婚約者はめんどくさい(8)
忘れてる人も居そうなので年齢と見た目の話です。
アイン25歳 見た目12歳
アルテナ10歳 見た目10歳
ディーナ40歳 見た目13歳
アインとディーナは精神は大人ですが、見た目は子供です。それでは、本編です。
「それじゃ、観光するわよ!」
アルテナが俺の手を引く。
「えっ、待って!」
とディーナが置いてかれそうになるので、俺がディーナを引っ張る。
アルテナが俺とディーナを引っ張る形でソロの街観光がスタートしたのだが、30分後俺達は公園のベンチにいた。
「この街なんもないわね」
アルテナは、そう文句を垂れた。
「そんなもんだろ。王都が色々ありすぎるんだよ。それでディーナは大丈夫か?」
「はい、なんとか生きてます。ハァハァ」
アルテナに引っ張られて観光した俺達だったのだが、ソロの街は思っていた以上に何も無く、オマケにディーナがへばったため公園で休む事になった。
「アルテナ、お前はもう少し落ち着けよ」
「私は、落ち着いてるわよ」
そう言いながら、アルテナは剣の素振りをしていた。どう見ても落ち着いてなかった。そんな様子を見てディーナは、
「なんだか、昔を思い出しますね」
と言った。
「えっ?昔?なにかあったけ?」
「いえ、なんでもありません」
と言った後、顔を赤くして俺から顔をそらした。
先日の事件の後、俺とディーナはなんというかまともに互いの顔を見れない状況が続いていた。
なんていうか、恥ずかしい。
「そう言えば、あの棺なんだったんだろう?」
気まずい雰囲気の俺とディーナの間にアルテナがズケズケと質問した。
「あぁ、あれな。とりあえずやばかったよな」
アルテナに連れ回されてる時、ボロっちい骨董品店があったんだ。その前を通った時のことである。店の前に置いてあった謎の棺が揺れだした。なんかやばい雰囲気がしたので俺達は慌てて逃げ出したのだった。
「あれは、絶対危険です。そう私の勘が言ってまふ」
ちょっとカッコつけようとしたところで噛んだディーナは顔を真っ赤にして逃げの一手として、
「そろそろ、ホテルに行きましょう!」
と俺達を置いてホテルに向かおうとした。
「おい、ディーナ!そっちホテルと逆だぞ」
「うっ……」
ディーナの顔は更に赤くなっていた。
なんとかホテルにたどり着いた俺達は、ホテルで今日の疲れをとったのだった。
翌日、出発の際にヒガシさんが見送りに来てくれた。
「皆様、どうかご無事で旅を終えられますよう心から祈っております」
「ありがとうございます、ヒガシさん」
「ありがとうございました」
「ありがとう、おじいちゃん」
アルテナお前だけ、なんか軽くないか。
それは、さておき次に目指すは南の港街サウスフィッシュだ。
■■■
アインがソロの街を出た次の日、ソロの街の教会の屋根の上に1人の男がいた。
「アイン・アーサリオン。こんな逸材がいるとは、思わなかった。俺様の股間をこんなにも刺激する男がいるとは。さすが、かつて俺を倒した。ソルの息子と言うだけあるなぁ……」
男は、魔族に近い姿をしてるが確実に魔族ではなかった。なにかもっと恐ろしいナニカだった。
「あぁアインが欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しいWRYYYYYYY!!!」
男はそう言って身体全体を掻きむしった。
「あいつは、次にサウスフィッシュに行くのかあそこで……
俺様のものにする
」
そう言って男は夜の空に飛び立った。
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