という様相だった。

 一方僕はと言えば、その頃には《闇蝙蝠の翼膜》を色鮮やかな地面に敷いてスメラダさんお手製のお弁当を広げている。スパゲティが青い……けど味は変わらずおいしい。これ一度食べたらもう乾パンとか干し肉とかペミカンとかの保存食は食べる気しないな。レンバス辺りは美味しいけど、やっぱり同じもの食べるのは飽きるしね。

 あ、エビフライ食べるメリー? あーん……うおっ指! あぶなっ食いちぎられそうになった! あっぶなー……。僕はメリーが食べなかった尻尾の部分だけ食べた。カリカリした食感でおいしい。


「かまない」


「メリー結構噛むじゃん」


「かまない。ゆび。だしてよい」


「もうエビフライないよー。そうなると僕の指はいらないよね。噛む気だよね」


「ゆび」


「指いらないよね噛む気しかないよね!?」


 メリーは僕の手を掴んで口元までぐぐぐぐと持っていく力強い力強い強い痛い痛たたたたた……!


「はあッ……は、はぁ……、あのさ。これ、オレとアニキ一緒の稽古なんだよな?」


 僕は息をぜいぜい切らせたカナンくんと目が合った。

 メリー手を離そう。うん。

 そうだよぉ?


「……オレとやってるコト。ちがくない?」


「やり方が違うだけですよー」


「というかアニキ、いつもこんなことしてんの?」


「そうだよぉ? むしろ普段よりずっと楽だよぉ?」


 最初は狂気マジかよって思ったけどいつもより楽だった。ほんと色々と雑だけど、この謎空間には配慮とかろうじて呼んでもいい概念がある。

 疲労困憊のカナンくんには若干申し訳ないけど、メリーに『他者への配慮』という意識があったことに僕はちょっと感動を覚えているんだよね……!



「というか……これって、結局何を鍛えたんだよ? 師匠にこれ聞くと殺されんだけどさ」


「…………。きふぃ」


「はいはい。解説すればいいんでしょ解説すれば。口下手なのはわかるけど、こういうのメリーがやるべきことだからね、本来」


「……」


「君の考え、僕が勝手に解釈するけどいいんだよね?」


「うん。きふぃのかんがえは。めりのかんがえ」


 この子には喋るのをめんどくさがる悪癖がある。

 二人っきりで何年も過ごしていた頃、お互い無言で、何か用があるときも単語ひとつでコミュニケーションが成立していた。そんな居心地のいい日々の悪影響だと思う。

 僕はよくないなあと思いつつ──、



「メリーは虐待を趣味にしてるんだ」



「あんたたちの関係やばいぞ」



「いつも血にうえている」


 ……ちらっ。僕は横目でメリーを見る。

 無反応で虚空を見つめている。視線の先には色がぐちゃぐちゃな空しかない。


「メリーは種族人間が苦悶の声を上げる姿が大好きなんだ」


 ちらちらっ。


「とりわけ。僕の苦しむ顔を見ることが何よりの喜びなんだ」


「やばいだろ」



 ちらーー……え?あれ? あの、メリーさん?

 否定ないけど。え、ちょっと?

 僕はメリーが否定するようにフいたんだけど? ほら否定をしよう。メリーはそんなことないよねー? いい子だもんねー?



「きふぃがかんがえるなら。そう」


「──というのはぜんぶ冗談! さっきまで言ってたことは忘れてくださいね!」


「えええ……?」


 カナンくんが困惑している。

し そりゃそうだ。というかカナンくんの中での自分メリーの評とか気にならないのかなぁ……!? いや気にならないか。メリーそういうとこあるもんね……。

 配慮とかしてくれてるからちょっと期待してたけど……前途多難だなぁ。

 はーあ……。あーこの稽古の意味? やっぱ僕が喋るの?

 まあねー、僕がだらだらやってもメリーが叱ってこないこと考えたら、まあ……。



「──当たり前のように何かを殺せるようになること。それが、この稽古の目的かな」



 これが答えだろうね。

 おや? カナンくんの表情に少し怯えが混じる。

 僕が突然セツナさんみたいなこと言ったからだろう。僕だってこんなこと言いたくない。妹のような(強調)幼なじみがセツナ的思考をしていると誤解されたくはないのだ。


「あね」


「いや?」


「あね」


 僕はメリーとぺちぺちやり合っている。

 すると、カナンくんがおずおずと訊ねた。


「……アニキは、それができてたってコト?」


「そうですよ」


 対話の余地が一切ない敵は、殺すしかないんだ。



 冒険者として生きていくならば戦闘は避けられない。

 当たり前に生命を奪うことに慣れなければならない。

 さもなければ殺される側がこちらへと変わるだけだ。



「命を奪う刹那に感じる、武器を握る手に伝わる感触。魂の残響。それに動じちゃいけない。

 肩に力を入れず、ただ自然体で穏やかに。それが当たり前だと体に慣れさせるんです」


 慣れられるのかな、慣れていいのかな、とカナンくんの瞳が問う。



「そうですね……。昔話をしましょう。

 僕が初めて生き物の命を奪ったのは6歳の頃、相手は、子どもの猪でした。

 メリーひとりに任せたままにしておけないと、僕でも勝てそうな小さい相手を見つけて、追いかけて、必死になって殺して、もう死んでる相手の頭蓋を叩いて、叩いて、叩いて叩いて叩いて……。

