ある意味、危険な美しさ!
「父上」
「なんだ、アストゥロ?」
「アステリノ男爵令嬢は、本当に、ラベンダーのお花の妖精さんみたいなお方ですね?」
「ふふふ、そうだろう?
彼女は、ラベンダーがよく似合う。」
「そ、そんなにですか………!?
次期伯爵様も、有難うございます…!」
私以上に妖精のような美しい親子に、何やら、誉められてしまいました…!
それにしても、アイラード様は、ご子息に私のことをなんて説明されているのでしょうか?
なんだか、恥ずかしいのですが…!
ヴィンゼン伯爵家の父子は、純粋ですね。
やはり、妖精さんなのは、私よりも、こちらのお二人なのではないですか?
「わ、私は………!
アイラード様や次期伯爵様の方が、海の妖精のように、美しく見えますよ…!」
「そ、そうか………?」
「そ、そうでしょうか………?」
「もしくは、青く光り輝く、ブルーサファイアの妖精のようですね!」
「あ、ありがとう、リュネシュカ嬢」
「あ、ありがとうございます…」
な、ななな……!
なんてことでしょうか………!
照れているヴィンゼン伯爵家の父子お二人は、色香が加わって、ギャップがありまして!
これは、ある意味、危険な美しさ!
「あはははっ!
ふたりは、親子揃って照れている
顔も似ているんだなぁ!」
「セナ!?
いつの間に!?」
「いやはや、面白いもんを見たよ!」
「セナ、そんなに面白かったのか…?」
「セナさん、そんなに面白かったの?」
「あははっ! うん、そうだよ!」
「セナは、相変わらずだな…?」
「父上、セナさんって、よく笑うんですね?
いつも通りなんですか?」
「ああ、うん、そうだよ、いつも通りだ」
「あははははっ!」
戸惑いながら、セナさんを見る表情もそっくりすぎて、さらに、爆笑してしまいました。
それを見て、アイラード様は、呆れながらも、微笑んでおられます。
ええ、セナさんがアイラード様の幼馴染だからこそ出来ることですね。
私もメアリー様も、セナさんと一緒に来られたメイディさんも、皆、笑いたいのをこらえて、お腹が苦しくなって来ましたよ…!?
「まあ、何はともあれ、とりあえず…
全員が集まったところで、案内しようか」
「はい、皆様、僕に着いて来てくださいね?
お茶会用のお部屋にご案内いたしますから!」
可愛い海の妖精さんのようなアストゥロ様が、思い切って、手を挙げて、先導します。
るんるんな感じの、そのアストゥロ様の姿は、可愛いらしくて、とても癒されますね。




