#79
#79,そういうことにしておきましょう!
「ところでリタお姉ちゃん? 同じく美味しいんだが、この茶色っぽい、〝白い塊〟は何なんだ? 何やら食べたことがないような触感なんだが……???」
ん? とあたしはサーチくんの方を向くと、サーチくんはスプーンの上に〝鶏肉〟を乗せ、それを、じ~、っと見つめていた。
……どうやら、本当に野菜や果物以外食べたことがないらしい。
あたしは微笑みながら、すぐにその疑問に答えた。
「ああ、それはね? とり――」
「お姉ちゃんストップ!」
と、その時だった。突然、隣に座っていたロタが声を上げたのだ。
ロタはそのまま、なぜか慌ててあたしの耳に手を添えて、小さく耳打ちした。
「ダメだよお姉ちゃん。この子たちは〝平和〟っていうのを大事にしてるんでしょ? そしたらきっと、トリさんは〝お友だち〟っていうふうに考えてるはずなんだから」
……ああ、なるほど。言われてみれば確かに。
おっけ~。そう小さく合図を出したあたしは、こほん、と咳ばらいを一度……改めて説明し直した。
「……えっと、それは……ととと……そう! 〝トーリク〟っていう食べ物なの! なんかこう……は、畑で採れるの!」
……まぁ、はっきり言って、伸ばし棒を入れて、〝ニ〟という字を抜いただけなんだけれど、しかし、この子たちにはそれだけで充分だったらしい。「ほう? トーリクか」とサーチくんは普通に納得していた。
「地球ではこんな不思議な触感の穀物が採れるのか……なかなかに興味深いな」
……な、なんか、興味津々なサーチくんのことを見てると、〝罪悪感〟的なものが……いや、ううん! これは……そう! 〝平和〟のためだよ! こう説明した方が、絶対に〝平和〟でいられるもんね!
……しかし、自分で言っておいてアレだけど、畑から採れる肉って、いったい…………。
ロリ☆ ショタ☆ みにミニあーみ~♪