 そして、その日の晩ご飯には、ほんの小さなお肉が一品、僕のお皿にだけ増えました」


 辺境にたった二人で放り出されて、行く宛てのない旅をしてた頃。

 いつものように二人分の食事を用意しようとするメリーに『僕だってやれるんだぞ』なんてカッコつけようとして、やせ細った子猪を僕はぐちゃぐちゃに殺した。

 メリーは僕のことを頑張ったって少ない語彙で時間をかけて沢山褒めてくれたけど、肉なんてたったの一口分しかなくて、それも結局僕が食べることになった。



「寝ようとした時に、ふいにその感触を──命を奪った感触を思い出して、僕は夕食を全部吐きました」



 天井も寝具もない星空の下。

 煌めく星々が、まるで僕を見咎めるいのちの眼差しのように思えて、僕は、胃の中にあった一口大の肉もそのまま地面にぶちまけてしまった。

 自分のつまらない見栄のために殺した小さな命の、その死すら無駄にしてしまったことが申し訳なくて、土泥にまみれた吐瀉物を口に含んでまた吐いた。


 でも、そんなことを失敗談の笑い話にできる程度に、今ではすっかり慣れてしまった自分がいる。



「だから、『慣れられるか』って問いの答えは『結構簡単だよ』になる。

 『慣れていいのか』への答えは──僕にはわからないとしか言えない」


 二つ目の問いに答えるとき、大事だな、と思える人たちの顔が浮かんだ。

 慣れてほしいか? ……ほしくない。素直にそう思えた。



「だけど、冒険者を続けるならそういった残酷な割り切りはできないといけない。じゃないと、弱者はそのまま死にます」


「そっか」


「そうです」


「死にたくは、ないよな」


「そうでしょう」


 だから『悍ましい断末魔を上げながら一撃で死ぬグロい化け物が死にながら反撃をしてくる』とかいう意味不明なシチュエーションは、しかし残酷な原理を教育するという意味では合理的ではある。

 よくないなあ、という気持ちはもちろんある。だけど、理性の部分がその有用性を認めてしまっている。

 ……カナンくんには自覚がないようだけど。メリーが止めたってことは、カナンくんの手足はそれを覚えたのだろう。



「きゅうけい。おわり」


 メリー教官がぽそりといつもの調子で呟いた。僕じゃなきゃ聞き逃すよ。

 そんなメリーの両手には、なにやら不吉な紫電がバチバチとしている。


「一応聞くけど。その手、なに?」


「びりびりする」


「効果を訊ねてるんじゃないんですけどー。あの、まだ続けるの?」


「たりない」


 メリー獄卒は完璧な兵士を促成栽培するつもりなのだろうか。

 それは無理がある。僕は言葉の力でこの計画をくじくことを決意した。



「いやー残念だなー唐突にメリーの手を繋ぎたかったんだけど何かびりびりするとか言って電気流すから無理だなーできないなーやめてくれませんか?」



「つなげる」


 あばばばばばばめりーあばばばばばば!

 はな、離しばばばばばばばば!!

 ばばっ………………。




「できない認定だよこれぇ!? 君が可能かどうかを問うてたんじゃなくて僕が無理なんだよぉ!!」



 僕は起きあがって叫んだ。

 メリーはぼーっとしながら、


「つかれ。けした」


 とか、ほざいた。


 メリーはすまし顔のバカだなぁ、こんなんで疲れが消えるわけないだろ? カナンくんほどじゃないけど僕だって普通に疲れ……ん?

 あれ。ほんとに疲れ感じない。ジャンプ、ジャンプ、スライディング……100kmくらい走れそうな体調だ。いや実際は無理だけど、なんかそれくらい行けそうなベストコンディション。


「まだやれる。きふぃは、すごいこ」


「はあ。ところでこれ疲れを感じる神経とか麻痺させてませんか」



「…………。つぎに。すすむ」


「おいメリー。おいメリーおい」


「かなん。びりびり、うける?」


「あ、ああ。疲れが取れるってんなら──」


「待てカナンくん罠だ! やめるんだ近づくなメリーっ、犠牲者は僕だけでっ──」



「あばばばばばばばばばばばばば!!」



 増え続ける犠牲者……!

 言葉の力は無力だった……。




《水筒》

ダンジョンにおける必需品。

通常の冒険者は、管理されていないダンジョンの探索期間を1-2週間と定めて探索をする。複雑な構造の場合は、人海戦術によって道を見つけることが前提であり、その期間も長い。

冒険者ギルドから探索を奨励するダンジョンの場合、大勢の冒険者たちが特定のダンジョンに潜入し調査活動を──とは名ばかりで貴重らしき代物を先着順で奪い合う──行い、それによって階層型迷宮の地図を作製する。

長時間ダンジョン内にいることが利益へと繋がる。ダンジョン内部で水分を補給できる保証はなく、水源も汚染されている可能性がある。

保存食の多くは水で溶くことも相まって、冒険者であればダンジョンに赴くにあたり武器と水筒は必ず所持している。


なお、栄養・水分補給の必要が存在せず、そもそも長時間の探索をしないためメリスは所持品を持っていない。

メリスは保有スキル《コンプリート・マッピング》によって進むべき方向を完全に把握しており、時と場合に応じて空間をねじり百万里を一歩に変えるため、キフィナスとメリスは数時間で探索を終了できる。




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