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この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。

姫ヒーラー

あるアルラウネ、アルルのあるお姫様観察日記(百合)

作者: 7 345
掲載日:2017/10/04

 橘アルルは、アルラウネ。


 アルラウネ――知性をもつ人型の植物。

 他の植物の上に君臨する、彼女たちの姫。

 その人型部分は限りなく人に近く、肌の色や顔形など、人と見分けがつかない。


 アルラウネは、魔術によって生み出された生物ではない。

 太古より人と対等な立場にあり、互いの不足を補い合い共存してきた存在。

 人とアルラウネの友好的な関係は、今の世にも続いている。


 例えば、食料の相互提供。

 アルラウネからは、植物の果実や肉、卵などが提供される。

 代わりに人は、あるものを提供する。

 それは――


 人の『特定の体液』や、人との『特定の行為』など。


――これは、あるアルラウネ、アルルのある日の人間観察日記。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 花模様のペルシア絨毯が敷かれた床。

 天井にはシャンデリア。そして、天蓋付きのベッド。

 王族の寝室を思わせる広い部屋。

 しかし一番目を引くのは、ベッドの隣にある巨大な――人よりも大きな赤い花。


 ――と、

 蔓が動き、閉じていた花弁が開く。

 開いた花の中央には、花びらを衣服のように纏った少女がいた。

 人でいうところの上半身のみが、花の上に見えている。

 彼女は、アルラウネ――たちばなアルル。真名は、アルルリリア。

 ここは、海月みづき高校の植物園にある、彼女の自室。


 桜色の綺麗な長髪を手で払い、一息。

 大きく伸びをしたあと、

 蔓を腕のように操り、上半身を花の中から引き抜く。

 彼女の下半身は――人のそれと変わらなかった。

 花弁より、地上へと降り立つ。


 本来、人のような下半身などアルラウネにはない。

 それは、彼女が自らの力で創造したもの。

 行動範囲が大幅に広がるため、重宝している。


「おはよう、リリア。よく眠れた?」

「はい、ぐっすりと。おはようございます、お母様(私の妻)


 降り立った先には。

 美しい黒髪を三つ編みカチューシャにした、落ち着いた雰囲気の少女がいた。

 シフォンブラウスにカーディガンを羽織り、ロングスカートという装い。

 少女は、少女というに相応しく、まだどこか幼さを残した容姿だったが、表情やその服装、柔らかな物腰から、どこか大人びた印象を受ける。


「朝食の準備は出来ているけれど、もう食事にする?」

「ええ。そうさせていただきますわ。今日はわたくしは何番目なのかしら?」

「貴女が最初よ、リリア」

 ほかのアルラウネたちよりも先に、()が自分の所へ来てくれたという事実に、内心、歓喜する。

「蕾? それとも花びら?」

「花びらのほうを」

 頷き、


 アルルの()――橘教諭は、自らロングスカートをたくし上げた。


「このままのほうがいい?」

「はい、そのままでお願いしますわ」

 スカートの中に顔を寄せていく。

 ……下着をずらし、その花びらにくちづけをした。


 優しくくちづけを重ねる。

 舌を這わせ、舐め、時には花弁かべんの内側に。

 それらを繰り返すうち――

 次第に橘教諭が小さく、しかし艶めかしい声を上げていく。


 そして、

 花びらから溢れ出る、今日初めての蜜。

 アルルは、恍惚の表情でそれを舐め取る。


 橘教諭曰く、彼女は珍しいアルラウネらしい。

 本来は、人型部分の口からではなく。

 蔓を用いて、その先から食事を摂取する。


 ひとしきり朝食を提供してもらったあと、橘教諭の花びらを綺麗にする。

 下着を戻し、スカートの中から顔を覗かせ、

「美味でした。やはりお母様(私の妻)のものが、味も香りも一番ですわ。それに今日は初物でしたから、特に」

 橘教諭は、乱れた衣服を整えながら、

「――そう。満足してもらえたならよかったわ」

「はい。いつもありがとうございます。お母様(私の妻)

