第349話 生み出すもの、迫り集うモノ
作者ヾ(⌒(ノ-ω-)ノ「この夏作家デビューして10周年となりましたー!」
ヘルニー_(:3 」∠)_「イエーイ」
作者ヾ(*´∀`*)ノ「更に本作二度転生を出版させていただいているアース・スターノベル様も10周年!おめでとうございますー!」
ヘルニー_(┐「ε;)_「これを記念して記念冊子キャンペーンが開催されるんだけど、そこで二度転生の記念SSを執筆させて頂きましたー!」
ヘイフィー_(:3 」∠)_「キャンペーンの開催時期と冊子の入手条件を確認しよう!」
いつも応援、誤字脱字のご指摘を頂きありがとうございます!
皆さんの声援が作者の励みとなっております!
漸くすべての素材が手に入った事で、ヴァーミリオングレイルを破壊する為の武器を作る作業を再開する。
「とはいえ、素材の品質にばらつきがあるなぁ」
聖地で入手できた素材の方は問題ないけど、狩ってきた魔物の素材の品質がちょっと心配なんだよね。
「ちょっと大きくなるけど強度を優先しよう。壊れたら元も子もないからね」
前世で仕入れていた素材レベルの品質なら性能と小型化を両立できたんだけど、今回は難しそうだ。
「予定していた設計図を描き直す必要があるなぁ」
そうしてああでもないこうでもないと地下の作業場で作業をしていると、天井から振動と音が響いてくる。
「……魔人達の侵攻が再開されたみたいだね。急がないと」
これ以上攻撃が本格化する前に新装備を完成させないと。
「とはいえ、強度を確保する為にぶ厚く大型にすると材料がギリギリになりそうなんだよね」
そうなると万が一壊れた時に修理する事が出来なくなっちゃうしなぁ。
「その場合もう一度素材を集め直さないといけなくなるけど、そんな時間があるかどうか。それにマジックアイテムだから折れた剣みたいに強引に戦いを続ける事も……いや待てよ」
僕はあるアイデアを思いつくと書きかけだった設計図を放り投げて新たに書き直す。
「まず小規模の増幅魔法回路を増やして相乗効果で威力を増すようにする。これなら二、三個壊れても出力が下がるだけで機能停止する事はない。とにかく頑丈さと最大出力だけに重視して複雑な操作はオミット。それにここの形状を……よし、これならいける!」
再設計を終えた僕は急いで作業に入る。
「かなり取り回しが悪くなるけどそこは腕でカバーするしかないか。それよりも急いで完成させないと!」
◆
「うわぁ、かなり激しい戦いになってるね」
作業場から出てくると、窓の向こうは激戦となっていた。
頭上を飛び交う魔力の光が交錯し、空を隠す砦が炎を上げて墜落すれば、視界に映る王都の防壁が砕ける。
そしてそこから入ろうとしてくる灰の従魔獣を騎士団と冒険者達らしき集団が迎撃している。
魔人達の空飛ぶ砦は王都を何重にも包囲して絶え間ない砲撃を繰り返していて、同時に屋敷に設置した防衛装置もフル稼働状態だ。
「あっレクス! もしかして出来たの!?」
防衛装置を操作していたメグリさんが僕の姿を見て駆け寄って来る。
「はい、やっと完成しました。そちらの状況は?」
「今はなんとか耐えてる。レクスの用意してくれた防衛装置と冒険者に貸し出したマジックアイテム、それにアイドラ様のゴーレムがかなり頑張ってくれた。でも城壁はボロボロだし、空も地上も敵が全然減らない」
メグリさんの言葉に探査魔法を使ってみると確かに探知範囲外から次々と空飛ぶ砦らしき大きな魔力反応が集まって来ているのが分かる。
「どうやら敵はここを集中的に狙っているようですね」
王都さえ堕とせば小さな町や村は簡単に絶望して抵抗を止めるだろうって考えなんだろう。
敵の指揮官は効率重視の性格ってことかな。
「王都を……そうかここにはレクスの防衛装置があるから一番の脅威と考えたんだ」
いや、それは関係ないと思いますよ。ありあわせの材料で作った装置だし。
「あと防衛装置の動きが悪くなってる」
