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精霊女王と呼ばれた私の異世界譚  作者: 屋津摩崎
四章 ウォルベル王国編
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77.また会いましょう。

 天高く噴き上げた間欠泉はすぐにおさまった、ただし城内どころか城下の街まで水浸しになってしまった。


 それでも温泉は次から次に湧き出てくる、それを眺めながら思い出した、本来は温泉につかる予定だったのに!


「流石にここには入れないな」

 いくらハズリムさんでもこれには入れないようだ。


「おっとそう言えば神剣を返さねばいかんな」

「あっ、私もです」

 2人とも別に返さなくていいのに。


「流石に魔力を消耗する剣を常に振り回せんよ。それに神剣を持ち歩くのは流石に嫌だ」

 まあ、それは最もだな。私は神剣をカガミンの中に戻した。

 ふぅ、セルリスに会いに来ただけなのに大変な目にあったな。

「ここから1番近い温泉地はどこでしょうね、流石に疲れてしまいました」

 私は魔力を使い果たしてしまい、飛ぶことが億劫なのでマキシムの背中に跨っている、もう事後処理は任せてのんびりと温泉に入りたい。


 事後処理は大変だ、ヘオリス家のお家騒動に王国軍を動員したのだから。

 更には魔王スライムに大魔王バエルが顕現したこと(これは私の魔法だから有耶無耶にしてほしい)、そして憂国の志士という若き貴族達の暴走と問題が山積みになっている。

 バークライさんはなんとか私達を道連れにしようとするがヴェロニカさん達に阻止され泣きそうになっている。


 息子を失い落ち込むオルブさんを一生懸命支える長男のカイラスさん、メアリーさんも複雑な思いで見ている、ここも大変そうだな。


 あれ?何か私達だけ温泉行ったらダメな空気じゃないか?

 しょうがないからマキシムをモフっておこう。私に抱きつかれてマキシムも嬉しそうだ。


 暇だから久しぶりに自分のステータスでも確認しておこう。


ラヴィリス

種族:スプライト(妖精上位種)

所属:地の女神セルリス直系眷属

LV:45 HP:194 MP:10245

力:20 魔力:3890 体力:31 知力:652 速さ:371 運:410

スキル:

大地属性魔法、神樹魔法、花魔法、治癒魔法、

薬聖、錬金術、毒吸収、地精吸収、従僕魔法、

飛行能力、隠蔽能力、阻害能力、脱兎、

魔法可変、不屈の精神、挑発、百計、影魔法、

探知、


 おお、いつの間にかレベルがかなり上がっていた。いつも大勢で戦っているからあまり経験値が入らないはずなのに。

 それにしても相変わらず偏った能力ですな。ついにMPが5桁になったよ。

 いくつかスキルも増えてる、後でカガミンに解析してもらおう。

 ついでにマキシムも見ておくか、


マキシム

種族:シャドウウルフ(影狼)

所属:ラヴィリスの従僕

LV:38 HP:252 MP:296

力:56 魔力:71 体力:53 知力:73 速さ:173 運:60

スキル:

毒牙、集団戦、隠密、地属性魔法、影魔法、

言語理解、サポーター、素直


 凄くレベルが上がってるしスキルも増えてる。なんだろう[素直]というスキルは今の彼を現しているんだろう。

 あと[言語理解]って事は人の言葉を理解しているという事か、意外と頭がいいのね。

 次はアイネちゃんも見ておこう、


アイネ・リン・リントワース

種族:人間(貴族)

所属:ラヴィリスの従僕

LV:36 HP:263 MP:312

力:45 魔力:100 体力:46 知力:121 速さ:34 運:107

スキル:

地属性魔法、治癒魔法、魔力回復促進、

貴族教育、真面目、薬聖、槍術、花魔法、


 おお、花魔法を覚えている!今度、絶対に教えよう。

 せっかくだからハズリムさんも確認しておこう。


ハズリム・フォン・グランドル

種族:樹木人(元人間)

称号:剣聖

所属:ラヴィリスの従僕

LV:55 HP:667 MP:204

力:109 魔力:59 体力:86 知力:72 速さ:65 運:311

スキル:

神剣の領域、地属性魔法、神樹魔法、威圧、

剣術、自己回復、ラッキー、縮地、


 元々レベルが高いからそこまでは上がっていないか、でも戦闘力は人間離れしているな。


「ラヴィリス様」

 だらしなく寝そべっているところにヴェロニカさんが飛んで来た。

「ヴェロニカ様、お疲れ様です」

 マキシムの背中に着地するとお互いに労いの言葉をかけ合う。


「はぁ〜、これでようやく解放された気分です」

 ヴェロニカさんが伸びをしながら笑う、

「これからどうするのですか?」

「とりあえずレストランに戻ります。あそこの人は私を受け入れてくれてますし、何と言っても居心地がいいので時が許す限りいるつもりです」


 やった、またあの料理が食べられる。


「あとメアリーちゃんが私に鍛えて欲しいと言ってくれたので、それも出来る限りやるつもりです」

 メアリーさんは強い子だな、落ち込む状況なのに前向きだ。

「私も年に一回は来るつもりですよ、誕生日にセルリス様にお会いできるので」


「えっ!?」


 ヴェロニカさんが驚いている。

「・・・ヴェロニカ様はフレア様に御礼拝は?」

・・・目を合わせない、何も言わない、

「し、知らなかったんです、レストランやスライムで忙しくて」


・・・言い訳が下手ですな。


「でも会えるんですね、もう一回会えるんだ」

 嬉しそうだ、誕生日の事を教えてよかった。

「ちなみに、フレア様はどのような方なのですか?」


 ヴェロニカさんが遠い目になる。


「一言で言うとお母さん、ですかね。色々融通してもらいました。最後まで口煩く心配されました、あとすぐ泣いてよく笑いますね」

 ああ、どこの女神様も一緒なのか、

「うふふ、セルリス様も似たようなものです」


 2人で笑い合う。


「さて、私達はそろそろ戻ります。こちらに来た時は是非レストランに寄って下さいね」

 私達は握手して別れた。笑顔で再会を約束した、この国に来た意味があったなと思えた。


「ラヴィリス様、お待たせしました。ここから近くに温泉地の街があるそうです」

 アイネちゃんが私に声をかけてくる。


 ようやく私達も出発できそうだ。


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