 部屋の椅子に座り、呼吸を整える。


 その後しばらく、アルルと語を交えた休憩を挟み。

 彼女は、次のアルラウネの許へ。


 見送り、朝食の時間を終えたアルルは、花の中に収まって一息つく。

 タブレットを操作して、学校側からの定時報告を確認。

「この娘ね」

 橘教諭との雑談で、今日は転入生が登校する予定だと聞いていた。

 何でも中等部からの飛び級で、非常に優秀な治療者ヒーラーらしい。

 入学式は、ついこの間終わったばかり。進級直後のこの時期に転入生。

 少し、その生徒のことが気になった。

 幸い今日は、『魔女ウィッチ』たちとの戦闘訓練や、魔術指導などの予定がない。

「――どんな娘か、見に行ってみようかしら」


 暇つぶしに時折校内へ潜入するので、そのための準備には慣れている。

 高等部の制服に着替え、髪色を自然なものに。

 姿見の前でくるりと一回転。髪とスカートがふわりと浮き上がる。

 カーテシーで決めポーズ。姿見の自分に微笑みかける。

「準備完了、ですわ」



 アルルは、校内を歩く。

 過去に潜入した時と同じで、『忍び込む』という感じではない。

 極々一部の教諭たちには気づかれるかもしれないが、一般の生徒にはまず気づかれない。

 外見が人にしか見えないのもそうだが、彼女は認識阻害のステルス魔術を使っている。

 派手な行為をしない限りは、認識されることすらない。


 まだ本格的な登校が始まっていない、早い時間。生徒の数も少ない。

 転入生が来るまでの、散歩を兼ねた潜入でもあった。


 ――ふと、ある生徒が目に留まる。

 切れ長の大きな目、特に纏めることもなくそのままにした長い黒髪。

 美人ではあるが、どこか垢抜けていない。

 リボンの色からどうやら新入生のようで、まだ慣れない校舎の配置を覚えていないのか、道に迷っているようだった。海月高校は、生徒数がそれほど多いわけではないが、校舎や施設は非常に大きく、広い。

 だからこその、この時間の登校なのかもしれない。

(真面目な娘ですわね)

 だが、目的の転入生ではなく。彼女の事情など与り知るところではない。

 迷い、苦労をすれば道を覚えるだろうし、そもそも特に助けてやるつもりもなかった。


「――どうしたんですか?」


 別の場所へ向かおうとしたとき、彼女に声をかける者があった。

(転入生――)

 報告書に顔写真は載っていた。それだけでも可愛いらしい娘ではあると思っていたが、実物は、

「何ですの! あの娘は――!」

 つい声に出してしまい、慌てて口を押さえる。


 膝程まである艶やかな黒髪を、ツーサイドアップに纏めた少女。

 小柄で、しかし胸はしっかりとあり、体形のバランスが素晴らしい。

 写真だけではわからなかったが、実物はさらに纏っている独特の雰囲気オーラがある。

 微笑みを絶やさない、柔らかな表情。

 まるで、


(どこかのお姫様なのかしら――)


 転入生(お姫様)が声をかけるものの、迷っている新入生(切れ長)は人見知りなのか、うまく言葉を返せないでいた。

 するとお姫様は、上目遣いで彼女の手を優しく握り――

「ゆっくりで、だいじょうぶですよ」

 アルルには、『自分のほうが弱い立場にある、安心して話せる相手』、だということを暗に伝えたように思えた。

 実際、切れ長に幾分落ち着きが見えた……が、手を握られたことで頬を染めてもいる。

「あっ……あのっ。私、ここに行きたいのですが……」

 言って切れ長は、何かの用紙を鞄から取り出した。

 お姫様は彼女との距離をさらに詰める。少し背伸びをして、寄り添うように紙を覗き、頷く。

 お姫様も切れ長と学年は同じ。そもそも転入生。

 訊かれて答えられるのだろうか、と思ったが、

「この教室ですね。それなら――」

 と、切れ長の前に出て、可愛げのある身振り手振りを交えながら、丁寧に教室までの道を教えていた。

 説明の内容から、部活動関連の教室だとわかる。朝の集会か何かなのだろう。 

「あっ、ありがとうございますっ――!」

 切れ長はお姫様に何度も頭を下げ、お礼を言う。

 そして、教えられた場所へ向かおうとして――


 何もない所でつまずいた。


 とっさにお姫様が切れ長を受け止めようとして、しかし力が足りなかったのか受け止め切れず、二人一緒に倒れてしまう。

(いま彼女――)

 気のせいかもしれないが、倒れる寸前、お姫様が受け身を取ったような……。

「だいじょうぶですか? どこか怪我してたりとか――」

 自分のほうが下敷きになっているにも関わらず、お姫様はまず切れ長の心配をする。

「私はだいじょうぶです! あの、ごめんなさいっ! 私っ!」


「ならよかったですっ……でも、その、手を――」


 見ると、切れ長の手がちょうど、お姫様の胸の位置にあった。

 お姫様の言葉に反応して、意識がそちらに向く。反射的に手をぎゅっと動かしてしまい、

「んっ――」

「――っ!!」

 お姫様よりも切れ長のほうが赤くなる。勢いよく立ち上がり、

「ごめんなさいっ!」

 それだけ言い残し、走り去っていった。


 お姫様は嫌な顔一つせず起き上がり、まだ真新しい制服に付いた砂を払う。

「だいじょうぶでしょうか――」

 それどころか、また切れ長の心配をしていた。


 ――アルルの中に俄然、転入生(お姫様)への興味が湧いてくる。



 新入生(切れ長)と別れたお姫様は、職員室を目指しているようだった。

 転入生として、何か当日の手続きがあるのかもしれない。

 アルルは先回りをして職員室に入り、待ち受けることにした。


 職員室には、授業の準備などをしている教諭が何人かいたが、アルルの存在に気づく者はいなかった。

 彼女たちが『魔女』ではなく、『魔女見習い』を教える立場にもないということもあったが、

(――まだまだですわね)

