表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゲームをしたら女になった件  作者: シロツミ
『俺』と『私』
72/72

お出かけ2

なんと一か月も更新止まってました。お待たせしてすいません。

 歩くこと数分、俺たちは二人と待ち合わせている駅へと到着した。

携帯電話を起動して現在の時刻を確認する。すると、画面は12時15分を示していた。

―――うん、集合時間の15分前か。ちょうどいいくらいかな。

 そのまま手を動かして携帯電話のロックを解除し、由佳と鈴香の2人に対して『少し早めについちゃったから、西口のところで待ってるね』とメッセージを送る。


「連絡は取ったから西口のベンチのところに行こ」

「ん、了解」


◆◆◆◆


 そうして西口のベンチで10分ほど座って待っていると、由佳と鈴香の2人が一緒にやってきた。


「なっちゃんおはよう!」

「おはよう鈴香、由佳。二人とも一緒だったんだね」

「いや、あのね、鈴香の奴が『もし寝坊したらなっちゃんに迷惑かけちゃうから、当日起こしに来て!』なんて言ってきたのよ。普段あたしと遊んだりするときは、そんな配慮なんかせずに平気で5、6分遅刻してくるくせによ?」

「いや、由佳、それはさ、その…いい意味でだよ」

「いい意味ってどんなよ?」

「ほら、由佳なら許してくれるってわかってるから、みたいな?」

「それは、あんたが私を舐めてるってことでしょ!!」

「うわぁ!!こめかみをぐりぐりするのやめて!!」


 そんな感じで一通りわちゃわちゃして、鈴香が由佳に「ごめんなさい~」と謝罪した後、由佳はこちらを、正確には俺の後ろにいる人物へと視線を向けて、口を開いた。


「それで、そっちが連絡とってきた…―――」


 その言葉の意味を理解し、紹介しようとするが、それは当の本人の静止によって止められた。

そして、その人は俺より一歩前に出て、口を開いた。


「―――はい。奈津希の妹の亜希って言います。今日はよろしくお願いします」


亜希の自己紹介に対して、二人はニコリと笑って「うん。今日はよろしくね」と返した。

 ―――え、そんな普通でいいの?

 俺は思わず二人の反応に驚いた。

なんせ、初めて遊ぶなんて機会に突然妹も一緒にと頼んだのだ、2人に対して露骨に嫌な顔をするなんて印象を持っているわけでもないが、眉を顰めたり、嫌な顔の1つぐらいは覚悟していたのだ。だが、そんな俺の想像したものは、ほんの少しも、ほんのひとかけらもなかったことに少し驚く。

そう、驚いたのだが、その驚きはちょっと考えてみるとすぐ解消した。

―――あ、病弱設定か。

病弱な姉が高校に編入してから初めて友達と休日に遊びに行くとなれば、妹が心配するのは普通かもしれない。

―――んー、自分からうそをついたわけじゃないけど、騙しているようなもんだし、なんとかしたいな。

そう考えたところで、「ところで…」と言いながら鈴香が振り返った。


「今日のなっちゃんの格好、かわいいね」


 そんな鈴香の言葉に、思わず亜希と目を見合わせ、互いに苦笑いをする。

―――今日の俺の格好は、灰色のパーカーの上から紺色のジャケットを一枚羽織り、下は茶色のパンツという、サイズさえ変えたら、男の時でも着れるようなもので、しかも色合いもそこまでいじってなどはいないものだった。

そんな恰好であっても、かわいいと言われるのは褒められているということなので、まあ嬉しいのだけれど、褒められている格好が、自分が選んだものではない、直前に亜希に直してもらった格好だということと改めて由佳鈴香の格好を見ることで、自分が最初選んだ服では無茶苦茶場違いであったということもあって、思わずついつい苦笑いをしてしまう。

 そんな俺たちの反応に鈴香がきょとんとしていると、由佳が「ほら、早く行きましょ?ただでさえお昼からなんだから、早く行かないとほとんど見れずに終わっちゃうわよ?」と口にして由佳の腕を引いた。

俺たちも2人に続いて、ショッピングモール行きのバスが出ているバス乗り場へ向かって足を動かした。


◆◆◆◆


 そういうわけで、ショッピングモールへと足を運んだ。

―――なのだが、実はここ、以前にも来たことがあるのだ。

具体的に言うと、亜希と若菜さんと一緒に回った時だ。

その時も一応自分で選んだのだが、ショッピングモールで買い物なんて今までは母さんと亜希にただただついて回るだけだったのに、自分のものを選ぶために足を運ぶなんてと、ついつい感慨深くなってしまう。


