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第六十八話 お風呂でハプニング

 リンさんからお風呂が空いたと言われたので、子ども達四人を引き連れてお風呂へ。

 みんな腕にぶら下がっているので、中々歩きにくい。

 と、前からオリガさんが歩いてきた。

 お風呂上がりなのか、珍しく髪をおろしている。


「あら、サトー様。この子達の付き添いですか?」

「はい、お風呂に入れてきます。いきなり四人の子持ちの気分です」

「ミケちゃんはともかくとして、他の子も随分と懐かれてますね。サトー様なら、良い父親になりそうです。わたしは部屋に戻りますのでごゆっくり」


 オリガさんと別れ、お風呂へ。

 脱衣場で子どもの服を脱がすが、まあはしゃいで中々言うことを聞かない。一人でも大変なのに、四人だと尚更だ。

 前世では結婚していなかったから分からなかったけど、世の中のお父さんお母さんって、本当に凄いんだな。


「ミケ一番!」

「ララ二番!」

「リリ三番」

「ほらほら、湯船に入るのは体洗ってからだぞ」


 服を脱ぎ終わってすぐに三人が湯船に突入しそうになったので、釘をさしておく。

 レイアは俺と手を繋いでお風呂場に入っていく。

 それを見た三人が「レイアちゃんずるい!」と叫んだが、あなた達はいの一番にお風呂場に走り出したでしょうが。

 ちなみに俺は腰にタオルを巻いてある。

 ミケの時はタオルを付けないが、他の三人は初対面なので巻かないわけにはいかない。


「頭も洗うよ」

「「「「はーい」」」」


 ちょうど木の椅子が人数分あったので、俺の前に座らせて順々に洗っていく。

 他の子は髪短いけど、ララは髪が長いから洗うのが大変だ。

 女性は髪が長い人が多いけど、オシャレって苦労もあるな。


「ララとリリは羽も洗うからね」

「「はーい」」

 

 やっぱり天使と悪魔で羽は違うな。

 ララのは鳥の羽って感じだけど、リリのはまさにコウモリの羽って感じ。

 面積もあるから、羽を洗うのも結構大変だそ。

 よし、これで全て洗ったぞ。


「泡流すから、目をつぶっておけよ」

「「「「はーい」」」」


 うんうん、素直な子で助かる。

 さて、俺も体を洗わないと。


「今度は俺が体洗うから、湯船に入ってな」

「ミケ、お兄ちゃんの背中あらう!」

「ララも」

「リリも」

「……レイアも」

「うーん、それじゃお願いしようかな?」

「「「「うん」」」」


 背中以外を急いで洗って、背中は子ども達に。

 ミケはたまに背中洗ってくれるし、力があるから洗う分には問題はない。


「「うんしょ、うんしょ」」

「パパの背中おっきい」


 対して他の三人は洗うのが大変だ。

 あまり力が入ってない分、逆にくすぐったい。

 でも、せっかく一生懸命やってくれているのだから、がまんがまん。


「よし、俺も泡流すよ。あー、また泡だらけだからお湯かけるね」


 一生懸命洗ってくれたので、子ども達はまた泡だらけだ。

 俺と一緒に泡を流す。


「ふぅー、気持ちいい。ちゃんと肩までお湯につかるんだよ」

「「「「はーい」」」」


 泡を流して、みんなで浴槽へ。

 俺が浴槽でくつろぐと、みんなピタリと寄ってきた。


「お風呂気持ちいいね」

「「お風呂久しぶり!」」

「……極楽極楽」


 特に三人はお風呂が久々のようで、気持ちよさそうに湯船につかっていた。


 がやがや。


 おや? 脱衣場に誰が入ってきた?

 入浴中の札にしていたはずだけど。


 ごそごそごそ。


 あれ? 服を脱ぎ始めたぞ。

 もしかしてお風呂に入るつもり?