 仮にも名門校。

 一般の教諭とはいえ、これくらいの偽装魔術には気づいてほしいと思う。

 不意に、

 少し開いた扉の中、職員の個室から、聞き知った声。

「――ねー、ナルセさーん。聞いてよー。昨日、天使倒したあと時間が空いたから、女子大生の合コンに飛び入り参加したんだけどねー」

 ろくでもない話が聞こえてくる。

 お姫様が来るまでには、若干の余裕がある。

 時間つぶしに扉の隙間から身を滑り込ませ、部屋の中に入った。

「ミンナ可愛かったから、ワタシが全員お持ち帰りしちゃってー。お酒飲みながらヤったんだけど、ミンナ意外と体力なくってー」

 やっぱりろくでもない。


 肩辺りで一つ結びにしたブロンドと、エメラルドグリーンの大きな瞳。

 『黙っていれば美人』の典型だと、アルルは常日頃から思っている。

 エレナ・クラーク――この学校の教諭であり、海月市を『天使』から守る『魔女』の一人だった。


「――あ、だいじょうぶよー。ちゃんと避妊はしたからー。ショットガンマリッジなんてゴメンだものー。それでねー――」

 その話を真っ赤になって、俯きながら聞いているナルセという生徒。

 彼女も新入生のようだった。

 エレナの話に首で小さく相槌を打ちつつ、おそらくはエレナが生徒に配るであろう資料の冊子を黙々と作っている。

 対して、

 生徒に資料を作らせているエレナは、近くのソファに肢体を投げ出して、だらしのない体勢で寝転びながら話をしていた。

 服装は『真面目な教諭』で通りそうな、きっちりとしたブラウスと膝丈くらいのスカート。

 だが、生徒の目があるにも関わらず、本人にその意図があるのかないのか、見る者を誘うように、胸が強調されている。

 本当にろくでもない。

 ……何かナルセという生徒の弱みでも握っているのだろうか。


 アルルには普通に聞くことができたエレナの声だったが、それには偽装魔術が使われており、扉を開け放していたところで、アルルの偽装を見抜けない一般の教諭たちには、まったく聞こえないことだろう。

 このヒトはそういうところも抜け目がないので、とても厄介な存在。


(そろそろお姫様が来る頃ですわね――)


 思い、作業室を出ようとしたそのとき、扉をノックする音。次いで声。

「あの――エレナ先生は、こちらにいらっしゃいますか?」

「ええ、いるわ。どうぞ」

 扉を開き、失礼します、と、お姫様が部屋に。

「ワタシがエレナよ。何か用かしら?」

 いつの間にか、エレナはソファの上に綺麗な姿勢で座っていた。

 しかも何か作業をしている風の動作すらしている。

「あら? アナタは――転入生かしら? ということは、アンズ――いえ、藤咲先生を探しているんでしょう?」

「はい。職員室にいる先生たちから、エレナ先生なら知っているかもしれないと」

「あのコは……そうね。もうすぐ来ると思うわ。それまでここで待っていたらどうかしら?」

 頷き、

「では、お言葉に甘えて――

 その間、先生たちのお手伝いをしてもいいですか?」

 面倒そうな作業を自ら引き受けようとする彼女に、驚くエレナとナルセ。

「――ありがと。じゃあナルセさんと一緒に、この冊子を作ってちょうだい」

「わかりました。えっと――」

 ナルセのそばに行き彼女の作った冊子を一瞥、すぐに同様の綺麗な冊子を作る。

「こんな感じでいいでしょうか?」

「ええ。そんな感じ。噂通り優秀な生徒なのね、アナタ。名前は確か――」


「申し遅れました。わたし、篠宮しのみや姫乃ひめのと申します。どうぞよろしくお願いします」


 言って、可愛らしく微笑むお姫様ヒメノ

「――お二人とも、どうかしましたか?」

 ナルセとアルル、エレナまでもが、彼女のもつ雰囲気オーラに呑み込まれていた。 

 というと仰々しいが、もっとわかりやすく例えるなら、目がハートになった、といった感じだろうか。

「……いえ、何でもないわ。ワタシは、エレナ・クラーク。英語と魔術の授業を担当しているの。よろしくね」

 エレナは、ナルセを指し示し、

「このコは――」


「ああああのっ! にゃるせふみゅかですっ!」


「ナルセさん、深呼吸」

 ナルセは大きく息を吸い込んで、ゆっくりと息を吐いた。そして、

「すみません! あらためて……成瀬なるせ文香ふみかです! よろしくお願いしましゅっ!」

(……最後でこけましたわね)