「そういえば、当日はどこに行くかって聞いてるの?」


 そんなタイミングで、鈴香が俺に問いを投げてきた。特にそんな動きはなかったので、「いえ、まだ特には」と返す。すると、由佳・鈴香の2人はアイコンタクトを取った後、すれ違った人にもわかるんじゃないかってほど大きくため息をついた。


「もう、ダメな男ね、あいつ。遊園地に行くのか水族館に行くのか、はたまた映画館やらカフェやら、シチュエーションに合わせて服装を考えたいのに、どこに行くかをさっさと教えてくれないなんて」

「まあ、野球漫画にでも出てきそうなくそ真面目だからしかたないよ」


2人の言葉に、もし自分が広瀬君の立場であったなら、どうするのが最良か直前まで必死に考えて相手には伝えないかもなと思って、少し苦笑いをする。

そんなことをしていると、俺の隣にいる亜希が、きょとんとした顔をしながら問いを投げてきた。


「あれ?今回って、何か目的があって買い物に来たんですか?」


 ―――あ、やばい。

俺は亜希や母さん、父さんにはデートのことなんか話していない。

―――そんなのは当然だ。俺はあくまでも男なんだ、今は女であるとはいえ、息子または兄が同性とデートをするなんか伝えたら、みんなおったまげるだろう。

かつ、このデートは俺としても本意のものではない。先に予定が空いているかどうか聞かれて、空いていると言ってしまってから断るということができず、行くことになっただけなのだ。

―――いや、まあ男友達として広瀬君と出かけるということに関しては、少し楽しみではあるんだけれど。

まあともかく、俺は亜希に対して来週デートに行くということを伝えていないのだ。

もし、ここでその事実が知られたなら、亜希にすごい詰め寄られることになるっだろう。

―――『まずい。どうしようどうしよう』と、慌てることで思考がから回りをする。

そんなことをしているうちに、鈴香が何でもないことのように口を開いた。


「あれ?亜希ちゃん聞いてないの?なっちゃんね、来週の日曜日に男の子とデートに出かけるんだよ」

「へーそうなんですね~…って、えええ!!??」


亜希が話していた鈴香から首を90度回して、俺に対して「ちょ、おに、お姉ちゃんどういうこと!?」と詰め寄ってきた。

そうして、俺たちはショッピングモールのど真ん中でひと悶着を演じることになった。


◆◆◆◆


「なっちゃん、亜希ちゃんに伝えてなかったんだ。

でも、それなら逆に良かったかもね。今日の感じだと、このままだったら亜希ちゃんデートにもついてきちゃいそうだったし、説得しておかないと」


 情報を伝えたのち、行動を再開しつつ、鈴香にそんなことを言われる。

鈴香の言葉に、俺たち兄妹(姉妹)は「あはははは…」と乾いた笑いを漏らすことしかできなかった。

―――まあ、俺の本当の事情知らなかったら、今日も妹が病弱の姉を心配してついてきたって解釈だろうから、こうなってしまうのも仕方がないかな。


「まあ、それならそれで、どんなシチュエーションでも大丈夫なよう何着か買いましょう。お金はあるんで」

「え?なんで亜希がお金の話を?」

「お母さんから預かってたの。服とか日用品を買ってほしいのに、お姉ちゃんに直接渡したら、そういうものを買ってくれなさそうだからって。だから、今日も無理言ってついてきたんだよ」

「そうだったんだ…」


 いの一番に亜希の言葉に反応し、『へー』と口をぽかんと開けている俺を見て、由佳と鈴香の口元が緩み、最後にはみんな揃って笑顔を見せた。

 ここから、本格的に買い物が始まった。



前書きでも書きましたが、お待たせして本当にすいませんでした。

遅れた原因としては、最近少し忙しかったこと、疲労によってなかなかモチベーションが上がらなかったこと、そして終盤に差し掛かり書くのが難しくなったことが挙げられます。

今回更新できたのも、以前の更新から一か月が経過してしまったということへの焦りで、途中かけだった話を二つに分断したことが理由に挙げられます。

なので今後、書くペースを以前に戻すや更新を早くすると約束することはできません。ひょっとしたら、さらに遅れてしまうこともあるかもしれません。

それでも、本サックを読み続けていただけると嬉しいです。

      シロツミ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