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♡番外編1 サクラ散る! 恥辱の体育準備室

野川秋(のがわあき) (16) 高一 女子高に通うイケメン女子、文武両道の秀才だが超絶マイペースにして隠れオタ


宮姫純恋(みやみめすみれ) スミ (16) 高一 秋のクラスメイトで親友、妥協なきツッコみマシーン、すばらし()お山の持ち主


佐竹葵(さたけあおい)(16) 高一 秋たちとは別のクラスの子、先日秋にラブレターを渡した。純恋曰く、すげーかわいい


浅羽陽菜あさばひな(17) 高二 純恋のバイト先の先輩、学校は別、髪型が変?


※本作品は不定期更新です。

※本編とは一切関係ありません。


 宮姫純恋(みやひめすみれ)が目を覚ますとそこは真っ白な世界だった。


「ん……ここは?」


『こんにちは宮姫純恋さん』


「あ、はい、こんにちは、あなたは?」


『私は…… そうですね。天の声とでも呼んでください』


「天の声さん? ここはどこですか?」


『ここは時の狭間、未来でも過去でもないところです』


「あの…… さっぱりわからないですが」


『話が進まないのでとりあえず、正面の扉を開けてください』


「え? はい」


(天の声さん…… 随分強引な人だな)


――純恋は白い扉を開く


秋「やぁ来た来たスミ、ヤッホー」


純恋「あれ? 秋?」


葵「お待ちしてましたよ宮姫さん、ではさっそく始めましょうか」


純恋「佐竹さんもいる? 始めるって何を?」


葵「反省会です。天の声から何も聞いてないんですか? では秋さん説明を」


秋「了解、この度『イケメンJKのひとりゴト』がめでたく十二話を迎えました。テレビドラマだとワンクール終了です。

 そのためこれまでを振り返り、反省すべきところは反省しようという企画です!」


葵「説明ありがとうございます秋さん、まぁそういう事らしいです」


純恋「はぁあ!? 何でそんなことしないといけないだよ。企画ものはもっと話数を増やしてからじゃないのか?」


葵「宮姫さん…… いえ純恋さん、おっしゃる通りだと思います。ただ私たちはやらないといけません」


秋「そうだよスミ~ 反省会を終えないと私たち元の世界に戻れないんだって、でもお題は出されるから、それに合わせて私たちは答えるだけでいいみたい、簡単でしょ? 余裕余裕!」


純恋「秋…… お前のその根拠のない自信はどこからくる? まぁわかったよ! それしかなさそうだし」


葵「準備OKですかね。それでは天の声さん、お題をよろしくお願いします!」


――デデン! 