 赤くなったフミカの手を握り、優しい笑顔で応えるヒメノ。

「よろしくお願いしますっ。成瀬さんっ」

 さらにフミカの顔が赤くなる。湯気が出そうな程。

 文香は赤くなった顔を隠すように俯き、無言で頷いた。



 しばらく、三人で談話しながら(文香は自分から話すことはなかったが)資料作りを進めた。

 それらがすべて完成したちょうどその頃、また作業室の扉が開かれる。


「エ、レ、ナ、先生ー? また生徒に変なこと言ったり、手伝わせたりしてるんですかー! ……って、あれ?」


「何かしら藤咲先生?」

 うふふ、と余裕のある笑みを浮かべるエレナ。

「それよりも。アナタが来るのが遅かったせいで、転入生のシノミヤさんを待たせてしまっているわ。早く手続きを済ませてあげたらどう?」

「それは先輩がっ――! ……こほん。そうですね。

 では篠宮さん、手続きをするのでこちらへ来てください」

「シノミヤさんもナルセさんも手伝ってくれてありがとう。そのうちナニかお礼をするわね」

 恐縮するヒメノと、紅潮して顔を伏せるフミカ。


 三人が出た後を追って、アルルも部屋を出ようとしたとき、

「アルルー。そこでナニやってたのー?」

「――気づいていたんですのね」

「誰がその魔術、教えたと思ってるのよー」

「あ、さっきナルセさんにしてた話は、橘先輩には秘密にしといてねー。生徒にあんな話してたなんて知られたらー……考えただけでも怖いー」

(……このヒトは)

「まずい話だとわかっているなら、おやめなさいな」

「だってー、誰かに聞いてほしかったんだもんっ!」

 舌を出して片目を閉じ、茶目っけのあるような顔をする。

 いっそ橘教諭に報告してしまおうか、とも思うアルルだったが、

「それにあの娘なら――っと、ワタシもそろそろ準備をしないとね。じゃあアルル、ストーカーもほどほどにネー」

「すっ、ストーカーじゃありませんわ!」

 ……彼女に弱みを握られてしまった。



 当日の手続きを終え、ヒメノは退出の礼と挨拶をして、職員室を後にした。

「っ――! 成瀬さん!? 待っててくれたんですか?」

 先に職員室を出たフミカだったが、どうやら職員室の前でヒメノのことをずっと待っていたようだった。

「さっきの話っ、私もたぶん篠宮さんと同じ『魔女見習い』クラスなのでっ! 篠宮さん、まだ教室がわからないかもしれないと思って……その、一緒に……って、あっ、ごめんなさい! 転入生だから、まだ教室には行きませんよね……」

「――ううん。私も早く教室を見てみたかったので。ぜひ、お願いしますっ」

 と言って、また自然にフミカの手を握る。

「はわわわ――」

「成瀬さん。でもその前に、一度深呼吸してみませんか? はい、吸って――吐いてー」

 言われ、大きく深呼吸をするフミカ。

「落ち着きましたか?」

「……はい。ごめんない。私、慣れないことをすると、すぐに緊張して焦ってしまって」

「じゃあ、わたしと一緒ですねっ」

 微笑み、

「あんまり表に出ないだけで、わたしも結構緊張しちゃうほうなので」

 それを聞き、心なしリラックスしたようなフミカ。


 引き続き、教室へ向かうヒメノたちの少し後ろをつけていく。

 落ち着いている状態のフミカは、ヒメノとも普通に話すことができるようで。

 終始楽しそうな会話にふと、

(……わたくしもあの娘と一緒にお話を――)

 などと考えてしまう。


 教室に着くと、まだ生徒は一人しか来ていなかった。

 教壇前に座るその生徒は、先程の新入生(切れ長)だった。一人、読書をしている。

「あっ! 茉莉花まつりかちゃん、おはようございますっ。早いんですね」

「……おはよう」

 ぼそり、と本から視線を外さず、ナルセの挨拶に呟くよう答える切れ長(マツリカ)


