怠惰な魔眼の悪徳貴族に転生したら廃嫡されたので、辺境防衛頑張ります　～バッドエンドを回避するために領地経営してたら、なんか英雄扱いされてるんですが～

「フレイム伯爵は次男であるルクスに継がせることにした。使える魔眼すら劣等眼とは……ヴァル、お前にはがっかりだ」
放蕩を続け、何度叱られても態度を一切改善しようとしなかった伯爵嫡男のヴァル・フォン・フレイム。
廃嫡を告げられた彼は、そのショックで前世の記憶を取り戻す。
彼はこの世界が自分がやりこんでいた『スペル・シンフォニア』の世界であることに気付き、愕然とした。
彼が転生したフレイム伯爵家はゲームにおいて、突如起こった魔族の侵攻に為す術なくやられてしまい、ゲーム開始地点で既に滅んでしまっている家だったからだ。
残されたタイムリミットは五年。
そして廃嫡された彼が開拓を命じられたのは、将来的に魔族との戦争における最前線となる北部辺境のダート森林。
彼は他人の忠誠を数値という形で見ることができる『忠義の魔眼』とゲーム知識を頼りにダート森林の開拓を進めていく覚悟を決める。
親不孝をしても自分を見捨てなかった父を、不出来な兄をそれでも慕ってくれた弟を……自分を愛してくれた全てを守るために。