「ああ、連続稼働のし過ぎですね。元々街中という事もあって試運転もしていませんでしたし後で徹底的に整備しないと」
その為にも魔人達を早く撃退しないとだ。
「まずは王都を襲っている敵を一掃して、その後ヴァーミリオングレイルを探しに行きます」
「ん、わかった。ところでその新しい武器は?」
「ちょっと大きいので異空間に収納しています。実物はヴァーミリオングレイルが現れた時にお見せしますよ」
「ん、期待してる」
さて、それじゃあ王都の露払いをするとしようかな。
飛行魔法で空に浮き上がると、魔法を構築する。
飛行マジックアイテムを装備している冒険者の皆に当てない様に気をつけて軌道をよみつつ、僕は魔法を発動させる。
「コラプスサークル!!」
発動したのは分子崩壊を招く魔法輪。
僕を中心に生まれた魔力の輪は外へ向かって大きく広がっていき、接触した物質を崩壊させる。
更に崩壊した物質は隣接する物質の半径100メートルを連鎖崩壊させる効果を持つ。
結果、魔法輪に触れた無数の空飛ぶ砦が連鎖崩壊によってチリと化し、僅かな残骸だけが地上へと落下してゆく。
「あとは地上の魔獣を……ってあれ?」
地上を埋め尽くさんとする灰の従魔獣を攻撃しようとした僕だったけれど、あるモノに気付いてその手を止める。
見れば王都を襲う魔獣達の包囲に奇妙な虫食いが出来ていたんだ。
「あそこで誰かが戦っているのかな?」
虫食いの周辺に居る灰の従魔獣達は明らかに何かを恐れ攻撃を加えている。
けれど相手は上手なのか的確に灰の従魔獣達を撃破してゆく。
「誰かは分からないけれどあの辺りは大丈夫そうだね。それじゃあ僕は反対側を攻撃するよしようか」
「なら私達は西側を担当させてもらうわ」
「俺は東側だな」
と、その時だった。
本来ならここに居る筈のない人達の声が聞こえたんだ。
「皆!? 何でここに!?」
そこに現れたのは、別の国や町へ援軍に行ったはずのリリエラさん達だった。
「なんだか分からないけど、急に敵が襲ってこなくなったのよ。それで空飛ぶ砦が向かう先を目指したら王都にたどり着いたって訳」
「俺達も同じ感じだぜ。それで一旦兄貴と合流しようと思ってコイツで転移してきたんだ」
と、移動用に渡していた転移アイテムを見せてくるジャイロ君。
「どうやら魔人達は王都を最優先目標として狙っているみたいです」
こちらは聖都の援軍に行っていたノルブさんだ。ちゃんと男の子に戻っている。
「聖都は大丈夫なんですか?」
「恐らくですが聖都の防衛装置は近づかなければ危険はないと判断されて後回しにされたんだと思います」
成程、確かに防衛装置は射程圏外に出れば無意味だからね。
「でもそうなると魔人達はこの国の王都に集まっているって事か。一体ここに何があるって言うんだ?」
「レクスさんでしょ」
「アニキだろ」
「レクスに決まってるじゃない」
「ん、間違いなくレクス」
「個人である事に気付いては居ないでしょうけど、まぁレクスさんでしょうねぇ」
「いやいやまさかそんな」
幾らなんでも魔人達が僕を狙ってやってくるわけないって。
その時だった。ゴゥンゴゥンという異質な音と共に空が割れたんだ。
「あれは空間破断!?」
余りにも異様な光景に町中が騒然となる。
「何が起きてるの!?」
「強大な空間魔法が発動する前兆です! あれだけの規模の空間破断が起きるという事は恐らく……」
僕が続きを言うよりもそれがおきる。
砕けた空間は引き裂かれるように広がり、その中から深紅の超巨大構造物が突き破る様に現れた。
「ヴァーミリオングレイル……ッッ!!」
空飛ぶ砦(´・ω…:.;::..「体が……塵に……」
灰の従魔獣_(:3 」∠)_「何か襲ってくるんですけどぉーーーっ!?」
王都 : (((;"°;ω°;)):「なんで僕ばっかり狙われてるの!?」
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