「あなたは――さっきの方ですよね。あのあと、だいじょうぶでしたか?」


 ヒメノの声で、マツリカは、びくっ、と体が跳ねた。

 視線を上げ、紅潮した顔を本で隠しながら、首肯する。

「よかったです……お二人はお友だちなんですか?」

「はい。幼馴染で……と言っても、茉莉花ちゃんは別の中学校だったんですけど――ね、茉莉花ちゃん?」

 無言のマツリカ。

 教室に微妙な空気が流れる。

 それを断ち切るように、着信音が鳴った。

「あっ、ごめんなさいっ。藤咲先生からみたい――ちょっと失礼しますっ」

 ヒメノは一度廊下の方に出てから、電話を取る。

 残されたフミカは、マツリカの隣の席に座った。

 フミカが話しかけようとすると……彼女は席を立ち、別の席に移動する。

 この学校では、特に指定の席というものは決まっていない。

 彼女たちは、二、三度そのやりとりを繰り返し。

 ――通話を終え、ヒメノが廊下から帰ってくる。


「あの、まだ終わってない手続きがあったそうで……。

 一度職員室に戻りますね。せっかく連れてきてもらったのに、ごめんなさい!」


 言って、ヒメノは頭を下げる。

(きっとアンズが忘れていたのですわね……あのヒトは、エレナが絡むと途端に駄目になるもの……)

 フミカは両手を左右に振り、

「いえいえいえ、私が無理やり連れてきてしまったばっかりに、往復させてしまって! 私のほうこそごめんなさい!」

 二人で謝り合ったあと、ヒメノは二人に一度別れを告げ、職員室に引き返す。

 ヒメノの後を追いかけるアルル。

 出る前に教室を一瞥。不機嫌そうなマツリカと、にこにこと笑顔のフミカが何か会話を……否、フミカのほうが一方的に話しかけていた。

(あのヒトたちにも色々ありそうですわね――まあ、どうでもいいですけれど)



 アルルの予想通り、藤咲教諭アンズが手続きを忘れていたようで。

 藤咲教諭は、ヒメノが職員室に着いた時から、彼女に平謝り。

 手続きが済むと、朝礼の時間に頃合いだった。

 転入生特有の紹介があるのだろう。二人は教室へと向かった。


 藤咲教諭に連れられ、ヒメノが教室に入ってくる。

 彼女が入ってきた瞬間、教室がざわめいた。

 藤咲教諭が皆を静め、ヒメノに紹介を促す。

「初めまして。篠宮姫乃と申します。少し変な時期の転入になってしまいましたが、これからよろしくお願いしますっ」

 可愛らしい声でそう言って、可愛くお辞儀をするヒメノ。

 しん、と静まり返る教室。

 先程のナルセたちのように、皆、魅了され言葉を失っているようだった。

 その教室にいた全員から、熱い視線を向けられている。

 数瞬遅れて黄色い歓声が上がり、教室が再びざわめく。

 藤咲教諭が静めても熱狂は覚めず、しばらく治まることがなかった。


 朝礼が終わると、彼女の周りにクラスメイトたちが集まる。もう噂を聞きつけたのか、他クラスからも大勢、人が集まってきていた。

(まあ、これくらいは当然ですわね)

 なぜかアルルが誇らしげ。

 一斉にされる質問、そのすべてを聞き分けているかのように、的確に丁寧に答えていく。

 休み時間中、彼女の周りから人が絶えることはなく。

 次の授業前ぎりぎりになって、人がやっと散らばるような状態。

 授業後の休み時間になるたびに、それが延々と続き。

 アルルは声をかけたそうにしているマツリカを見たが、ヒメノに辿り着けず、それが叶わないでいた。

 ……おそらく彼女の性格上、どちらにしても人前で声はかけられないと思われたが。



 昼休み。

 ヒメノの要望があり、屋上庭園で昼食をとることになった。

 彼女は皆に連れられ屋上へ。

 さながら、押し寄せる津波のような人の波。

 いつもは教室で食べる生徒もそれなりにいるはずなのだが、今日は誰も残っていなかった。

「先に屋上へ行っておいたほうがよさそうですわね――」

 アルルは誰もいない教室の窓を開け、そこから飛び降りた。

 重力に引かれるよりも早く、体から蔓を伸ばし、屋上へと一瞬で身を移す。

 次いで、庭園の植物を操り、ヒメノの動向を見守りやすいよう場所を確保した。


 アルルの予想通り、庭園は人で溢れかえることとなった。

 和やかに楽しげに、昼食をとるヒメノと生徒たち。

 けれど、アルルの瞳に映るのはヒメノだけ。

 口に運ぶ仕草、咀嚼する仕草、食べた後の美味しそうな表情。

 どれもすべてあますところなく可愛らしい。

「わたし、いま幸せです。お友だちができるのか、すごく不安だったので……。

 みなさんと一緒にお昼ごはんを食べられるなんて、夢のようですっ」

 周りの皆に、柔らかく愛らしい微笑みを見せる。

 生徒たちは食事に手をつけず、ただその姿に見惚れ、眺め、愛でていた。

 それはアルルも同様で、しかしふと、


 ……彼女はどのような味がするのだろうか。


(はっ――! 私としたことが、はしたない――!)