『お題 状況を確認し各々をかえりみよ』


純恋「えーと、自分を振り返れってことだよな。まずは秋からだな」


秋「え、なんで私から?」


葵「秋さんが主人公兼メインヒロインだからですよ。まずはお手本を見せてください」


秋「了解、でもな~ 私は頑張ったと思う! 特に問題な――し! 以上」


純恋「はぁああああ!? 問題しかねーだろ!」


葵「全くです! 一話はブツブツ一人事、二話で爆睡して顔面崩壊と失禁、三話でヤンキー五百人撃破! ラブコメ主人公としてもヒロインとしても荒唐無稽過ぎます!」


秋「ちょ! 危なかったけど漏らしてないからね! あとヤンキー五百人はネタだから、葵ちゃん、分かって言ってるよね?」


葵「ええ、そうです。好きな人に甘えたかっただけです。好きです秋さん」


秋「葵ちゃん…… 」


純恋「時の狭間で愛の告白してるじゃね――よ! 秋もその気になってるんじゃね――!」


葵「純恋さん邪魔しないでください。秋さんと結ばれるなら時の狭間でもふすまの狭間でもいいです!」


純恋「ふすまの隙間は狭すぎるだろ! 家政婦がのぞき見できなくてぶちキレるぞ!」


秋「ぷぷっ、そこで家政婦ネタとは…… スミしぶいねぇ」


葵「そう云う純恋さんは振り返る事ないですか?」


純恋「アタシか、なんていうか秋に付き合ってただけだしな。もっと面白い事を言えれば良かったかも……」


秋「うわっ、スミ今のマジで言ってる?」


純恋「当然だ」


秋「ねぇねぇ聞いてくださいよ。佐竹さん()の奥さん、宮姫さんたら信じられませんわ」


葵「あらあら野川さん家の奥さん、これだからクソ真面目は」


秋、葵「や~~~~ね~~~~~」


純恋「昭和マダムか! てかお前ら息ぴったりだな! まぁいい葵も、もう呼び捨てでいいよな? 次、お前な」


葵「私はそうですね。出番も多くなかったし、私の告白回はそこそこ評判も良かったようなので問題ないかと」


純恋「告白回は評判良かったかもしれないけど、次の回で秋のスカート捲った時点でお前の株、大暴落してるから! 女性読者さん確実にひいてるから――!」


秋「縞パン見られた……くすん。でもノーパンじゃなくて良かったにゃ!」


純恋「秋、お前の安心の仕方おかしい! 女子校にノーパンのヤツいないから!」


葵「純恋さん相変わらず飛ばしますね。ところで私たちどうして体操服を着てるのでしょう?」


秋「バレーボールのネット、マット、跳び箱、ここは体育準備室みたいだね」


純恋「時の狭間で体育が終わった後って設定とか? なんだこれ」


葵「設定…… なるほど…… ふむ読めました! まさに設定です。私たちが時の狭間で私たちに求められていることが!」


秋「すごい! 葵ちゃん で、求められているものって?」


葵「二人とも心して聞いてください。我々が足りないもの、答えは…………」


秋、純恋「ごくり……」


葵「エロです! エロエロです!」


純恋「秋だけでなく、葵までアホだった。なんてこった――」


葵「純恋さん、話は最後まで聞いてください、私が過去に調べたデータによると学校のえっちいシチュエーション場所は、螺旋階段の下、誰もいない教室を抑えて、体育準備室が一位です」


純恋「葵…… お前普段何を調べ、何を考えてるんだ?」


葵「色々です。色エロ」


純恋「やっぱアホだ……」


秋「体育準備室みたいなところで、私たちは何をすればいいの?」


葵「決まってます。三人で『ピー』した上でさらに『ピー』すると、最後は三人とも『ピー』になります!」


純恋「そんなことしたら大人の投稿サイトにお引越しすることになるわ――! ていうかその前に偉い人に怒られるわ! あと、『ピー』がピーになってなくて半分以上アウトだわ――!」


葵「すいません冗談です! 『イケメンJKのひとりゴト』はラブコメです。ラブコメの必要な要素は何だと思います?」


秋「ん~恋の駆け引きとか?」


葵「それもありますが、私たちの状況を鑑みると今求められているはおそらく『ラッキースケベ』ですね。単純なエロだとラブコメにおいてはやや刺激が強すぎます」


純恋「ラッキースケベってお風呂を偶然覗いちゃったり、転んだらたまたまスカートの中に顔をツッコんだりするやつだよな」


葵「それです。体育準備室、体操服、舞台セットは整っているから君たちラッキースケベしちゃいなよってことですね」


秋「でもラッキースケベって偶然の産物だよね。私たちがそれぞれ身構えてたらラッキースケベにならないじゃん!」


葵「その通りです。これを考えたやつはアホです」


純恋「ホントくだらね―― 一気にやる気がなくなった」


葵「そうですね。でもご心配なく私の予想ではそろそろ助けが来る頃です」


秋「助け? 誰?」


葵「この場にいない『イケメンJKのひとりゴト』に残された最後のヒロイン、その名は」


?「素敵でミラクルキューティクルなおねえちゃん戦士浅羽陽菜、義により推参! 皆助けに来たよ!」


純恋「陽菜先輩!」


陽菜「待たせたね。十一話で純恋ちゃんと電話で話をしただけだけど私も正真正銘の美少女ヒロインだよ!」


秋「出番が少ないのにありがとうございます。ご自身のこと美少女って言っちゃうんですね。ん?」


…………



……………………



………………………………



秋、純恋、葵「髪型やべ――――――!」



陽菜「あぁん!? 小娘ども! それが年上に言うことか? 頭かち割ってやろうか!? おらぁおらぁおらぁ――!」


秋、純恋、葵「きゃ―― お助け~~~~~!」


陽菜「おらぁ! ドス!」


秋「ぐふっ」


陽菜「でりゃぁ! バキ!」


純恋「あじゃぱー」


陽菜「うほっ! ベシっ!」


葵「ぎゃひー」


陽菜「ふっ、またつまらぬものを切ってしまった、はっ! 目の前がほのぼの美少女空間から羅刹のバイオレンス空間に変わっている…… ん~でもまっいいか!、てへぺろりんこ、とりあえず元の世界へもーどれっ! ピュアピュア~おねえちゃんびーむ! えぃ」


陽菜の持つ魔法ステッキから放たれた怪しい光は、夜のネオン街よりも安っぽいピンク色で辺りを包んでいく……


こうして浅羽陽菜の活躍により三人は元の世界に戻ることができた。


ただし、頭はかち割れたまま

次回は通常に戻ります。


お越しいただき誠にありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[良い点] いつもと違う感じが、ファンサービスって感じでいいです。いい、企画ですね。
[良い点]  スミちゃんのツッコミがキレている♪  葵ちゃんはアホだった……。  今回は秋ちゃんの存在感が薄かった。笑  陽菜先輩の『それはないだろう系』の髪型が  気になりすぎます!  色エr………
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