#70
#70,痛感!
ありがとう! そう言おうとしたあたしの口を、ニックくんは言葉で遮った。
え? え??? と混乱するあたしに、ニックくんはそのまま話す。
「ただし、それには〝条件〟があります」
「……〝条件…………???」
……ああ!
ポンッ! 身体を起こしたあたしは、手を叩いて言った。
「つまり、〝口止め料〟をちょーだい、ってことね! 大丈夫、分かってるよ! ……それで? お菓子がいいのかな? それともオモチャ? あんまり高くなければゲームとかでも……」
「??? いえ、そんなものはいりません」
「……へ?」
キッパリ。ニックくんはあたしの問いかけに断ってから続けた。
「ボクが出す〝条件〟とは、今後は一切そういうことをしないと誓ってもらうということと、そしてもう一つ……もらった物は、ちゃんと大切にすること! それだけです」
「…………え?」
そ、それだけ……??? 聞くと、ニックくんは再び、キッパリ、と言いきった。
「はい。それだけで構いません」
……。
……。
……。
……この時、だった。
少し前のあたしは、子どもが大好きで(今も大好きだけど)、子どもに〝正しいこと〟を教えてあげられるような、そんな大人になりたいと思ってはずなのに……お酒が飲めるようになって、オジサンたちの相手をするようになって、どんどん。どんどん。そういう〝気持ち〟を考えないように……失っていってしまっていた。
……それを、痛感させられてしまったのだった。
ロリ☆ ショタ☆ みにミニあーみ~♪