 思わず垂涎してしまっていた。慌てて口元を拭う。

(私も昼食にいたしましょう)

 鞄から白い液体の入った容器を取り出した。

 アルルの昼食は、パックに入ったどこかの少女の白い蜜。

(これも別にまずくはないのです――)

 橘教諭の最上の蜜を知ってしまっているアルルにとっては、普通のヒトのもので満足できるとは言い難い。

 本来は、朝夜二食でも問題ないのだが、今日は花から離れて歩いているので、生命力の消費が激しい。

 そのために持ってきた携行食料のようなものだった。

(ですが今日は……彼女を眺めながらだと、なぜか美味しく感じられますわね)



 午後からも。

 ヒメノを取り巻く状況は、変わらず。


 放課後。

「あっ! ――ごめんなさい。教室に忘れ物をしちゃったみたいです」

 私たちも一緒に、という生徒たちへ、

「このあと、藤咲先生に呼ばれているので――

 それにみなさんは、これから部活動がありますよね? わたしのために遅れてしまっては、みなさんにも先輩方にも申し訳ないです……」

 それでも幾人、引き下がらない生徒たちがいたが、

「お願いします――ね?」

 と微笑まれたことで、彼女の言葉に従う、否、お願いを聞かざるをえなかった。

「ではみなさん、ごきげんよう――」

 最後まで笑顔を忘れない。

 手を振って、別れを告げるヒメノ。


 教室までの廊下。

 角を曲がったところで、

「わっ! ――成瀬さん。こんなところでどうしたんですか?」

 落ち込んだ風に顔を伏せているフミカがいた。

「……あのっ! 私、本当は皆さんを止めないといけなかったのに……」

 ヒメノは小首を傾げる。

「どうしてですか? わたし今日は、とても楽しく過ごせましたよっ?」

「いえ、その……朝から皆さんにずっと囲まれていたから、心休まらなかったのではないかと思ったんですけど……」

 ――少しの間。

 ヒメノは、

「……ごめんなさい。ちょっとだけ嘘ついちゃいました。

 楽しくは過ごせたんですけど、みなさんとの距離が近くて緊張しちゃってて……なので、成瀬さんの言うこともたぶん間違ってなくて……。

 成瀬さん、お気遣いありがとうございますっ」

 ぺこり、と頭を下げるヒメノに、

「いえ……あのっ! もし何か困ったことがあったら、いつでも言ってくださいね! 私、クラス委員長をやっているので! ……私じゃ頼りないかもしれませんけど」

「そんなことないですっ。甘えさせてもらいますねっ。

 ……じゃあ、さっそく」

 言ってフミカに歩み寄り、背伸びをして彼女の頬に――

 ではなく、耳元で何かを囁いた。

「――――!?」

 それを聞いたフミカは沸騰し、魂が抜け出たような状態に。

(な、何を言ったのかしらっ?)

「また明日、です。成瀬さん」

 放心している彼女に手を振って、ヒメノはその場を後にした。



 ヒメノが教室に戻ると、生徒たちはもう誰も残っていなかった。ある一人を除いて。

「――月森さん。やっと二人きりになれましたね」

 急に声を、しかもヒメノに声をかけられ、マツリカの体が跳ねる。

「……びっくりさせちゃいました? ごめんなさい……。

 月森さん、今日ずっとわたしの方を見てたので……なにか伝えたいことがあったのかなって思ったんです」

「あの、私――」

 躊躇いがちに何かを言おうとするマツリカだったが、やはり言葉が出てこない。

 それを見たヒメノは、

「……みなさんからお聞きしたんですけど、月森さんは治療者ヒーラーをされているんですね――実はわたしもなんです。治療者ヒーラー同士お互いがんばりましょうねっ」

 手を握って、無垢に微笑む。

 マツリカは紅潮し、返答ができなかった。

 無言で、頷く。

 硬直するマツリカ。ややあって、

「私――もう部活動に行きますのでっ!」

「あっ、待ってくださ――」

 ヒメノの声で急停止。

 振り向いたマツリカに、追いかけようとしたヒメノがぶつかる。

 身長差のせいか、マツリカが受け止める形になり、倒れることはなかったが――


 朝とは逆。ヒメノの手がマツリカの、


「――ありがとうございます」

 ヒメノは、ゆっくりとマツリカから離れる。

「……いまの、気になりました?」

 疑問符を浮かべるマツリカ。

「――気にならなかったですよね?

