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第62話:魔核の主、覚醒の咆哮



―紋様の共鳴、扉の向こうの絶望―


爆風が収まり、洞窟に静寂が訪れる。

何百体いた魔物は、コアだけを残して完全に消滅していた。


セレナは肩のルゥを撫でながら、深く息を吐く。

「……終わった、と思いたいけど……」


その時、洞窟の奥――巨大な扉が震え始めた。

空気が重くなり、魔力が逆流する。


ミーナが炎を構え、リィナが風を張り直す。

カイルが剣を抜き、前に出る。


「来るぞ……魔核の主だ」


扉が軋みを上げ、ゆっくりと開いていく。

その向こうから、黒い霧と共に巨大な影が現れた。


魔核の主――死の淵の支配者。

その姿は、竜でも獣でもない。

無数のコアを纏った魔力の集合体。

目はなく、口もない。

ただ、咆哮だけが空間を裂いた。


「……っ、魔力が……濁ってる……!」

セレナが膝をつきかける。


その瞬間、彼女の手の甲の紋様が再び輝いた。

ルゥの紋様と完全に一致し、共鳴を始める。


「セレナ……!」

ミーナが叫ぶ。


セレナは立ち上がり、剣を握り直す。

「大丈夫。紋様が……私を支えてる」


リィナが結界を展開しながら言う。

「この魔力、今までの魔物とは桁違い。

全員レベルアップして、ボスを倒す以外、生き残る道は無い」


カイルが叫ぶ。

「魔物はまだまだいる、また次が来るぞ!!」


セレナはルゥに目を向ける。

「ルゥ、もう一度……最大共鳴魔法、いける?」


ルゥが咆哮し、紋様が光を放つ。

セレナは剣を掲げ、魔核の主へと突き進む。


「ここで終わらせる……!」

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