ナンバーツーのお方ですぞ!
「昨日、初めてお会いしたのですが…
思った以上に素晴らしいお方なのですね!」
「ヴィンゼン伯爵閣下は、このアレイシオ辺境伯領内で、ナンバーツーのお方ですぞ!」
「アイラード様が、ナンバーツー!?」
「アレイシオ辺境伯閣下の弟君様ですぞ!」
「まあ! そうなのですか!?」
あのアイラード様が、辺境伯様の弟君様!?
えっ?それって、アイラード様と気軽に呼んでしまって、宜しいのでしょうか?
そういえば、アレイシオ辺境伯様は、38歳という若さの方だと聞いておりますが、まさか、アイラード様のお兄様だとは…!
「アレイシオ辺境伯閣下とヴィンゼン伯爵閣下、あのお二方は、国王陛下の再従弟にあたるお方なんですぞ。ヴィンゼン伯爵閣下からお茶会に誘われるということは、アレイシオ辺境伯家の遠い親族として、誉れなんですぞ。我々には、王族の血は、流れておりませんからな。」
「こ、国王陛下の再従弟様…!?」
「アレイシオ辺境伯閣下とヴィンゼン伯爵閣下のお祖母様にあたる方が王女だったんですぞ。」
「まあ!それならば、とても凄いお方にお茶会に呼ばれてしまいましたね…!?」
さらなる情報に、驚いてしまいました!
今の王家については、把握しています。王城の侍女見習いになる前には、習いますから。
しかし、王家から、どこに嫁入りされたとかの情報自体は、分かりません。
王都から出たことない男爵令嬢の私には、そのような情報が全く来ないのが普通なのです。
アイラード様は、王太子殿下のような美しさと思っていましたが、なるほど、ご親族…!
「お母様、ドレスは
何色が良いのでしょう?」
「アレイシオ辺境伯閣下やヴィンゼン伯爵閣下の色彩は、避けた方が良いでしょう。」
メアリー様は、テレサ夫人に、聞きました。
私は、お茶会に慣れていないので、その質問は助かりますね。主催者に近しい色彩は、避けた方が良いということですか、なるほど…。
主催者の殿方の、妻や婚約者なら、主催者の色でも構わないということになっていますが。
「テレサ夫人、質問がございます。
アレイシオ辺境伯閣下は、どの色彩を?」
「ああ、そうね、ヴィンゼン伯爵閣下の色彩は、お会いしたから、ご存知なのよね。お兄様の、アレイシオ辺境伯閣下は、黒い髪に銀目をしておられるお方ですわ。」
「なるほど………つまり、黒、青、銀以外なら、大丈夫ということでしょうか?」
「ええ、そうね!メアリーが一緒ならば、大丈夫でしょう!しっかり、選んで来なさいね!」
「はい、承知いたしました! お母様!」
「ありがとうございます、テレサ夫人!」




