行ってらっしゃいな!
「皆様、お初にお目にかかります!
私は、王都から来ました、アステリノ男爵家の長女にあたりますリュネシュカと申します!
夏休暇の間、宜しくお願い致します!」
「おお、初めまして、アステリノ男爵令嬢!
ようこそ、クロワーヌ男爵家に!!クロワーヌ男爵家当主、サイラスと申します。こちらが、妻のテレサと嫡男のイルクです。」
「はい、クロワーヌ男爵の妻、テレサです。
メアリーが大変お世話になっております。」
「クロワーヌ男爵家の嫡男、イルクです。
妹がお世話になっております。」
「こ、こちらこそ、先輩侍女のメアリー様には、大変お世話になっております…!」
翌朝になりまして、クロワーヌ男爵家の皆様にご挨拶に、男爵家の本館に参りました。
サイラス様も、テレサ夫人も、年齢的に60代くらいだと思われますけれど、こちらの夫婦、かなり若々しくて、40歳くらいのイルク様と35歳のメアリー様と歳の近い兄姉のよう!
この4人は、親子なんですね。驚きました。
「今、私の妻クラリッサと娘のイリーネは、妻の実家、ローゼン男爵家に一時帰省してまして。
来週辺りには会えるかと思います。」
「あら、来週に、クラリッサ夫人とイリーネ様にお会い出来るのが楽しみです!」
「実は、今現在、妻は産休中なんですよ。今年の秋には産まれる予定なので、いったん、実家に帰っているのです。」
「まあ! おめでとうございます…!」
「ふふ、ありがとうございます。」
なんと、メアリー様に、二人目の甥っ子様か、姪っ子様が誕生予定と…!
あら………そのような時期に、私は、滞在しても良かったのでしょうか?難しそうなら夏休暇の途中で、旅館に移るかもしれませんね?
暫く、様子見いたしましょう。お会い出来たら祝福をお伝えいたしましょう!
「アステリノ男爵令嬢
今日は、どうされる予定で?」
「本日は、1日休憩致します。明後日は、街中に出て、観光して、お茶会用のドレスを買いに。」
「お茶会用のドレス…?」
「お父様、実は、昨日のことなのですが
近くのラベンダー畑で、ヴィンゼン伯爵閣下、アイラード様にお会いしましたのよ。」
「「「あのヴィンゼン伯爵閣下に!?」」」
「私と、リュネシュカさん、セナ、セナの奥様となられたメイディさんがお茶会に誘われて」
「なんということだ!?伯爵様自ら!?」
「我が妹よ! 素晴らしいことじゃないか!」
「まああ!なんてことでしょう!大変だわ!
それなら、良い商会を紹介しますから、一緒に行ってらっしゃいな!!」
「は、はい、承知しました…!」




