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精霊女王と呼ばれた私の異世界譚  作者: 屋津摩崎
一章 バンゲア脱出編
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7.命をかけた戦い

 覚悟を決めた私!負けないぞ!!


 ゲートキーパーを鏡に映す、解析だ!


ブラック・スフィア・コア

種族:人工精霊(ゲートキーパー)

LV:65 HP:1005 MP:890

力:85 魔力:125 体力:74 知力:50 速さ:34 運:45

スキル:雷魔法、闇魔法、硬化、魔砲、精密射撃


 強い!でも今までの敵に比べたらなんとか行ける気がする。今回はスキルまで見れた、やはり深林の敵が異常だったんだ!


 やってやる!先手必勝!アースランス!


 鋭い槍をゲートキーパーに向かって放つ。

 しかし、簡単に避けられしまう。そして、カウンターで雷魔法の弾丸を撃ってくる!

 私はそれを軽やかな身のこなしで避ける。うふふ、回避技術には自信があるのよ!

 回避スキル「脱兎」は自身より体が大きな敵の攻撃に対して回避能力が上がるのよ!


 なんかイケてる!そうか、今まで肉弾脳筋ばかり相手にしてきたから気づかなかった。私は本来ならこの戦い方が正解なんだ、あいつらとは相性が悪すぎて相手にならなかったんだよ。少し自信が持ててきた。


「これならどうだ!ストーンマグナム!」


 アースランスより威力は劣るけど弾速が速い魔法を放つ。


 ゴンッ!


「よし、当たった!」

 隙をつかれたのか回避出来ずにゲートキーパーが被弾する。

 そしてすぐに解析!カガミンを見る。


ブラック・スフィア・コア HP:1001 /1005


 おいい!4しかダメージあたえられないんかい!


 これは長期戦になりそうだ。するとゲートキーパーがよほどムカついたのか、目が怪しく光る、すると先程の雷弾を乱射してきた!


 うん、無理。


 あまりの手数に私は被弾してしまう。

「うぅ、痛っつう・・・ん?」

 あれ?あまり痛くない。けっこう当たったよね?カガミン?


ラヴィリス HP:55/56 MP:1745/1998


(どうやら、地属性は雷魔法に優位のようです)


「・・・」


「ふはははははっ!ゲートキーパー恐るるに足らず!」

 調子に乗りました、はい、反省です。


 ドンッ!!


「きゃいん!!」

 けっこう大ダメージです。そうです、ヤツが闇魔法を持っていたことを忘れてました。

 すぐに治癒魔法をかけるけど、敵は待ってくれない、今度は闇魔法の弾丸を乱射し始めました。

 酷い、こっちはまだ回復してる途中なのに!


 私は回復を途中で止め、回避に専念する。


 回避!回避!回避!回避!


 華麗に回避する!


 ふははは!敵の弾丸が止まって見える!これぞまさに回避ハイ!!次々と回避していく、我慢比べなら負けないぞ!


(ラヴィリス様が地上でなぜ執拗に狙われたか、ようやくわかりました)


 突然カガミンが何かを悟ったようだ。

「どうして?」

(おそらく人間が蚊をウザく思っているのと同じ心理です)

・・・どうやら私に対しての愛はなかったようだ。私も蚊に対して憎悪を抱いていた時がある、とても納得がいく答えだ。


 私に攻撃が当たらないと判断すると、どうやらゲートキーパーは戦い方を変えてきたようだ。私の避ける先を限定するように誘導してきた。まさに蚊を追いつめるような戦い方だ!

 その打開策はわかる、敵の考えも読めているんだ、でも回復が出来てない弊害がここであらわになった。

 こっちは一撃でも当たれば即死、その恐怖心が安全な方へと勝手に体を動かす。

 一歩踏み出す勇気がないことは分かっている。前世では平凡な農家の嫁だった、私の親も農家だ。農業以外は何かしてたかな?唯一の趣味といえるのはTVゲームでRPGをじっくり時間をかけてやることぐらいだ。

 こんな何の取り柄もない平凡な人間がこうして命のやり取りをしているんだ、勇気を持って一歩踏み出せなんて無理な話だったんだ。


 それでも勇気を振り絞れ!!


 今やらなきゃやられるんだ!!


「負けるもんか!!」


 隅に追いつめられた!ゲートキーパーはおそらく精密射撃のスキルで私を()()()()


・・・カガミンこと審美鏡、その能力の説明を思い出す。


『反対面は魔法を反射する便利機能つきよ!!』


 私はカガミンを裏返してかまえる。


 次の瞬間、強い衝撃が襲う。

 来ると分かっていたけど想像以上だった。私は吹き飛ばされ壁に強く打ちつけられる。


 意識が朦朧とする。

 このままでは死ぬ・・・そんな恐怖が襲い掛かる。急いで地精吸収をして回復し、少しずつ落ち着いてくる。


 その時、再び悪寒が走る!


 ゲートキーパーは生きている、反射した魔法で大ダメージを受けているようだ。だけどまだ攻撃しようとしている。カガミンはさっきの衝撃で吹っ飛び手元にない! 


 どうする!?


 最後まであがいてやる!アースランスを数本重ねて、さらに炸裂するように変化させた。


「アースランス装甲弾!」


 威力重視のなんちゃってオリジナル魔法を放つ!


 ドガッ!!!


 金属がぶつかる嫌な音がする、ゲートキーパーはおそらく硬化のスキルを使ったのだろう。だが、それを突き抜けて装甲弾はゲートキーパーに突き刺さっている。


「まだっ!!」


 私はすぐに立て直し、カガミンのもとへ全速力で飛行!そしてカガミンを拾うと振りかぶった!


セルリス様の言葉を思い出す。

『丈夫だからこれ(カガミン)で殴れるし』


 カガミーンーアターーック!!


 ゲートキーパーに突き刺さっているアースランス装甲弾を押し込むように全速力のスピードのままカガミンでぶん殴る。もの凄い手応えがする、槍部分がゲートキーパーを貫通していた!!


・・・完全に沈黙したようだった。


 そして私も疲労から倒れこむ。


 だけど、それは今までにない心地よい疲労だった。

 やったぁ!!


 声は出なかったから心の中でつぶやいた。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 妖精の肉弾戦www 神の眷属だから動植物や、神によって生まれたのだろう世界のシステムとは相性がいい(というかシステムの一部)なのかと思っていたら 全方位が敵で笑ってしまった サバイバルが…
[気になる点] 魔力が1500オーバーで圧倒的にあるのに4しかダメージ入らないとかw 例えだけどそれだと力100位のやつが剣で切ってもダメージ入らなくないですか? それともレベル差があるからダメージ通…
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