「あら、子どもの服が置いてありますね」

「もしかしたら、さっき脱いだ服を忘れたのでは? 全員新しい服に着替えてましたし」

「ふむ、多分そうじゃろう。入浴の札もかわっておったし」

「ほらほら、早く入りませんと」

「分かりましたから、お母様押さないで下さい」


 嗚呼、どうも女性が複数来るぞ。

 俺一人ならともかくとして、子ども達もいるから動けない。

 しかも入浴中の札にしていたのに、誰かかえたな!


 がらがらがら。


「「「「あっ」」」」

「「お姉ちゃん達だ」」


 お風呂に入ってきたのは、リンさんとエステル殿下とビアンカ殿下。

 ビアンカ殿下も含めて固まっている。

 後ろにメイド服のサーシャさんがいる。

 俺は急いで後ろに振り向く。


「なな、何でサトーさんがお風呂に?」

「いや、リンさんからお風呂空いたと言われたので」

「わたしは言ってないですよ。ずっとエステル殿下とビアンカ殿下といましたから」


 リンさんが、かなり慌てながら言ってきた。

 あれ? 確かにお風呂空いたと聞いたよな。


「でも、入浴中の札にはしてほしいよ」

「え? もちろん入浴の札にしてましたよ」

「あれ? じゃあ誰が札をかえたのかな?」


 エステル殿下も困惑気味だ。

 誰が札を変えたんだ?


「ふむ、今回は妾は関与しておらんぞ」


 前回のお風呂事件の悪の片割れが、今回は関係無いと言ってきた。

 ということは……


「サトーさん、お風呂空きましたよ」

「お母様、もしかして!」

「リンちゃんと声がそっくり」

「なるほどな、流石は親子。恐らく札もかえたのじゃな」


 後ろ向いてよくわからんが、どうもサーシャさんが色々仕組んだらしい。


「お母様、何でこんなイタズラを!」

「ここのところ頑張ったサトーさんとリンちゃんにご褒美よ」

「何がご褒美ですか!」


 わお、リンさんが激怒モードだよ。

 まあ俺からしたらちらりとしか見えなかったが、確かに眼福だった。

 でも、娘に加えて王女二人を巻き込まないほうが良いと思うなあ。


「ほほー、サトーにとっては眼福じゃったか」

「え!」

「まあ、スタイルには自信あるけどこういうのはちょっと恥ずかしいなあ」


 ビアンカ殿下、分かってて言わないでください。

 それからエステル殿下、なんでそんなに堂々としているんですか。

 それよりもこちらは問題が起こっている。


「はふう……」


 子ども達がのぼせそうだ。特にレイアがちょっとあぶない。


「あの、俺も子どもものぼせそう、ってかレイアが本当にヤバいので、そろそろ湯船から出たいのですが」

「あっ、それはまずいわね。取り敢えずこれを身に着けて」

「お母様、随分と準備がいいですね」

「あらー、リンちゃんが怖いわ。サトーさん、こっち向いていいわよ」


 何やら後ろでごそごそして、サーシャさんから声がかかった。

 振り向いたら、リンさんとエステル殿下はバスタオルを体にまいていた。

 しかし何故かビアンカ殿下はスッポンポンだ。


「あの、何でビアンカ殿下は裸なんですか?」

「なに、妾はミケと変わらんぞ。もしかしてサトーは、そんな妾に欲情するのか?」

「しません!」


 ったく、耳年増の幼女を相手にするのはつかれるよ。

 それよりもミケ達がのぼせてフラフラなので、リンさんとエステル殿下でピストン輸送して、サーシャさんがすぐに着替えさせていく。

 後で、水分を取らせよう。

 俺もこのまま脱衣場に向って着替えよう。

 すれ違いざま、リンさんが一言。


「お母様が申し訳ありません。お見苦しい物をお見せしました」

「いえ、結構な物を」


 あ、やっちまった。

 リンさんの顔が真っ赤になった。

 急いで着替えて、子ども達をつれて廊下に出る。

 廊下に出たところで、廊下に崩れ落ちた。

 お風呂入ったのに、とってもつかれた。

 そこに偶然通りかかったマリリさんから一言。


「あの、サトーさん。何やっているんですか?」


 マリリさん、俺のことは少しそっとしておいて下さい。

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