 朝のも同じです。そんなに気にしないでくださいっ。

 ……でもいまのはわたし、ちょっと狙ってやっちゃったので……よければもう一度、触ります?」

 今度は事故じゃなく――、と言って妖しく笑み、腕を広げ胸を差し出す。

 真っ赤になったマツリカは、しかし――


 彼女の胸へと手を伸ばし、


(それはダメですわ――!)

 ――咄嗟に、

 アルルはそれをやめさせようと、マツリカへと蔓を伸ばしてしまう。

「……なんて、冗談で――」

 二人、朝と同じように倒れ込んでしまった。

 ただし、今回は――


「っ――!!」


 ヒメノのスカートの中に、マツリカの顔がある。

 既視感――以上のもの。

 耳まで赤く染めて、


「ごめ、ごめんなさいぃ――!!」


 逃げ出すように走り去った。

 見ると、ヒメノのほうも少し頬を染めていた。

「……いっ、いまのは、わたしが悪いですよね」

 事故の原因が自分にあると思ったアルルは、青ざめていた……のだが、いまの光景を見てしまったからだろうか、体は熱を帯びている。

(――ぁ)

 不意に、立ちくらみを起こした。

 熱を帯びていたのはただの火照りではなく、危険信号……生命力の枯渇だった。

 ヒメノの後を追うことに夢中で、それが表出するまでまったく気づかなかった。

 途中で帰る予定だったのだが、結局一日ヒメノのそばにいて。

 昼に補給はしたものの、花から離れている時間が長すぎた。

 加えて、認識阻害ステルス魔術の長時間使用。

 魔術の使用をやめれば、ぎりぎり植物園に帰れるくらいの余力。

 下校まで見届けられないのは残念だが、ヒメノが教室を退出した後、魔術を解こうと考えていたアルルだったが――


「だいじょうぶですかっ」


 ヒメノが駆け寄ってきた。

 脳裏に疑問符が浮かぶ。

(まだ認識阻害は解いていないはず――まさか)

「貴女、私が見えていますの?」


「――? だって今日ずっと見守ってくれてましたよね?」


「…………」

 教師にすら、ほとんど見抜かれたことのない認識阻害。

 まして生徒に見抜かれたことなど一度もなく。

「この感じは『アルラウネ』さんですよね。生命力が不足してる……すぐに治療しますから」

 治療者ヒーラー、もとい白魔術士は、生命力を司る魔術士。

 魔力を生命力に変換して、他者の治療を行う。

 またそれだけではなく、生命力の感知能力にも長けている。

 とはいえ、マツリカには気づかれていなかった。高校に入学したばかりなら、それが普通だろう。

 優秀な白魔術士というのも、嘘ではなかったようだ。


 ヒメノはアルルの手を取り、白魔術を使う。

 アルルの体が暖かな光に包まれる。

 光がとても心地よい。生命力の回復を実感できる。

 ……補給が終わると、ヒメノは頭を下げ、

「ごめんなさい。わたしにできるのは、これくらいで」

「いえ、十分ですわ。十分すぎるくらい」

 むしろ、普段より調子がいいような気さえする。

 アルラウネに対する生命力補給。

 おそらくは傷や怪我の治療よりも、多くの生命力を注ぐ形になったはず。

 消費した魔力量、ひいては精神力もかなりのものだろう。

 見ると、ヒメノは息を切らしている。それでも彼女は呼吸を整え、

「よかったです。あまり無茶はしないでくださいねっ」

 優しく微笑みかけてくれた。

「――わたし、篠宮姫乃と言います」

 言って、会釈する。

「アルルですわ。感謝致します、ヒメノ」

「よろしくお願いします、アルルさ――」

 言葉途中で、ふらっ、と倒れそうになり、アルルに支えられる。

「だ! だいじょうぶですの!?」


 ――私のために身を削って……この娘は聖女、いえ、聖女のようなお姫様ですわ。


「ありがとうございます。これくらいの治療で倒れそうになるなんて、まだまだですね。もっとがんばらなきゃ――」

 アルルの感覚では、

 ほぼ空だった生命力が、すべて回復したと言っても過言ではない程だった。

 高校入学、否、この娘は本来ならまだ中学生。この回復量だけを取って見ても十分に優秀。

 加えて、魔術使用による精神力の減少があるにも関わらず、倒れることなく、通常会話が可能な程に余力があるのも称賛に値する。

 ……それでいてなお、この謙虚さ、向上心。

「あらためて、よろしくお願いします。アルルさん」

 笑顔で見つめられた瞬間、心を射抜かれたような感覚になってしまう。

 いまなら、生徒たちの気持ちが心から理解できる。

 放心状態のアルルに、

「どうかしましたか?」

「……い、いえ。何でもありませんわ。こちらこそよろしくお願いしますわね」

「はい。あの、アルルさん。わたしのほうはだいじょうぶですから、大事を取って一度お花に帰られたほうが」

「ええ……ええ、そうですわね。そうさせていただくわ」

「お付き添いできればよかったんですけど――」

「アンズとの約束があるのでしょう?」

(私としてはむしろ、貴女を保健室まで連れて行きたいところなのですけれど)

