#76
#76,そういう方向で!
「は、恥ずかしいであります……まさかたった一文字でそこまで意味が違うとは……」
両手で顔を隠し、こっちを向けないでいるポテンをそのままに、サーチは聞いた。
「しかしニック、よくそのリサイ……ナントカなどという言葉を知っていたな? 俺は初耳だったぞ?」
「ああ、それなら略して変換機で本をスキャンした時に、たまたまそういうことが多く書かれていた本があった、というだけですよ。……もしだったら、サーチも生態を調査する際、そういった本をスキャンした方が、効率よく調査を終わらせることができるかもしれませんよ?」
「ふむ、確かに……よし、今度からはそうすることにしよう。礼を言うぞ、ニック」
「いえいえ」――そうニックが言った瞬間だった。ケアが話し始めた。
「かなり話が本題から逸れてしまったから戻すけど~……一応、地球人もそうやって環境のことを考えている、ってことなのよね~? ……でも、それなら何でこんなに環境が悪くなってしまったのかしら~? その〝理由〟を発見しない限り、いくら〝平和〟の概念を植え付けたところで〝無意味〟に終わってしまうんじゃないかしら~?」
「「「「…………」」」」
確かに。……全員、そう思ってしまった。思わず言葉に詰まる。
しかし数秒後、「では、こうするのはどうだ?」とサーチが意見を出した。
「現状、理由が分からないのは仕方がない。当初の考えとしては〝平和〟の概念さえ植え付ければどうにでもなると思っていたが、ここは作戦を変更し、まずはその〝原因究明〟を図る。そうすれば自ずと答えが導き出されるのではないか?」
「なるほど、それは良い考えですね」
ニックがそこに続ける。
「そうすれば、わざわざ一人一人に〝平和〟の概念を植え付けなくとも、問題がある所だけ直すようにすれば手間も減り、結果的に早く地球を救うことができるようになるかもしれませんね! ……隊長、どうでしょう? ここはサーチの意見を取り入れて行動してみては?」
「うん! アミもそれでいいと思うよ! じゃあみんな、明日からはそういう方向で!」
ロリ☆ ショタ☆ みにミニあーみ~♪