 そのまま提案しても、彼女には断られそうな気がした。なので、

「お互い、どちらが倒れても困りますし、職員室までは一緒に行きませんこと?」

「はいっ」


 そうしてヒメノと過ごすことになった、職員室までの短い道のり。

 改めてヒメノを近くで見ると――彼女は思いのほか小さく、ふわっと甘い香りがする。

 アルルは、彼女を抱きしめてしまいたくなる衝動に駆られる。

 いざ話せる機会になってみると、言葉が出てこない。マツリカのこともばかにできない。

 一度意識してしまうと、話しかけてくれる彼女の言葉に、相槌を打つくらいのことしかできなかった。


『手を繋いでもいいかしら?』


 と言いたかったが、それすらも言葉にできなかった。

 それでも、

 ヒメノに認識され、二人隣合って歩くことができただけで、幸せな心地がした。


「アルルさん。今日一日見守ってくださり、ありがとうございました」

 お辞儀をして微笑み、手を振るヒメノに、振り返すアルル。



 ぼーっと、熱に当てられたような足取りで、植物園までの帰路につく。

「リリア――リリアっ? だいじょうぶ?」

 帰る途中、橘教諭に声をかけられて、ハッとする。

「お母様。すみません、私――」

 橘教諭の言葉に気づかないことなど、普段ならありえなかった。

「恋する女の子の顔をしていたけれど、誰かいい人でも見つけたの? 少し妬けちゃう」

 言って、からかうように笑う。

 そんなことありえませんわよ、という、軽いからかいに対する軽い否定の言葉。

 アルルは照れて真っ赤になり、その言葉すら返せない。


「――もしかして篠宮姫乃さんかしら?」


 脳裡によぎる姫乃の顔、表情、姿。

 いま私はどんな顔をしてしまっているのでしょう、と。

 その顔を橘教諭に見られたくなかったのか、隠す。

「あら? 当たっちゃった?」

「当たるも何もそもそも恋なんてしていませんわっ! 先に失礼いたしますっ!」

 逃げるように植物園へ、自室へと戻る。

 ベッドに飛び込む。

 心の中が篠宮姫乃で埋め尽くされている。

(お母様の暖かさとは違うこれは――)

 橘教諭以外の人物が、心の中にあること自体初めての経験だった。


「篠宮姫乃っ――」


 彼女の名を呼ぶ。

 切なさで自らを抱く。


 ……するとそれが、アルルの前に現れた。


 膝ほどまである長い黒髪。

 小柄で、しかし適度な果実が実る。

 その先には綺麗な蕾。

 微笑みを絶やさない、柔らかな表情。


 一糸纏わぬ姿のそれに、思わず見入ってしまい、

「あるるさま」

 姫乃に似た声で名を呼ばれ、動揺する。

 アルルは無意識の内に、

 自らの体の一部から、姫乃に似せたそれを創り出してしまっていた。

「私はそれほどまでに彼女のことを――?」

 それはアルルのそばに寄り、彼女に触れる。

「あるるさま?」

 自らが創った想像上の体。けれど、直視することができない。


「とっ、とりあえずどれでもいいですから、服を着てっ!」


 服も創ることができるのだが、いまは心が乱れてうまくできそうにない。

 それを消してしまえばいい。一時の気の迷い。自分の体の一部に過ぎないのだから。

 しかしいまのアルルには、到底できることではなかった。

「そうですわっ。これは篠宮姫乃とのコミュニケーションのための練習!

 ――そう、練習ですわ!」

 着替えたそれは、我ながら出来がよすぎる。

 それはそれで心が落ち着かない。

 先程叶わなかった願い。


「私と手を繋いでくださいな」


「はいっ」

 握った手の柔らかさも暖かさも、言葉に対する笑顔すらアルルが想像したもの。

 しばらく何をするでもなく、それと見つめ合い。

 ……ただのむなしい慰めなのかもしれない。

 けれど――

 アルルは、それを花の中に招き入れ――

 それと手を繋ぎ、彼女の膝の上で幸せな眠りについた。


『その毒は、緩やかに花を侵蝕していく――』




お姫様や生徒、教諭陣やアルルも(きっと)活躍するはずのお話

http://book1.adouzi.eu.org/n4886ed/

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